ドラゴンラージャ11巻 雑感想

●登場人物

〇シオネ
ネクソンに協力するバンパイア
ハンドレイクに師事していた? かもしれない。
けっこうな魔術師。
かわいい(私評)

●本編

ドラゴンラージャは象徴、何もしない。

最近フチのおふざけ度が上がってる。不安を冗談でごまかすタイプ?
私も不安になると饒舌になるが。
まあ、私はおしゃべり好きだが。

シオネはハンドレイクを殺した?
ハンドレイクはシオネを許したい。
父と娘。
エデリンの父はハンドレイク。
シオネ「私が永世を与えたのだ。不滅を与えたのだ。どうしてそれが苦しめたことになるのか!」
シオネ「死ねるくせに! 死ねるくせにその生の価値ある使い方を知らない! おまえたちは破滅の瞬間をおそれて、目的もなく、意味もなく走っていくんだ。破滅する前に、なんでもいいから成しとげればいいと信じて! 手あたりしだい、やりたい放題の愚鈍なやつら!」
キルシオン「必滅者の生命に寄生している分際で!」

シオネも別にバンパイアに生まれたくて生まれてないんじゃないの?
ハンドレイクを噛んだのは、一緒にいたかったからとかありそう。

バンパイアってそんな厭なものなの?
どういうものなのか詳しくないのでアレだけど。

フチ(オレはようやくルトエリノ大王を〈知り〉、ハンドレイクを〈感じた〉)

すごいね。私はさっぱりだよ。

不可解なまでの、すべてに対する人間化。
セイクロライゼーションは人間の武器になった。
英雄はバカでなければならない。それでこそ、万人の愛を受けられる。
英雄たちはそっくり。

シオネはハンドレイクを愛していた。
ハンドレイクを誘惑し、噛んだ。

フチがウンチャイとネリアにちょっと嫉妬ぎみ。

レニ「ハルシュタイルなんか、犬にでもくれてやれ!」

ウンチャイ「だまれ。オレの命であって、おまえの命じゃない」

10巻のフチに対する答えだな。
否定してくれて、ちょっと嬉しい。

フチにとって死は日常。
母親が死んで、ヘルタントの空気の中で。

フチ「あんたには殺す権利がない! あんたが、生きたいと望んでいるかぎり!」
ウンチャイ「生きる権利が殺す権利だ」
フチ(ジェミニが死んでからというもの、オレはなにもかも忘れて馬車の屋根にすわっていた。だけど、あんたはジェミニを彫ってくれた。はは! それがあんたとオレの違いだ)
フチ「死んでみよう」
(自分に死ぬ覚悟ができてなければ、相手にも死を強要できないんだ。ヘルタント式だぜ)

なんというか、愛だな(なんで)
今から殺す相手への愛。

山火事は普通にヤバいと思う。
土砂崩れも普通にヤバいと思う。

ウチャウチャ!
ジェレイント、頭おかしくて好き。

ぺろっ。これは安物の毒!

この戦士はクラドメッサさんじゃないんですかね……
ドラゴンは人間の姿になれるみたいだし。

クラドメッサさんでした。
ですよね〜。

ドラゴンにとってラージャの死は、肉親の死とは比較にならない。
クラドメッサ「ラージャは、まさしくこの私だ。ドラゴンは、死についてよく知らない。しかし、しかしラージャが死ぬとき、ドラゴンは死を経験する」

ドラゴン=ドラゴンラージャ
感情の共有みたいなことが起こるのか?

クラドメッサ「カミュは言っていた。人間は死を知っているから、死を忘れて生きる。明日死ぬかもしれないのに、十年先を見とおすのだとか。そうだ。よってそなたたちには、わからないのだ。自分の一部分が完全に死んでしまう感覚。こわれれていく自分をながめる感覚」
「そなたたちは、たった一度しか感じられない。しかし私は、生きたまま感じたんだ」

クラドメッサ「私は自由なドラゴンだ。そして……」「自由より拘束を愛するようになったドラゴンだ」「万物の観賞者としてあるべき者。行動として秤としてあるべき者。だが、人間は、私までもほうっておかなかった。そなたたちは私を変化させた」

人間化してしまったのか?

