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【物語の法則】 起承転結!
どうも、ゲームシナリオライターの文ノ字です。
物語の法則は星の数ほどありますが、そのほとんどがシナリオを完成させたことのある玄人向けのものだったりします。
なので、ここは国語や現代文の授業で習ったことがあるかもしれない『起承転結』のお話をしましょう。
■物語に必要な材料
物語は【キャラクター】と【物語の構成】があって成り立つものです。
キャラクターというのは、登場人物です。
これはすんなり理解できると思います。
次に、物語の構成。これはちょっと厄介です。
桃太郎で説明してみましょう。
■起承転結の例『桃太郎』
皆さんは桃太郎を知っていますか?
記憶を頼りに、桃太郎のあらすじを書き出してみます。
桃太郎あらすじ:
むかしむかし、あるところにお爺さんとお婆さんが住んでいました。
川で洗濯をしていたお婆さんが見つけたのが大きな桃。その中から男の子が出てきました。
『桃太郎』と名付けられた男の子は、お爺さんとお婆さんの子供になり、三人は仲良く暮らします。
青年になった桃太郎は鬼ヶ島の鬼を退治しに行きます。お婆さんからもらったきびだんごで、三匹のお供を作りました。
猿キジ犬の三匹と桃太郎は苦労の末、鬼ヶ島にたどり着き、鬼を懲らしめると宝物を持ってお爺さんとお婆さんの元へ帰るのでした。
自分が知っている桃太郎はこんな感じの流れです。
これを起承転結に分解してみましょう。
起:桃から産まれた桃太郎が青年になり、鬼を退治しようと決意する。
承:三匹のお供を見つけて旅をする
転:鬼ヶ島に渡り、鬼を退治する
結:お宝を持ち帰る
という感じです。
感覚的に理解は出来ましたか?
■物語とは因果関係
起:桃から産まれた桃太郎が青年になり、鬼を退治しようと決意する。
結:鬼を退治してお宝を持ち帰る
実は、『起結』だけで一本道の短い物語が出来てしまいます。
ここにある法則は『因果関係』というものです。
原因があり、結果が生じる。
これを『承転』というストーリーテリングで膨らませたものが物語の正体です。
■『承』『転』とは《非日常》
以前、説明した物語の法則『20分、60分、90分』で、始まりから数えて20~60分の間に起こることを、自分は《非日常》と説明しました。
『承』『転』はこの《非日常》なんです。
主人公たちが、事件によって《日常》から離れ、《非日常》の中で冒険する。
これが『承』『転』の正体です。
逆説的に言うと、『起』と『結』は日常なんです。
日常は想像しやすいですよね。自分たちの生活と照らし合わせれば良いんですから。
■まとめ
1.起承転結は、物語の構成法の一つ
2.桃太郎を、起承転結形式にしてみた
3.物語とは因果関係を膨らませたもの
4.『承』と『転』が難しいのは《非日常》だから
いかがだったでしょうか?
起承転結のおおよそがわかれば、物語を読み解く手助けになります。
作家を志望している方に試していただきたいのが、映画・アニメ・マンガ・小説など自分が知っている物語をあらすじに直して、さらに『起承転結』を抜き出してみることです。
この練習は、物語を作る思考を育てるトレーニングになると思います。
それでは、これからも仕事の合間に【物語の法則】を書いていきたいと思いますので、何卒よろしくお願いいたします。