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10年前のわたしへ|日々雑記
何か大きな出来事があったわけではないのだけれど、物悲しさとか虚しさがうっすらとした膜のように心身を覆っているような日々が続いている。
気分を変えたくて新しい財布を買った。
COMME des GARÇONSのL字型ジップ財布。
緑色が好きなのでダークグリーンをセレクトする。
![](https://assets.st-note.com/img/1731584925-YlrajKSyqsLuMiJdIkODtZTn.jpg?width=1200)
これまではBALLYの長財布を10年以上使っていた。
「この財布の似合う大人の女性になりたいな〜」なんて、ぼんやりとした淡い期待を抱いて、新宿タカシマヤでこの財布を買った時のことは今でも覚えている。
10年前のわたしへ。
あなたの期待とは全然違う人生を生きているよ。
BALLYの似合う女性になっていないのはもちろんのこと、仕事も収入もめちゃめちゃ不安定だし、苗字も変わっていないし、白髪は生えてくるし、大好きなおじいちゃんもおばあちゃんももういないし、中学生の時に好きだったチバユウスケも亡くなってしまったよ。当時とは全然違う場所で、違う人たちのなかで生きているよ。
周りと同じように生きることはできなかったけど、それでも、10年前より自分の欲望に忠実に生きているから、どれだけ泣いても悩んでもなんとかジリジリと前には進んでいるから、大丈夫だから、ということは伝えておきたい。
根拠なんて一ミリもないけどね。
大丈夫だと思える心だけはあるよ。
…なんてことは伊勢丹で財布を買う時にはさすがに思ってはいなかったのだけれど、ボロボロのBALLYの財布を捨てようとしている今、ふと頭をよぎったのだった。
財布がだいぶ小さくなってしまったので、入りきらなかったカードが溢れているけれど、財布も心も身軽でいれたらいいな、と思っている。
まだまだこれから。