「種族としてのドラゴンは死んだ」

クラドメッサは変化を望まない。人間化してしまったから対話ができる。

クラドメッサは人間を愛している。
クラドメッサは寂しい。

おーネクソンだ!(あからさまに上がるテンション)

クラドメッサはネクソンにカミュを見ている。
ネクソンを殺すことはできない。
カミュを二度殺すことになるから。
ネクソン「私を見て話せ!」

クラドメッサはネクソンを見ていないのか。見れないのか。

ネクソン(笑いをこらえながら)「意味を気にしながら生きる人間もいるのか? 三大欲求には、意味の追求欲など存在しない。人間を説得するための道具として、意味など使うな。人間は、みな虫けらだ。食って寝て、繁殖すれば満足する。それが人間だ!」
「人間の礼節と文化と歴史は、すべて三大欲求の節制に要約できる! それも、醜い欲求を隠すために徹底して欺瞞され、華麗に装われた……それは、はるか昔に、両足で立って空を見るようになったとき、すでに死んでしまった一匹の獣、人間という獣の……死装束だ!」
「意味? それは、腹がいっぱいになったとき、消化を助けるためにおこなう妄想にすぎぬ。腹がいっぱいで、それ以上の欲求がなくなり、求めるものがなくなって、なぜこれほどまでにやることがないのかと気をもむこと。それが、存在意義の追求という、究極の問いの陳腐な正体だ! だから……」
息を切らし、呼吸を整え、一気に叫ぶ。
「偉大なるクラドメッサ! この虫けらが、バラバラに砕けた虫けらが命令する。私を見ろ!」

ネクソンが発見した、あるいは発明した、人間種族の正体。

生まれ直したネクソンは正に新生児。
欲求が満たされぬ新生児。
意味を求めない。

フチ(わかりやすくて愛すべき、あの純粋な悪の名が恋しいよ! アムルタットはオレのもの。オレの苦痛であり、オレのつらさであり、オレの憎悪だ。だがクラドメッサは、そしてネクソンはそうじゃない。彼らは、オレの理解をはるかにこえたところで対立している)

クラドメッサ「おまえのゆがんだ愛情までも、彼とそっくりだ」

愛情?

クラドメッサ「ネクソン・ヒュリチェル。おまえこそが、残酷な秤の主人が定めた私の相手だったんだな」
「これはドラゴンに宿命としておわされた誓いであり、私はそれを拒否しない。おまえが呼びおこすこのすさまじい愛情の前に、ひざまずいた自分を認めよう」
「私はおまえを受けいれる」

ネクソンがクラドメッサのドラゴンラージャだとは思った。
でも、あ〜もうダメだ。
もうダメ。
ネクソンダメ。この先きっと破滅しかない。

契約の場面、めっちゃ美しいです。

ドラゴンラージャは何もしない。
してはならない。

ドラゴンラージャは、存在しないものになる。
ドラゴンラージャは人間として生きられない。
ドラゴンラージャの言葉には、もともと意味がない。

クラドメッサ「おまえは私であり、同時に人間だ。だが、人間ネクソンにはなれない。ドラゴンラージャはドラゴンに属するでもなく、人間に属するでもない。関係は両者のもの。それがおまえの選択の真実であり、ドラゴンラージャの真実なのだ。ネクソンよ、ドラゴンラージャになってはならない種類の人間だという点においても、おまえは父にそっくりだな」
「おまえはユピネルか定めた私のペアであり、同時にヘルカネスの手がおよんでつくられた、私の不完全な片割れだ」
「おまえがなぜ、完全でない姿で私に近づいてきたのかはたずねなかったが、私が教えてやろう。おまえはドラゴンラージャの道を選択することで、かろうじて残されていた最後の一部まで、完全に破壊してしまった」
「おまえはもはや存在しない」

ネクソンのからっぽの顔。
フチ(ネクソンは死んだ)

あああああああ!
知ってた。
知ってたさ!
こいつに救いなんか無いことぐらい、知ってたさ!
だから好きなんだもの!

ネクソンがファントムスティードから落ちた。
シオネがネクソンを刺した。

ネクソン、泣いてるのか?
なあ、泣いてるのか……
そして私も泣いている……
知ってたさ……
救われないって。

歌うシオネ。
ああ、歌うおまえはきっと美しい……
狂ってるなあ

ハンドレイクがドラゴンラージャを作った?
じゃあ、ユピネルもヘルカネスも関係ないやん。

感想終わり

次で最終巻です。
というか、ほぼ感想じゃなくて、気になる文章のメモみたいになってますね。
はい。
……
ネクソンが死んだ余韻が残ってます。
おまえの人生、なんだったんだ……
いったいなんのために……
やっぱり救いは無かったね。
そういえば、ジャックはどうしてるかな……

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