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蒼のカリストが選ぶ好きなアニメアワード2020年版 第1部


 前回まではこれまでのまとめでしたが、今回はその2020年版です。怒涛のアニメ延期に鬼滅フィーバー等々の色んなことのあった年をざっくりと振り返りつつ、あのアニメについて、しっかりじっくり伝えて行きたいと思います。
 振り返る前にこの年見たアニメは1話で切った作品は無しにして、最後まで見た作品で計算しました。最後まで見た作品は合計37作品
 その中から厳選した25作品をエントリーしたので、どうか、温かい眼で見守って貰えるとありがたいです。同時にこのアニメないの?とかは受け付けません。
 全部、僕の私情なので、その点はご留意頂けると在り難いです。ネタバレも多数含まれますので、覚悟の上、最後まで読んで貰えると助かります。

 それでは、どうぞ

第1章 アニメランキングベスト25 25位から11位まで

第25位 憂国のモリアーティ

https://moriarty-anime.com/

 まず最初はジャンプSQにて連載中の漫画を原作にした本格ミステリーです。何だかんだ、シャーロック・ホームズといった探偵物が大好きで、これもその一つ。その最大のライバルことモリアーティを主軸にして、イギリスの貴族社会を犯罪で変えていくというストーリーが魅力。中々に凄惨で惨い描写も多い本作ですが、正にロンドンの必殺仕事人のような作品で、何ともスッキリはしませんが、不条理が当たり前の世界で犯罪を通しての救済という展開は何とも、心苦しい限りです。だからこそ、探偵役のシャーロックが活躍する後半戦期待しております。

 この作品とか読んでいるとちゃんと、シャーロック・ホームズ読まないとダメだなと自責の念に駆られてしまいます。刑事ドラマやら、探偵物ばかり観てた影響でこういうの大好きなんですよね。

第24位 虚構推理

https://kyokousuiri.jp/


 またしても、推理物ですが、今度は異端の異端な本作は義眼と義足の少女岩永琴子と不死身の大学生桜川九郎が怪異との一件を解決する怪異譚。軽妙且つスリリングな展開と会話劇が魅力的な本作。一期のメインとなる鋼人七瀬との対決やネットという正に嘘と本当が曖昧な世界で何を信じて、何を疑うべきなのかを考えさせられましたね。それでいて、緊張と緩和が程よい塩梅でとんでもないワード数がまた凄いのなんの。

 ネットではこれを推理物として、捉えるべきかと論争になった問題作。二期の放送も決定しているので、ご興味があれば、是非とも。話も起承転結がしっかりしてて、面白いですよ。

第23位 へやキャン△

https://yurucamp.jp/heyacamp/

 大人気アニメ「ゆるキャン△」のショートアニメ版です。番外編として、掲載されていた作品を編集しつつ、オリジナル要素を追加した本編よりもさらにゆるいテンポで山梨観光をするという内容は癒しでしたね。ゆるキャン△が元々好きだったので、益々キャラを好きになること受け合いでした。短い時間でもあの世界観を表現できるのはそれだけ、世界観が出来ている証明ですかね。

 現在、2期も好評放送中なので、是非ともおススメしたいです。

第22位 ゴールデンカムイ第3シリーズ

https://kamuy-anime.com/

 待望の第3シリーズ。舞台は明治末期の北海道。アイヌの金塊を巡るサバイバルレースで大好評を博した本作ですが、今回も過激なギャグ、壮絶な殴り合い、グルメも勿論のこと、北海道という壮大な景色をリアルに体感出来るとこが1番の魅力的で中々外出出来ないご時世なので、北海道を体感できるかと思います。

 話が進むにつれ、明らかとなりつつある金塊の正体や、登場人物の過去や新たな謎。原作もクライマックスなので、どうか、4期があることを祈ります。

第21位 フルーツバスケット セカンドシーズン

https://fruba.jp/#m-final

 人気シリーズの第2シーズン。リメイク前は第1シーズンまででしたが、今回はその先を描きました。本田透君と十二支の呪いを巡る物語は夏になり、進み、それまでのほんわかな物語から一転して、草摩家に秘められた闇に迫っていきます。恋や家族との不和等、暗鬱な世界にも、人の温もりや温かさをより一層感じられる本作をこれからも追いかけて行きたいですね。

 今作はこれまで、いい子で色んな人を動かし続けた透君にも苦悩や闇が見えたりと複雑な関係性がより一層、進んだ印象ですが、次のファイナル・シーズンはどのようなフィナーレを迎えることやら?魚ちゃん推しなので、こちらも注目です。

第20位 波よ聞いてくれ

https://namiyo-anime.com/

 北海道のラジオ局を舞台に、パーソナリティー経験も無いミナレは突然として、ラジオパーソナリティーとなり、北海道を、世界を変えること(?)それは置いといて、ハイテンポな会話劇から繰り広げられるハイテンションで止まることを知らない、時にスリリング、時に笑いと何ともカオスな内容でラジオという世界をポップにリアリティに描いた波よ聞いてくれは観ていて、ワクワクした作品ですね。

 ラジオに沢山のハガキを送る職人の一人として、僕もこの作品観てるとラジオの裏側や色んな苦労とかが見えて、大切にメール書かねぇとなと精進しようと強く思ったりもしましたね。原作も続いているようですし、この先はどうなるのかしらね?

