ドラゴンラージャ10巻 雑感想
●登場人物
○グラン・ハスラー
エポーニンとデートリヒの父。
妻を殺され、脅迫されハルシュタイルに子どもを差し出した。
ジョナダン・アフナイデルに顔を変えてもらい、ネクソンに忠誠を誓った。
ハルシュタイルへの復讐心とネクソンへの忠誠心は本物。
○青年ジャック
盗賊の青年。
ネリアの唇が欲しかった。
父を殺され、彼なりの友情でネクソンに着いていく。
○ネクソン・ヒュリチェル
バイサスとハルシュタイルを憎むネクソン。
〈永遠の森〉で記憶の5分の3を失ったネクソン。
以前のネクソンとはもう別人になってしまったネクソン。
しかし、彼の持つ記憶は彼のもの。
憎悪もまた彼の一部。
●本編
アフナイデル「許すことはできませんか」
「私もまた、許しを得たことがあるだけ」
なぜジェレイントはネクソンを許したか
「憎悪を感じる必要がなかった」
「彼の変化した姿を見たから」
人は変われるか?
罪は許されるか?
人は人を許せるか
「神はわれわれを見下ろしていらっしゃるが、われわれ自身が神なのではない。われわれは人間であり、ゆえに失敗し、罪を作る。ただ人間の寿命は短いが、実際はけっこう長く生きてると思うんだ」
いまどき100年生きるって思うと長いよね。
人は誰しも大なり小なり罪を犯すね。
「長い時間を生きるうちに、われわれは人を許すようになる。それが神と人間のもっとも大きな違いのようだ。神は変化できないが、人間は変化できる」
人は変わるものだね。
時間を持つからなのか?
経験によって、関係によって。
ずっと同じなのはちょっと、気持ち悪いね。
物語のキャラクターに年月による変化を求めない人がいるね。
いや、良い変化しか認めないのかな?
キャラクターの悪い部分や不幸になるのを許せない。
良い部分だけ持ったキャラクターなんてあんまりいないじゃん。
人は変化するものじゃん。
「永遠に幸せに暮らしました。めでたしめでたし」
なんて言ってないし、
そんな約束はできないでしょう?
未来は無いから。
未来は見えないから。
不確実なのが未来なんじゃないかな。
歴史が決まっている。
そんな風に扱う作品もあるね。
でも、永遠に幸せっていう歴史じゃないかもしれない。
物語の主人公だからきれいとか、正義だとか、ハッピーエンドだとか、決まってないと思うな。
主人公だって人間だもの。
時間の中に生きているもの。
フチ(死ねない神は、われわれをうらやむだろうか。変化できない神は、われわれに憧れるだろうか)
ジェレイント「神は無限であり、したがって不変の存在だ。変化すれば神じゃない。だが人間は、変化できる。われわれは、ほかの人間にむきあうとき、相手も変化の可能性を持つ人間だということを忘れてはならないんだ」
ジェレイント、良いこと言いますね〜。
アーチの装飾
人間だけが彫られている?
人間を賛美する人間
矮小化されたドラゴン
ハンドレイクの夢の成就を約束し、彼の人生を買った男。
ルトエリノ大王のことか?
フェアリー、タレニアンは八つ星を全て破壊した?
人生の最も重要な目標が、無惨にも破壊されてしまった。
ハンドレイク「なぜ、人間を放棄したんですか」
ルトエリノ「私は人間を放棄した覚えはない」
ハンドレイク「なぜ、神になる道をふさいだのです!」
えー人間が神になるの?
なれるか?
ハンドレイクの青春をうばった男。
ハンドレイクはルトエリノと自分の夢のために生きたのか?
ルトエリノ「われらは、みずからの力で発展できる」
ハンドレイク「人間の手で? 人間だけのために?」「その小さな頭に世界を詰め込んで、世界を自分のおもちゃのように扱おうというのか! 自分勝手に世界の広さを測って! 自分勝手に世界の重さを量る! 自分勝手に世界の価値を決めるつもりか」「ユピネルは秤を持つのであって、剣を持ちはしない」「悪をなくしたりはしない」
ルトエリノはハンドレイクを利用した。
若い理想主義者ハンドレイク。
全種族の繁栄と幸福を求めたのか。
ルトエリノは人間を支配するドラゴンロードを憎悪していた。
ルトエリノはハンドレイクに〈八つ星〉の所有権を約束し、ハンドレイクはクラス9のマスターである自分をまるごとルトエリノに差し出した。
そかしその約束は嘘だった。ルトエリノは〈八つ星〉の話を聞いた時点で、それを破壊するつもりだった。
八つ星は人間をなんにでもしたてあげる。そのものを変えられる。
戦士は自分が握った剣一本で自分を導くのだと信じている。
剣は人の手によってつくられる。
他者の存在が関わってできる。
ハンドレイク「誰でも、他の存在に自分を投影して、自分を作り出していくものだ」
〈八つ星〉がどんな代物か分からんけど、破壊するのは早計だな?
