ありがとう!ニャース!
「にゃ〜!」
この声を聞いたら、僕は真っ先にやつの顔が浮かぶ。
そう。
紛れもないポケモン、「ニャース」である。
今でも忘れない。小学生の頃、
「ポケモンファンブック」という本に着いている、
商品応募で僕はニャースのフィギュアを面白半分で応募した。
約1ヶ月。
奴は…うちにやってきた…!
その時の僕の目に映っていたのは
「面白い」以外の何物でもない
「ネタキャラ」だった。
弟と毎日、その人形で遊んだ。
僕達はいつもいっしょだった。
少しずつ、ニャースに対して
「意外と可愛い…?」という感情を持ち始めた自分に驚いたんだよね。
ニャースはほんとに面白くて可愛くて愛らしかった。
しかし、突然その時はやってきた。
家族でドライブ中、僕はいつものように弟とニャースの人形で遊んでいた。
窓を開け、窓の外に向かって「あー!」とさけんでいた。
僕はニャースのやつをからかってやろうと思い、
窓の外へ出してやった。
次の瞬間
「ポロッ」
「……あっ」
ニャースは僕の手からするりと抜け落ちてしまった。
「……」
僕は泣いた。しかし無理だった。
人形は二度と戻ってこなかった。
でも、でも、
それでも僕は今でも、あの時のニャースが1番好きだ。
ありがとう、ニャース。そして今でもきっと僕を見守っていてくれ。
ほんとに本当に愛してる。
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