 第19位 戦翼のシグルドリーヴァ

https://sigururi.com/

  近未来、謎の生物によって、侵略され、人類存亡と思われた世界。その世界を救ったのはオーディンと名乗る神だった。その世界で戦乙女として、抗う力を得た少女達は命を賭けて、戦闘機に乗り、謎の生物ピラーと闘い、失われた人類を取り戻す物語。実はこの世界には北欧神話が無いというのがまた面白いですね。可愛い見た目のキャラデザとは裏腹に中々、ハードな展開とちゃんとした戦略とギャグ展開ありきと盛り沢山で楽しくも辛い展開も続くまどマギばりの詐欺良質アニメですね。こういう意外性を出せるのはオリジナルアニメならではですよね。長月達平さん監修というのも、過酷な展開を象徴してましたね。

 少しだけ、こういう軍事物に興味があったので、とても楽しめました。よくいる悲劇のヒロインクラウディアが人々との出会いを通して、成長する昔馴染みの展開ですが、こういう王道展開が大好物なのがいいですよね。ヒロインの個性も皆立っていて、どのキャラにも感情移入出来るのもこの作品の魅力で、キャラ原案の藤真拓哉さんとキャラデザの横田さんの熱意が伝わりましたね。

 その中でも、個人的にマフィア梶田さんが声優として、大活躍しているのが面白かったですね。まぁ、ほぼ梶田さんなのですが、いつか、梶田さんが全然見た目の違うキャラの声優やって欲しいっすわ~。

 第18位 ソマリと森の神様

https://somali-anime.com/

 とある異世界、人間は絶滅し、異業種のみだけが暮らす世界にて、奴隷として売られた少女ソマリはゴーレムと出会い、彼女はそれをお父さんと呼び、人間のいる世界へと向かうゴールがあるのかも、分からない充てのない旅に出ます。しかし、ゴーレムには寿命が・・・。残り1年という長いようで短い日々の中で出会いと別れの物語。

 原作は作者の急病により、連載は終了してしまいました。今は回復することだけを祈ってます。

  人間の少女ソマリとゴーレムの血の繋がりはないけれど、一つ一つの過程を経て、家族になろうとする様は気持ちが温かくなりましたね。人間の愚かさや人間と怪物を超えた愛や色んな経験を経て、2人が成長していく様は実に微笑ましいですね。本音を言えば、どうなるのかなと思ってたのですが、無い物ねだりは良くないですね。本当に名作でしたので。

 第17位 富豪刑事 Balance:UNLIMITED

https://fugoukeiji-bul.com/

 有名原作富豪刑事を令和版にアレンジした痛快刑事物でございます。世界有数の大富豪の御曹司・神戸大助と元捜査1課のエースだったが、過去の事件でのミスで左遷された刑事・加藤春の前半は1話完結のクールで痛快な勧善懲悪。後半は神戸大助の両親との因縁溢れる事件を背景に巨大な陰謀を巡る二部構成が実にハマってましたね。推理もありますが、金で解決する神戸大助の権力は笑うしかなかったですね。

 人間み溢れる加藤は昭和の刑事で神戸大助は人工知能や最新メカを駆使して、事件を解決する過程が面白いのですが、それまでの背景や伏線回収も実に優秀で、ネタ系と思ってみたら、とんでもない勘違いでしたので、偏見の目で見ないで、ちゃんと好きなものは好きに見ないと駄目だなと強く思いましたね。やっぱ、なんだかんだ、推理もの好きなんだなと。

 監督が僕が敬愛してやまない、伊藤智彦監督だったので、あの人の作品は裏切らないんだよなぁ。あの人の作品はまっこと、面白いから皆も見てね。

 第16位 かぐや様は告らせたい?〜天才たちの恋愛頭脳戦〜

  https://kaguya.love/

 ヤングジャンプで好評連載中の人気作品である漫画の第2シリーズ。日本有数の資産家令嬢の娘にして、成績優秀、運動神経抜群の非の打ち所がない才女四宮かぐやと成績優秀で全生徒からの信頼が厚く、皆から愛される男白銀御行の残念な2人の両想いなのに、中々素直になれない関係性とその周りの人々に振り回される人間模様を描いたラブコメです

 1期の勢いを超えるハイテンション且つ爆発的なギャグ攻撃と時折あるホロリと見せる感動展開の塩梅が実に面白い。とんでもない戦略を、毎回考えてはいますが、基本しょうもないことの繰り返しで焦らしてばかりの展開の連続。周囲のキャラも一癖も二癖もある面々に焦点を当てたりとコロナ禍の中で嫌な感情だけが跋扈していた時期にこの作品がくれた癒しは実に大切な時間だったと思います。OVAと3期も待たれますね。

 第15位 かくしごと

https://kakushigoto-anime.com/

 ギャグ漫画家であることを娘に隠す男・後藤 可久士とその秘密に気付かない娘・姫とその周囲を巻き込むユーモラスで儚い日常譚のように見せかけて、そのかくしごとの先にはまだかくしごとが。そんな、アンバランスに見えて、感動もあるという久米田節全開のファミリーコメディでございます

 人生で初めての久米田作品だったのですが、正に色んなメタファーやぶっ飛んだギャグと怒涛の展開と独特な言葉回しの数々に最初はドン引き、自虐と華やかな漫画業界の光と闇を面白可笑しく描く所は実に見事の一言に尽きました。いつも、後藤可久士は娘の為にどう見ても、嘘だろうというバレバレな嘘をついて、誤魔化し続けるのですが、姫は気付きません。気付いたら、全てが終わってしまいたくないという考えでその嘘を信じる姫の健気さがまた温かくなると言いますか。周りの人の優しさがまた面白いんですよね。

