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珍奇男

ニポンの映画が今戦っているフィールドはかつての日本映画とは違う。
もちろんハリウッドともボリウッドとも違うし、韓国映画とも違う!
このニポンの映画がたどり着いた場所を!ぼくは! 祝福したい!

見事に記録更新を果たしてくれた!

池松壮亮と蒼井優のふたりと、塚本晋也で撮った「斬、」もすばらしすぎたのだけど、この映画もすばらしすぎる! なんだかもう、わかんねえよ。

連載当時の原作からオラが吸っていた空気とは違うんだ! でも、違っていいんだ! 映画だから!

「宮本が闘争する理由」だった、いわば舞台装置の中野靖子を血肉化した蒼井優は作品の核を掴みとる天才だ!
この映画は蒼井優が主役をモノにしちまった! 池松壮亮も天才だけど、蒼井優は凄い!

そしてピエール瀧のベストの仕事だら! モンスターの息子を信じたくてたまらないのに、病院送りにされる暴力装置、それこそピエール瀧の真骨頂だ。

井浦新も凄い。ぼくは宮本じゃなくて裕二に憧れる。金的されて泡吹いてても!

蒼井優! ピエール瀧! 井浦新! 3人が原作をきっちり掴み、なおかつ超えている!
宮本は「ふひゃぁぁ!」言わないなんて。でもこれが現代の宮本だ。

池松壮亮は映画化に当たって歯を抜く気まんまんだったのに、蒼井優がそれをとめた。おかげで、つけハグキで映画になったのかボヘミアン ラプソディーみたいで。残念ポイント。
歯ぁぐらい抜かせてやれよー。

冒頭にかかるマッシブアタックっぽい音は何故?という疑問とか、 「生活」以降なかった「歌いこなせない宮本浩次」の歌唱とか、なにもかもがこの映画を浮上させる。

たまらない!

これがニポンの映画の記録更新! 更新していくことが人類の役割だ!

たまらない。明日もオラは生きる。生きてゆくことに何の迷いもない。悩みもない。シニタイヤツハシネ!

この映画を観れてよかった! 劇場で観れなかったのが、悔しい。

そしてお願い、宮本から君へは映画化していいから、ザ ワールド イズ マインとひとのこは映画化から無視しといて!

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