ハンドレイク・ヒュリチェル
ネクソンは直系ではない。
ヒュリチェル家は武門の家系。ハンドレイクは魔術師になるときに家を出た。
タレニアンはハンドレイクのためにルトエリノを手伝った。
タレニアン「あなたは、万物に深い関心を持っている。自分自身には、なんの関心も持たず……自分として生きていなかった」「この世のすべてに命をささげようとしているふうに見えた」「そんなにたくさんのハーンを理解できない」
ハンドレイクはさらに分裂し、最後にはバラバラになってなくなってしまう。
タレニアンがフェアリーだから理解できないってこともあるかもだけど、でも人間でも、人間の複雑な面、多面性とか変化とか、そういうのがあるって理解できない人はいると思う。
人に自分のイメージを押し付けたり……
牙琉響也とかアスランとかね笑(ディスってないです)
私もえらそうなこと言いつつ、けっこうそういうの苦手なほうだし、
私は私のために生きたいもの。
タレニアン「他人というもの自体が、自分が存在することで存在するものよ」「友情と愛は、相手のあやまちを破壊できる力」
他の種族は滅びるだろう。
うん。それも運命なんじゃないですかね……(すぐ運命にする)
というよりそれは淘汰ってものじゃないか?
向いてない種は滅びていくものだ。
人間だって数十億年後には滅びるし。
まあ、でも力があるなら使うのが責任って考えもあるか。
社会的弱者を放っておいていいはずもないし(そういう問題か?)
〈八つ星〉なんてものがある時点で使えって言ってるようなものじゃないか?
あ、でも、そういう存在じゃないのか。
ユピネルとヘルカネスの法則から外れるものかもしれないわけだから。
ハンドレイク「あなたとあなたの血統に永遠の呪いを! われわれは、永遠に人間として残ることになってしまった! 人間を超えられなくなってしまった!」「この永遠の失敗作、永遠の試行錯誤の種族」
ちょっと凡人には理解できないですね。
頭おかしい人に見えるぞ。
人間の持つ繁殖力、想像力は周りを人間化する。利己的な存在。
ハンドレイクは大迷宮に閉じ込められたオークを解放した。
オークは暴力と憎悪によって他の種族と関係を結んだ。
ドラゴンの星は残ったので、ドラゴンは完全に近い種族として残った。
不完全な他の種族と交流しない種族として残った。
不完全な人間が完全に近いドラゴンと交流するためには、ドラゴンラージャが必要だった。
へー?(分かってない)
でも交流する必要性とはなんだろう?
シオネから聞いた。
そうなんだ。
キルシオンは冒険家だけど、キルシオン・バイサスだな。王家の人だな。
自暴自棄になったハンドレイクは魔法の研究に打ち込み、クラス10の魔法を作ろうとした。
名前を変えて大陸を放浪した。
ひょっとしてタイバーン?
ハンドレイクは〈アビスの迷宮〉でシオネに会った。バンパイアは血が絶えない限り不老不死。
ハンドレイクはシオネを生かし、一緒に旅をした?
シオネはハンドレイクの弟子。
フチ「自分が存在するから世界も存在する」
認識しなきゃ世界はないものね。
自分の世界は自分がいなきゃできないものね。
タレニアンに会う。そういや前にも出た気がする。
人間は感情移入ができる。
タレニアン「彼は、私ひとりにも心をくれなかった!」
好きだったのか。
フチ「あんたはハンドレイクになにを与えたんだ!」「あんたは、ハンドレイクのなんだよ! あんたこそ、ハンドレイクを飲み込もうとしたじゃないか! ハンドレイクをハンドレイクとして存在させずに、自分だけのハンドレイクにしようとしたじゃないか!」
タレニアン「嘘! ハンドレイクは私をとがめなかった。彼はルトエリノのことを怒っていたのだ!」
ハンドレイクはタレニアンを愛していた。
ジェレイントは料理ができる。
ハンドレイクの大きな愛。
ハンドレイクはタレニアンに何も要求しなかった。変化を要求しなかった。
愛は一種の破壊。
相手にたいする積極的な破壊行為。
愛は相手に変化を求める。
愛と憎悪はほとんど同じ。
悲しい愛は片思い。
もっとも恐ろしい病気は恋わずらい。
相手を変化させられないから。
お、そうだな(恋をしたことがない)
恋と愛は一緒なの?
タレニアンはハンドレイクに変化を望んだ。
オレは大魔術師ハンドレイクだ!
お、そうだな(どういう状況だ?)