 それとは別に未来では姫にずっと隠してたことが明らかとなり、幸せに見えた後藤家の闇が明らかとなり始めて行く描写とのギャップが強く、どう転がるかが、分からないこの世界観に引き込まれること間違いなし。是非とも、観て欲しいし、劇場版総集編もやるらしいので、期待大です

 第14位 アルテ

http://arte-anime.com/ 

 物語は16世紀のルネサンス後期のフィレンツェを舞台に男社会が当然の芸術業界を舞台に裕福な育ちのアルテは閉塞した家から独立して、絵描きとなる為、修行に旅立つのですが、当然、女だからと突っ撥ねられます。その中で、出会った師匠であるレオに拾われ、そんな世界で1人の女性としての成長劇と朝ドラ感溢れる頑張る女性を応援したくなるような内容に救われましたね。

 今も昔も女性蔑視はいつの時代も強いものですが、アルテはへこたれません。どんな時でも前向きで明るく笑顔で時々、折れそうになっても、周りの人達を巻き込み、前進し、成長する。シンプルで分かり易く、ルネサンス期の風土や文化体系とか当時の世界観も堪能出来て、元気を貰える作品でした。絵に興味はあるのですが、どうしても、アニメ寄りの画になってしまうので、このような形で芸術を堪能出来るのがとても楽しい良き時間を過ごすことが出来ました。OPENINGの坂本真綾さんのcloverが実に神曲だったので、是非ともこの曲も含めて楽しんで欲しいですね。

 第13位 とある科学の超電磁砲T

https://toaru-project.com/railgun_t/

 人気作品・とある魔術の禁書目録のスピンオフ第3期。学園都市が誇るレベル5御坂美琴と彼女の仲間達を巻き込む巨大な陰謀と立ち向かう物語。その中で時折ある日常もとあるらしさが凝縮されてて、また楽しい。勿論、圧巻のバトルシーンも見事で盛り上がること請け合いです。各話に散りばめられた伏線も見事で最終的に観終わると1つの線になるという。これぞ、3期重ねたアニメの本気を感じましたね。とあると言えば、キャラがやはり、どのキャラも魅力的なんですよね。これだけの長期シリーズでここまで面白いキャラの停滞してないのが素晴らしい。

 今回も二部構成で大覇星祭編と天賦夢路編でお送りしていたのですが、途中で新型コロナウィルスに伴い、何度も放送中止になりながらも、途中、過去回放送を加えたりと色んな手でなんとか、最終回までお送り出来たことに何よりも感動が強かったですね。改めて、アニメの底力を感じました。これからの続編期待したいですね。

 第12位 炎炎の消防隊 弐の章

https://fireforce-anime.jp/

 週刊少年マガジンで絶賛連載中の人気漫画こと炎炎の消防隊待望の第弐期。前作の面白い部分をその良き部分もそのままに、更に加熱する人類滅亡に抗う第八特殊消防隊と面々。明かされる謎や更に増えてゆく謎。白熱するバトルの数々に興奮すること間違いなし。そんな世界観を癒してくれるお色気展開とかクセの強いギャグがまたハマるハマる。何を於いても、クセの強い登場人物達がまた良い。ソウル・イーターの大久保先生の画が大好きだったので、これだけは最後まで見たいので、是非とも最後までアニメにしてほしいですな。

 その後にやってた番組で出てくる火災や化学現象は全て、先生がリサーチした上で、漫画にしているというお話を聞いて、漫画家はただ楽しい話を描くだけじゃないんだなと改めて、尊敬しました。本当は炎嫌いで氷が好きというのも面白かったですね。キャラが良いとは先ほども書きましたが、大久保先生のキャラって、SEXYで色気がムンムンなのがいいんですよね。原作は遂に滅亡へと向かい、大災害の日が遂にといった感じで見逃せませんね。どうなることやら?

 第11位 魔女の旅々

 https://majotabi.jp/

 若くして魔女となった天才・イレイナが織りなす出会いと別れの物語。最初見た時は強い奴がぶっぱするような話なのかな?とか思ってたのですが、実際は苦労したり、傷ついたりと人間味溢れる少女の旅行奇譚が描かれています。内容は12話とは思えない程、バラエティ豊かな内容でどの話も楽しかったです。中にはしんどい話もあるのですが、会話劇が印象的な回もあったりとどの回も引力のように、惹きつけられる作品ばかりなので、是非とも見て欲しいし、2期期待しております。

  この作品の1番の魅力はヒロインの可愛さや彼女達から紡がれる言の葉の数々ですかね。特に1話で完全に持っていかれましたね。師匠であるフラン先生とイレイナとの関係性をおおよそ20分でこんなに分かり易く、そして、感動しましたね。その後の2話も含めて、愛おしい作品でした。とにかく、1話見て欲しい。ああいう、旅する世界観も含めて、今は旅にいけないご時世なので、楽しんで貰えたら幸いでございます。個人的にイレイナとサヤさんのカップリングが大好きです。

