浦和が切り拓いた“Jリーグの未来”【 171125_ACL決勝_浦和vsアルヒラル】
浦和レッズACL制覇オメデトウゴザイマス!!!
試合前のスタジアム全体を使った、The HOMEを演出したコレオ、
もうここから既に雰囲気最高で出来上がってましたね。
第1戦を敵地で1-1で終えられたことで、本拠地での第2戦をスコアレスドローでも優勝出来るという好条件で迎えられたこと、そしてそのアドバンテージを最大限に有効活用した第2戦の闘いぶり。。
本当に浦和だろうか、これ鹿島じゃないか、と思うくらい(失礼)、決勝のホーム&アウェイ2試合とも見事な試合巧者ぶりでした。
特に本拠地の埼スタで迎えた第2戦の試合運びは完璧だったと思います。
今回の記事の本題は別のところなのでサクッといきますが。。
アウェイゴールのアドバンテージがある分、『0-0でも良いんやで』的な部分もあって、チームとしての戦術、狙い、攻守への比重の掛け方の統制が取りにくくなる、迷いが生まれることもあるわけです。
逆にアルヒラルは第2戦、勝つしかないわけで、もうぎゃんぎゃん攻めてくるわけです。やること一つで、迷いなくいけるわけです。
この日の浦和は『0-0でも良いんやで』というところで、もちろん【まずは守備】という狙いでした。
が、だからといって【ガチガチ守備表示】というわけでもなかった。
【ガチガチ守備表示】であれば、74分に投入したマウリシオ先発で、右から遠藤、阿倍、マウリシオ、槙野のDFラインでも良いわけで。
ただ1stレグと同じスタメンにすることで左SBは宇賀神を使い、【まずは守備】の中でも攻撃に転じた時のことを忘れない狙いを持っていたなと。
だからこそ受けて跳ね返すことが中心の展開でも、自陣に押し込まれ攻められ続けることにはならなかった。
その結果プラン通りに無失点で迎えた74分にマウリシオ投入で守備を堅め、84分ズラタン投入でロングカウンターの狙いを明確に、かつ相手がパワープレーを仕掛けても対応出来る陣容を整える。
そこに狙い通り、88分カウンターからのラファエルシルバの一撃。
長友が欧州遠征のブラジル戦後につぶやいていたけども、上半身が連動した、躍動感あるカラダの使い方から抜け出しての一撃は、さすがブラジル人だなぁという動きでしたね。
最高に気持ち良い一撃でした。
今季のACLには“Jリーグの未来”が懸かっていた
浦和の闘いぶりについての細かい振り返りや、今季は途中でミシャから堀さんに変わったりで大変やったなというエピソードトークは、浦和サポーターの方にお譲りして、そろそろ今回の記事の本題に入りたいと思います。
今季のACLには【2019年以降のJリーグクラブのACL出場枠】が懸かっていました。
ACLの出場枠は過去4年の各国【代表】と【クラブ】の成績で決まります。
今季と来季の出場枠は2013~16年の成績で決まり、最大値の【3+1】枠でした。
ちなみにポイント比率は【代表:クラブ=3:7】でしたが、問題は2019年以降この比率が変わることです。
19、20年の出場枠は15~18年の競技成績、ポイント比率は【代表:クラブ=1:9】になります。
そしてそれ以降は【代表:クラブ=0:10】になる予定で、代表成績がほとんど関係なくなります。
つまり、代表の成績でいけばアジア屈指だけども、クラブの成績で近年パッとしていない日本はピンチなわけです。
15年はG大阪がベスト4、柏がベスト8まで勝ち進むも、浦和と鹿島はグループリーグ敗退。
16年はF東京、浦和がベスト16、広島、G大阪はグループリーグ敗退。
19、20年の出場枠を決める成績期間の前半が上記のような結果のため、日本は東アジア圏で韓国に差をつけられ、更には中国に抜かれ、3番手になっています。(17年11月19日時点)
東アジア圏での出場枠は上位1、2位の国で【3+1】枠。
3、4位だと【2+2】枠で、本戦から出場出来るクラブが1枠減ってしまうわけです。
今年のACLでは韓国勢が済州ユナイテッドがベスト16、その他クラブはグループリーグ敗退とポイントを伸ばせなかった一方で、中国勢では上海上港がベスト4、広州恒大がベスト8、江蘇蘇寧がベスト16とまずまず結果を出して来ていました。
日本勢はG大阪がグループリーグ敗退も、鹿島がベスト16、川崎がベスト8だったので、浦和が中国勢最高のベスト4をどれだけ上回れるか、つまり準優勝か優勝かで大きな差があったわけです。
そうした中で浦和は日本勢の代表として、見事に優勝を果たしてくれました。
ポイント計算がよくわからなかったため、決勝の結果を踏まえたランキングがどうなるかは割愛しますが。←
それでも浦和は今得られる最大限の結果を摑み取ってくれました。
これで来年のワールドカップで韓国や中国が及ばない結果を日本代表が出して、ACLも日本勢が勝ち進めればポイントは逆転出来るはず。。
更にクラブワールドカップで浦和が結果を出せば。。(クラブワールドカップのポイント換算が加味されるかは知らない。←)
とにかくJリーグ代表として浦和がアジアを制し、世界への挑戦権を得られて本当に良かった。
超結果論だけど浦和の選手を欧州遠征に招集したのは正解
国内組で挑む東アジア選手権とクラブワールドカップは日程が重なるので、さすがに浦和勢を招集することは出来なくなります。
槙野の成長や長澤和輝の発掘という収穫は、ACL直前やけど思い切って欧州遠征に招集したからこそ。
まぁよくよく考えれば決勝第1戦があったのはサウジアラビアで、日本からより欧州から合流の方が時差や移動距離少なくて済むから、悪くはなかったんだけど(故障や疲労蓄積は置いといて。。)、でもやっぱりそんな風に振り返られるのも浦和が優勝してくれたからこそ。
川崎ファンとしては準決勝いかれたの悔し過ぎたけれども、日本の、Jリーグの代表として、アジア王者を勝ち取ってくれたのは嬉しかったです。
改めて、浦和レッズ、ACL制覇おめでとう!!!