ハンドレイクはタレニアンを殺したいほど憎んでいた。
しかし殺せなかった。
タレニアンを愛しているから。
ネクソンとジャックがハルシュタイル侯爵に捕まってる!
ウンチャイは木彫りの馬、ジェミニを作っていた。
フチな屋根にいたのは、ジェミニを惜しんでいたから。
レニ「事実から目をそむけてもいいのかしら」
最近ねー。
別にいいんじゃないかって思ってる。
場合によっては事実から目を背けてもいいし、嘘だって使いようじゃないかって思ってる。
フチにとってキルシオンは王。
キルシオンは国民のために自分を犠牲にできるから。
大きな危険と、彼の愛する人々の間に立つ。
背中を見せてくれる。
前に立ち、導く。
前から迫る危険と不安を防ぐ。
背中に表情は無いので、嘘をつけない。
無意識にそうできる。
フチはあくまでロウソク職人候補。
こいつは一体なぜ、主人公なんだろう?
フチ(さあ、頭をまわしてみよう。首も曲げて。おりゃっ。)
この文章なぜか笑ってしまう。
わらわら。
シオネ?
美しい?
いや、まあ、かわいいよね?
シオネ「手を貸してくれ」
フチ「いいでしょう。ぐっすり眠れないんですか。子守唄はあまり得意じゃないけど、それでも不快な思いをさせない程度には、うたってあげられると思いますよ」
シオネ「……そうじゃない」
これがマジレス……。
シオネはネクソンを助けたい。
いや、マジでシオネの顔。
普通にかわいい。好き。
シオネって名前の響きがまず良い。
良いね。シオネ。
漢字にするなら潮音?
おしゃれ。
なんでこんな急にシオネ好きになってんの?笑
ハルシュタイル侯爵はドラゴンラージャ。
なぜクラドメッサのラージャになろうとしないのか。
人間は個人として世界と向き合える。
大自然を自分の水準までひきずりおろす。
今思ったけど、ドラゴンラージャが人間にしかいない(?)あたり、この世界はやっぱり人間中心なのか???
ハルシュタイル侯爵「お好きなように主張すればいい。無視するから」
あ、はい。
フチ(そうだ。それがオレたち人間だ。タレニアンのなかにいるハンドレイクも、オレのなかにいるハンドレイクも、ハルシュタイル侯爵のなかにいるハンドレイクも、すべて本物。〈永遠の森〉にはいった人間は、友達からも忘れられてしまうんだ)
ああ、そうか。
カールの中に、ハンドレイクがいたのか。
本物だったか。
ファントムスティードにまたがるネクソン。
その背後に輝く月。
笑いながら叫ぶネクソン。
はい、想像して!
はい、美しい!
ネクソン「ははっは! デートリヒがほしくて、その母を殺したように、私をえるために父を殺したんだ。カミュ・ヒュリチェルという当代最高のドラゴンラージャの血統をわがものにせんと!」
シオネの目的とはなんぞや。
大魔術師ハンドレイクも、300年前ただの人間だった。
高所恐怖症なので山は嫌いでござる。
登りたくないでござる。
ドワーフ語あるんか。
高所恐怖症の人間をからかって高い場所に連れていく人間が嫌いだ。
おまえにこの恐怖がわかるか?
突き落としてやろうか?
高所ハラスメントって名前付けばいいのに。
ドワーフにラージャはいない。
人間はおしゃべり好きだから?
人間中心だからってわけじゃないのか。
うーん。
ドラゴンを人間の水準まで落とすってことか?
ドラゴンを人間化する?
ふと思ったけど、
自分が単数じゃないってイヤ。
他者の中に自分が生きてるなんて気持ち悪い。
他者と関わりがあって全部合わせて自分になるなんてイヤ。
人の心に自分の存在があるなんて怖い。
イヤじゃない?
気持ち悪くない?
タイムレンジャー10話の話。
自分の言葉が他人に影響を及ぼすって怖くない?
軽い気持ちで言った言葉が、そんなつもりなかったのに人を救うってイヤじゃない?
自分を知っている人間がいるって、それだけでホラーだわ。
いやだいやだ。
ウンチャイが逃げ出したかもしれなくて怒るフチ。
フチは彼に要求する。
「彼の中に存在するオレの名で」
ウンチャイも彼に要求できる。
だから、それが気持ち悪いんだよ。
盲目の魔術師はありえない?
マナは無知性体。魔法は意思に従う。
長ったらしい説明。
飛ばしました……
クラドメッサがラージャを受け入れなければ、ドラゴンスレイヤーにならなきゃいけない。
感想終わり
あと二巻だよ。もう終盤だよ。
やっぱりタイバーンはハンドレイク?
ラージャってなんだ?
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