 長すぎた。まだ序章なのに、ようやく、ここからなので、お付き合い頂けると幸いでございます。

 第2章 好きな映画ランキング2020年版トップ3

 第10位の発表は次回として、続いては好きな映画ランキングです。この年はコロナの影響以前に大して映画観たいと言う欲が薄く、延期が決まったりしたりと例年なら8~13本ほど、観に行くのですが、とことん、映画館に脚が重かった1年でした。

 ここから話す作品は配信サービスで公開していたものも含めて、宜しくお願いします。

 第3位 鬼滅の刃 無限列車編

https://kimetsu.com/anime/

 大人気漫画の初の映画化。今では国民的人気作品として、興収400億を突破した知らない人はいないと思われるメガヒット作品です。原作は昨年、惜しまれつつ終わりましたが、多くの人々に感動を与えたことは間違いありませんね。

 大正時代を舞台に鬼に成り果てた妹・竈門禰󠄀豆子を人間に戻す為に主人公の竈門炭治郎は終りの見えない鬼との闘いに挑み、多くの仲間や多くの人々で出会い、成長を重ねていきます。残酷だけど、優しい救いの物語にございます。

 今回の劇場版はアニメ版の続編で人気エピソードの無限列車編を映画化しました。原作も読んではいましたが、汽車のクオリティや気持ち悪く動く触手のようなものから苛烈極まるバトル展開と2時間という時間があっという間に過ぎ去ってしまう程のボリューム感と時折、挟まる箸休め的なギャグとの緊張と緩和が実に良かったです。真面目に1番好きな場面は妹の禰󠄀豆子が敵の術に嵌った炭治郎を起こす仕草がとにかく可愛いのなんの。元々、禰󠄀豆子大好きマンである僕がこんなにも好きで可愛いのに、まだまだ可愛くなるのかよと伸びしろしかない彼女の為にお金を払った価値があるんだなと思える程、良い場面でしたので、是非とも劇場に行って欲しいです。

 鬼滅の主軸にある生きるというテーマの下、敵の攻撃で夢による精神攻撃で夢に溺れたまま殺すという強敵・魘夢との闘いは読んでいた当時も中々にハードと思ってましたが、ufotableが余計に際立ってましたね。その中で敵側に組した人間が睡眠中に精神の核を壊す為に相手の心に入り込む場面があるのですが、その1人が炭治郎の中に入り、彼の心を破壊しようとするのですが、その過程で炭治郎の心の小人が彼をそこまで連れてってくれるのです。何でかと彼は訪ねますが、行きたいと思っていたからと言って、彼は涙を流す場面が何とも、忘れられませんね。彼は結核で余命も僅かで魘夢との夢だけを見て、楽に死にたかったのに、自分は悪い奴なのに、心が穏やかで例え、敵であっても、情けを掛ける。それが本人の意志じゃなくても。どちらの方が彼の幸せだったのかは分からないけれど、生きたいと本気で思ったのは間違いないですよね。こういうのが鬼滅のいいところですよね。

 だからこそ、炭治郎は生きることを選び、夢の中で自害して、その場を脱するのですが、その時の魘夢に対する怒りは尋常では無かったでしょうね。大切な家族との思い出、このまま楽して、夢でならそのまま溺れた方が楽だったかもしれません。それを救ったのは他でもない禰󠄀豆子でした。彼女1人を置いて、このままでいて良い訳がない。自分が彼女を守らなきゃと立ち向かい、決意を固めた姿が忘れられませんでしたね。

 そこからの闘いは流石の映画と言わんばかりの展開と白熱する展開の連続で全くと言っていい程、飽きの無い展開の連続で見ていて面白かったし、あっという間に過ぎて行き、終ると思ってた展開に現れたのが鬼の中でも強い部類の上弦の鬼こと猗窩座との先ほどの闘いを超える死闘でした。

 あれだけの作画コストを削ったのに、その上を行くのかと言わんばかりに炭治郎や同期の嘴平伊之助が挑もうとしますが、目視しただけで死を覚悟する強さに動けず。その場にいた彼等が所属する鬼殺隊の柱と呼ばれる隊の最高戦力である煉󠄁獄杏寿郎が敵である猗窩座に挑むわけですが、これがもう言葉が出ないというか、何というか。こういう、強キャラ同士の闘いは大好きで主人公がいずれ超えるべき場面として、描かれるこういう場面が好きで原作の展開を知ってるからこそ、余計にしんどかったし、炎を操る煉󠄁獄さんの攻撃と猗窩座の圧倒的な攻撃力の高さに加え、再生力の速さに至るまで。そして、迎える最後は読んでいた頃は何度も煉獄さんを鬼にならないかと勧誘し続ける猗窩座を見て、マジで何なんだと思っていたし、永遠の命と強さを極めようとする彼の行動の不自然さが嫌だったりしてて、余計に煉獄さんを応援しようと思ってました。煉獄さんは闘いの最中、こう語ります。

「老いるからこそ 死ぬからこそ 堪らなく愛おしく 尊いのだ。
強さというものは 肉体に対してのみ使う言葉ではない」

 鬼滅の刃全てに共通することなのですが、生きることの意味って、全てがこれなんですよね。これが全てだと思うし、これ以上の言葉は無いと思うのよね。対極にいるからこその言葉と言いますか、そんなアニメ史に残る闘いだったと思います。生きるという意味を考えさせられる台詞だったのですが、煉獄さんは負けてしまい、日の光の中、猗窩座は逃亡し、炭治郎や伊之助達に言葉を残し、この世を去ります。絶望だけが蔓延して、心が折れそうな炭治郎を伊之助の言葉が実に彼らしく、託されたからこそ、生きないといけないなと思う台詞でした。

