前後際断
「ぜんごさいだん」
前と後ろの際を断ち切る。という意味です。
まだ起きもていない事象に不安を抱いてみたり、もう過ぎ去ってしまったことに後悔しくよくよしてみたり
私たちはどうしても『前後』を引きずって生きてしまいがちですよね。
鎌倉時代の禅僧で曹洞宗の開祖、道元禅師の『正法眼蔵』に
「たき木、灰となる、さらにかへりてたき木となるべきにあらず。しかあるを、灰はのち、薪はさきと見取すべからず。しるべし、薪は薪の法位に住して、さきありのちあり。前後ありといへども、前後際断せり」
と説いています。意味不明ですよね。笑
要するに、薪は燃えると焚き木になって、やがて灰になります。
一度灰になった木がもう一度焚き木に戻ったり薪に戻ったりすることはありません。
私たちも同じで、くよくよしても昨日の自分には戻れないのです
どれだけ心配しても、明日にならなければ明日の自分にはなれません。
今この瞬間を全力で生きるしか選択肢がないのです。
アスリートには特に大切な言葉です。
野球のピッチャーは、1球1球に集中しなければなりません。
前の回の失投や、次のバッターのことなど考えていては全力投球できるはずがありません。
失敗だけではなく、成功も引きずらないことが大切です。
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