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チビチビのねじねじ
2020年8月25日 07:02
安堵と悲嘆が入り混じった気持ち。それが正直なところだ。 夜、彼は言った。「永遠なる命は哀しい。愛しいあなたの血は、俺を生かす。けれど…」彼は眉根を寄せた。「あなたの血を含むことは、あなたの命を縮めること。」 私はいやいやをする。「いいの。あなたが居てくれたらいいの。あなたのためなら、私はいくらでも血をあげる。ずっと一緒よ。」彼は悲しい悲しい目をした。「好きな人の苦
2020年8月24日 07:25
さらさらとさらさらと朝日に溶けていく。これでよかったのだと、俺は思う。 もう誰かを奪って生きながらえなくていいのだ。 安堵と解放。 そう、俺は自由になるのだ。長い長い時間の檻からの。 そして、少しの痛みと悲しみ。 実体のなくなった手で彼女の頬を包む。彼女は至福の微笑みを浮かべて眠っている。 彼女は俺が消えているのを嘆くだろう。自分のせいで、俺が滅んだと自分を苛むだろう。