 『弱気なこと言ってんじゃねぇ!!なれるかなれねぇかなんてくだらねぇこと言うんじゃねぇ!!信じると言われたならそれに応えること以外考えんじゃねぇ!!死んだ生き物は土に還るだけなんだよ!べそべそしたって戻ってきやしねぇんだよ!悔しくても泣くんじゃねえ!』

 原作は全部読んだのですが、個人的に先の展開やらない訳がないので、ぼかしますが、鬼滅で1番好きな場面は猗窩座の過去なんですよね。どうして、彼は強さを求め、煉獄さんに鬼になるよう、勧誘してきたのかが分かった瞬間に涙が溢れて来ましたね。どうしても、敵キャラに感情移入してしまう性分なのですが、この映画を観て、余計にその気持ちが強くなりましたね。だからこそ、是非ともこれからのメディアミックスに期待していますが、映画は控えて欲しいですね。こういう大ヒットに便乗して、変な業界の横槍や俳優を加えたり、作品の良さをぶち壊すようなことがまかり通ってきたのがこのアニメ業界の常なので、どうか、良き塩梅で落とし込み、最高のアニメ第2期に期待しているし、時間の問題とも思ってます。変な噂も流れてますが、真相や如何に?

 

 第2位 『PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR』

https://psycho-pass.com/

 近未来を舞台に犯罪係数と呼ばれる数値によって、人々が監視され、生き方や暮らしが約束された空想の日本を舞台に、その盲点を掻い潜る巨悪と闘う監視官と執行官率いる公安局刑事課一係の活躍を描く本格SFサスペンスの第3シリーズの映画化。一昨年、放送していたTVアニメシリーズの続きとして、描かれています。これまでの主人公だった常守朱ではなく、特A級メンタリスト・慎導灼と元軍人でロシア系の帰化移民の炯・ミハイル・イグナトフによる新たなSTARTという異色の展開にいきなり、驚いたし、5年で色んなことが変わってしまうなんてと驚いたこと、この上無かったし、ついていけるかな?と素直に感じました。

 psychopassシリーズの特徴はやはり、リアリティに特化したグロテスクで陰惨とした世界観、魅力的なキャラ達が織りなす言葉の数々、そして、正義と立ち向かう彼等に襲い掛かるどうしようもない現実や理不尽な差別、今作では宗教観だったりと考えさせられる重く圧し掛かる社会問題を描いた重厚な内容だった3期でしたが、やはり、3期だけあって、とても、面白く、世界観に没入出来ましたね。此処まで風呂敷を広げられるのも、psychopassならではないのでしょうか?

 今作ではテレビアニメ版の敵として、描かれ続けて来た謎の勢力・ビフロストとの全面戦争の決着となるストーリーが展開されました。謎の男・梓澤廣一の目的や公安局ビル襲撃、これまで伏線として、貼られて来た慎導灼の真実等。その全てが明らかとなった今作は正に新たなpsychopass世界の創造に一歩近づいたと思いましたね。過去作のメインだった狡噛さん達も活躍しつつ、新たな主人公2人の活躍とどのキャラの個性を最大限に活かしつつ、展開される息つく暇のない展開は全シリーズを鑑賞した僕も納得の内容でしたね。一つだけ文句があるとするなら、もう少しグロテスクな内容でも良かったような気もしなくもないのですが、そういう良し悪しは人それぞれですかね。

 今作の個人的な魅力としては、これまで、裏方として、活躍してきた分析官の唐之杜志恩さんが主人公かな?と思う程の大活躍が凄かったですね。彼女は縁の下の力持ちとして、現場には出られなかった代わりにこれまでも活躍してきたのですが、彼女が初めて実戦の舞台にての登場し、闘えない代わりに都知事である小宮カリナを守り、闘う姿が何とも忘れられませんでした。犯罪係数も下がり、引退してしまったことは実に残念でしたが、これからは彼女のパートナーである弥生さんと幸せになって欲しいですね。

 今作の主人公である慎導灼は免罪体質というどれだけ、犯罪を犯しても、罰せられることのない人間だったのですが、そんな彼は相手の真理を理解するメンタルトレースという方法で理解することが出来るという特異体質だったことやそれが父親を亡くした経緯に関わったりとこれまでの本作ではこの体質の人間は余り、良い評価が無く、大体、人殺しばかりで最終的にはシビュラシステムとはそんな免罪体質の人間のスーパーコンピューターなのですが、その一部として、正義を遂行することになったりと良い印象を受けなかったのですが、慎導灼の側面はこれが新たなpsychopassシリーズの希望や可能性を提示した気がしましたね。彼が信じる正義は朱ちゃんが指名しただけあって、強い意志と信念を感じました。朱ちゃん同様、絶対に殺さない覚悟、自分で判断し、自分の意思で行動することに価値を置く彼等にこそ、あんなカオス理論の世界で生きることに於いて正常な判断を下すことの出来る存在なんでしょうね。朱ちゃんの意志は彼に託されたわけですが、彼女は拘留されちゃって、ほぼ出番が無かったのですが、この一見を経て、釈放されたので、4期での活躍に期待ですね。3期での朱ちゃんを簡単に言うとシビュラシステムより偉い神なのでは?1期から見てる勢なので、何とか狡噛さんと再会出来たのが地味に嬉しかったですね。

 今回の最大の敵である梓澤廣一は公安局を乗っ取り、最終的にはシビュラシステムの一部となる為に多くの罠や計略を以て、行動を起こすのですが、彼の計画を見ていると槙島聖護を思い出しました。彼も同じようにシビュラシステムを狙ってたのですが、彼はこの間違った世界の正体を知りたかっただけで、一部になることを強要されたりしましたが、彼はそれを拒んだ対比と言いますか、梓澤廣一との差違は彼はシビュラシステムを信仰したただのイカれた人間でこれが普通の反応なんだよね。誰だって、神になりたいし、そうなることの為に数多くの犯罪を犯したと思うと救いようがないというか。そこまでの価値があれにあるのかと槙島聖護は言いました。価値観は違えど、同じようなことをして、一方は制限されることを拒み、もう一方は受けいれたいと望んだわけです。しかし、梓澤の願いも虚しく、ただの人に受け入れられる程、シビュラシステムは寛容では無く、寧ろ、切り捨てられてしまう羽目に。その後、シビュラに切り捨てられた彼は死を選びますが、灼の助力で何とか生き延びることになります。同じように公安局を陣取り、シビュラの真実の為に多大な犠牲を払った槙島と梓澤。どちらの人間に優劣をつけるかと言う話ではないけれど、シビュラというシステムは多くの人達の基盤となり、支える存在であることをまざまざと見せつけられた今作でしたが、梓澤は数多くの人々を利用して、夢に辿り着きましたが、槙島聖護も言ってましたが、シビュラって、そこまでの価値があるんですかね?価値があるから此処までのことをしたのでしょうが、価値観は人それぞれ。ともあれ、梓澤は槙島聖護とは違う意味でのシビュラシステムの被害者なんでしょうね。故に彼の人間臭さがよく分かる最後だったと思います。

 今後の展開としては、シビュラシステムが社会に公表され、人工知能がこの国を制御していたことが明らかになる時が来るのでしょうね。朱ちゃんもそれを是としているようですから。最初の頃は電源を落とす人が現れると強い口調だった気もしますが、果たして4期はあるのでしょうか?それと同時にビフロストに深く関わっていた1人である法斑静火という男がこれからどうこの世界に関わっていくのかも期待してるよ。例え、長いスパンになろうとも。イグナトフも好きなんですけどね・・・。

 本音を言えば、虚淵玄さんが関わってくれたら、良かったなとも思ったのだけど、それはわがままでしょうか?彼こそ、psychopassの要だと思うんだけどな。

 鬼滅も勿論、面白かったのですが、こんなに面白いのに、評価してもいいのでは?と言う同情票とあんまり、騒いで鬼滅凄いと語る風潮が好きではないのでこのような形となりました。基本、ひねくれています。その面白いという定規を決めるのは世論ではなく、自分自身であり、それが面白いというなら、それも良し。与えられた情報に振り回されてはいけない。大事なのはただ批判をするのではなく、色んな情報をちゃんと吟味して、自分の答えを導いて、自分の信念として、その道を信じることが大事だと僕は思ってます。そういうことを教えてくれたのは紛れもないpsychopassだったんですけどね。

 第1位 劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン


http://violet-evergarden.jp/

  2020年最高のアニメーション映画と言えば、やはりこれ無くして、昨年は語れないでしょう。

 戦争の道具として4年間、働いていた少女・ヴァイオレット・エヴァーガーデンは長きに渡る戦争の末、両腕と大切な人ギルベルトを失います。その最後に彼から貰った言葉は愛しているでした。それから彼女はギルベルトの友人のホッジンズの下で自動手記人形という代筆屋の仕事をすることに。その仕事を通して、人を殺すことを機械的に行い、ロボットのように、命令だけを信じて、生きて来た彼女が多くの人々との出会いや別れを通して、気付く、人の温もりや恋、友情、家族の絆を描いた群像劇の二度目の映画化であり、最終章の2020年一番泣けた映画だったと思います。

  今回の作品は3つの軸で物語が展開しています。一つ目は主人公であるヴァイオレットの視点。二つ目は未来を生きるデイジーの視点、そして、死んだものと思われていたギルベルトの視点。それぞれの視点で描かれる過去、現在、未来を通して、彼女が守りたかったもの、大切にしたかったものの全ての答えがこの映画にはあったと思います。

 この作品の軸と言えば、ヴァイオレットとギルベルトとの関係性もでしたが、テレビアニメ版10話に出て来たアンもこの作品の軸になるとは思いもしませんでした。ヴァイオレットはアンの母親の下に訪れ、代筆の仕事を頼まむことに。それから彼女の母は亡くなり、独りぼっちの彼女の下に過去からお母さんの手紙が届きます。その手紙は彼女が誕生日に毎年届き、いつも彼女を思いながら、未来を思う母から届いたエールが綴られていたのです。この回は僕も心が苦しくなりました。もう、会うことは出来ないし、会いたいと思う人は沢山いるのに、そんな気持ちばかりで心が苦しくなることばかりだけど、お母さんの愛はいつまでも永遠に続き、独りぼっちで天国から見守ることしか出来ないけど、いつまでも愛してるを伝える姿には心が激しく揺さぶられたました。メールやline等、高度に発展した今だからこそ、簡単には伝えらないからこその手紙で伝わる言葉もあると思い、また涙が出てしまいました。

 アンの孫であるデイジーから物語が始まるのですが、まさかのアンと同じ諸星すみれさんというのがまた良い。そんな彼女は家族との不和に悩んでいたのですが、ヴァイオレットの代筆した手紙で彼女もまた歩き始め、彼女の生き方にも変化していくのですが、この辺で。

 今作で取り上げられるのは時代の変化が色濃く感じる描写が多く、主流だった手紙は勢いを落とし、電話という簡単に連絡を取れる時代へと移り変わっていきます。個人的な感想ですが、もしかして、ヴァイオレットが働くC.H郵便社が倒産するのでは?という杞憂だったし、本当に今考えても失礼な貧相な発想しかできない自分が恥ずかしくなりました。どれだけ、時代が移り変わろうとも、変わらないこともある。そんなメッセージが散りばめられた本作を振り返ろうと思います。

  この映画ではギルベルトはどうしてたかや、未来のデイジーのことも描かれているのですが、もう1人の登場人物の話も展開されるのです。個人的に1番僕の心に深く突き刺さり、心が抉られた気がします。それはユリスのお話です。彼は若くして、余命幾ばくも無く、その別れの為に家族に内緒で手紙を書くことに。家族にはもうすぐ、死ぬからと哀れみで見られるからと余計にセンチになっていたようで、そんな彼とヴァイオレットは仕事という付き合いではありますが、徐々に打ち解けていきます。やがて、手紙は書き終わり、その日が来たら、必ず渡すようにと誓いを果たすこととなります。それと同時期にとあるきっかけで死んだと思われていたギルベルトが生きていることが分かるのですが、それはまた後述で。それがきっかけでヴァイオレットはホッジンズと共に彼のいるエカルテ島に行くことになるのですが、その島にいた時にユリスの危篤と知らせが。このままでは約束も果たせないと思ったヴァイオレットですが、流石にどうにもなりません。この時、仕事を取るか、愛する人を取るか迷うことにもなるのですが。その窮地を脱したのはヴァイオレットの同僚のベネディクトとアイリスでした。彼らが現地でヴァイオレットの果たせなかった約束を叶えることに。

 その場面がとても辛かったです。戦闘で人が死ぬことよりも、死ぬという運命が決まっていて、それを覆すことも出来ず、粛々と受け入れる死というものの哀しさと寂しさは何度も経験していて、その死の間際を見るのがとても辛くて哀しい思いを想起しました。生きることの難しさ、生きているという当たり前の出来事の尊さをまじまじと確認し、生きているからこその繋いだ手紙は中々に忘れられませんでした。その過程でユリスの願いはもう1つありましたが、それをヴァイオレットには言えませんでした。その願いはずっと仲が良かった友人リュカへの謝罪でした。しかし、その場に行くことも会話することも時間が無い状況でアイリスはベネディクトを彼の実家に向かわせ、電話という形で最期の会話を果たし、その若い命の全てを使い果たし、この世を去ります。書いているだけで辛い。

 人の命はこの世界の流れからすれば、あっという間で儚いものだと思ってます。だからこそ、懸命に生きないといけない。僕の人生も後悔だらけで、嫌なことばかり、柵に捕らわれて、今も気持ちが捕らわれているのかもしれません。生きられなかった人の分までとか考えてしまいますが、それだと人間潰れちゃいますよね。なので、たまにでいいから、こういうことを考えて欲しいなと思ったし、ユリスの命にも煉獄さんだって、後悔のない人生だったかどうかは僕には判断出来ません。それでも、こんなつまらない人生でも懸命に生きていれば、何かいいことがあると信じて頑張ろうと思える。そんな機会になったと思いました。

 ここからが今回の本筋であるヴァイオレットとギルベルトとの関係の末路についてのお話でございます。それまで、ヴァイオレットはギルベルトの死を受け入れ、未来に歩き出そうとしていました。同様にギルベルトの兄・ディートフリートも自分のわがままで弟を陸軍に入れてしまい、そのせいで彼が行方不明になったことがきっかけで引け目を感じ、生きていたヴァイオレットに八つ当たりしたこともありましたが、互いに同じ愛してたギルベルトのことを思いながら、仲直りしたのかなと思いつつ。互いに過去を乗り越えようとしていた矢先にギルベルト生存の可能性。それを聴いたヴァイオレットはホッジンズと共にエカルテ島へ向かうことに。

 その中でギルベルトの視点では彼の壮絶な過去が描かれていました。彼は戦場で生き残った後、右目と片腕を失い、生死の境を彷徨いながらも、教会のある病院で療養しながらも、ヴァイオレットへの贖罪とそれまでの戦死させてしまった後悔に苛まれ、旧敵国のエカルテ島で先生として暮らし、名前を変え、隠遁生活を送っていました。彼もまた戦争の被害者で苦しんでいる姿は如何に戦争という行為が人を地獄に叩き起こすかということの証明になったと思います。これまでのギルベルトという人間は聖人君子でヴァイオレットの憧れの存在で回想でも理想の上官というイメージがありましたが、彼のこのような人間らしい場面を見ることが出来て、少しホッとしていました。彼女を人間兵器に変えてしまったこと、本当は普通の女の子としての幸せを享受させたかった後悔は筆舌に尽くしがたいと言いますか。彼の苦悩と後悔が滲み出るような展開には心が苦しくなりました。

 そんなこともあってか、ギルベルトはようやく会えましたが、門前払いで会うことも無く、ヴァイオレットやホッジンズを拒みます。自分は死んだものだと、もう幸せな彼等をこれ以上汚したくない。そんな独りよがりな思いを受け、ヴァイオレットとホッジンズは一度は身を引くことにします。それから夜が明け、ユリスの件を経て、帰ることを決意したヴァイオレットは手紙を書くことにして、その手紙を渡して、エカルテ島を後にします。それが幸せになる道と信じてたギルベルトの前に兄のディートフリートが現れます。そこでのようやく会えた兄弟の語らいがまたいいんですよね。手紙を頑なに受け取ろうとしない弟をずっとずっと心配してて、ブーゲンビリアの母親の月命日にはお墓参りまでして、ここまで献身的に彼のことを愛してた彼女への思いを踏みにじるのか?この分からず屋がと一喝するディートフリートのツンデレっぷりがいいですよね。

 手紙の内容にはこれまで出会った人のことやこれまでの思い出、そして、愛しているという言葉をくれたギルベルトへの感謝や愛しているのお返しと例え、戦争という辛い思い出があって、沢山の人を殺めた記憶や呪縛からは逃れることが出来なくても、ヴァイオレットはそれ以上に彼のくれたものがそんな辛いことを埋めてくれたこと、それまで人を殺すことしか知らなかった愛を知らなかった彼女は生まれ変わった。その全てをくれたのは他でもないギルベルトだったのです。そんな思いで生きていたことを知ったギルベルトは岬へと走り出しました。「未来のひとへ 〜Orchestra ver.〜」はズルいって、泣かないわけないじゃんと思って、益々心が苦しくなったし、こんな2人だったからこその

 そして、船に乗っていたヴァイオレットはギルベルトに気付き、船から飛び降り、ようやく会えた2人は永遠の愛を誓いあうのでした。言葉に出来ないよ、こればかりわ。どんな言葉も陳腐に聞こえてしまうから、何も言えないよ。とにかく、辛いことも沢山あったけど、どうかお幸せに。

 それから、未来に戻り、ヴァイオレットの足跡を求めて、アンの孫であるデイジーはエカルテ島へ辿り着き、その島で自動手記人形として働いていた彼女に辿り着くのでした。彼女はその後C.H郵便社の仕事を片づけて、すぐさま島に戻り、彼と共に寄り添う自動手記人形としての道を踏み出したのでした。そんなデイジーは両親との仲直りを決意し、その島で手紙を書いて、物語は幕を閉じました。そんな中で流れたTRUEさんのwillは何とも2人の未来とその先もどうなるか分からないし、もしかしたら、その先の方が大変かもしれないけど、2人なら乗り越えられるのでは?という未来の籠った一曲に涙が止まりませんでした。

 大まかな本編の流れはこのような感じです。少しカットしている部分もありますが、ここまでが大変でした。京都アニメーションは理不尽な放火で公開出来るかの瀬戸際に立たされたものの、無事に残ってた原画で何とか公開まで歩を進めた矢先の新型コロナウイルス拡大による公開延期。ダブルショックで多くの人々がその映画が公開されることだけを祈ってました。

 そんな映画だからこそ、感慨も一入でこれで長いようで短いヴァイオレットの物語は終りを迎えます。それまでは人の気持ちも愛も知らなかった少女が数多くの経験や苦い思い出を通して、自動手記人形という言葉同様ドールだった彼女が自分で道を切り開き、歩み出す物語を最初から最後まで干渉することが出来た喜びと感謝の思いに溢れましたね。そんな彼女だからこそのラストは日本映画史に残る最後だったと思いました。色んな人が生きていて、色んな苦しい思いもしました。それは登場人物達に限らず、日本中の人々がそう思っただろうし、こんな時代だからこそのメッセージもあったと思いました。そんなヴァイオレットの生きた道がきっと、暗く、終わりの見えないトンネルだったとしても、きっと救われると信じて、京アニやこれからの未来がより良いものになることを祈らずにはいられない。そんな作品だったと思い、これからも強く生きないといけないし、気持ちを強く持とうと本気で思えたのがこのヴァイオレット・エヴァ-ガーデンだったと思います。ありがとう、本当にありがとう。

 まとめ

  長い、長すぎるww 本当はこんなに書くつもりじゃなかったのに。どうして、こうなった?気持ちが爆発してしまい、気付けば17000文字も書いてました、本当にこんな駄文に付き合ってくれる物好きはいるのかしらね?なんだか、少しばかり、アニメに対する思いのたけをぶちまけることが出来て、ホッとしております。色んなことを考えさせられる1年だったと思うし、そんな1年のまとめになってくれたなら、幸いです。

 しかし、これで終わりじゃありません。まだまだ続きます。アニメのトップ10や好きな主題歌、推しキャラ等、まだまだ烏滸がましい位に語らせて頂きますので、どうか、この他愛のない語らいをまた読んで貰えると嬉しいです。次回こそはずっと語りたかったSAOについても語る予定なので、そのつもりでどうか、どうか、スキとコメントお待ちしてます。フォローもよろしければお願い致します。

 次回の更新は未定ですが、3月までには終わらせますので、何卒、宜しくお願いします。

 それでは、(@^^)/~~~

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