【週末投稿】つれづれ有用植物#147(ユリ科ユリ属:ユリ)
ユリは、ヨーロッパ、北アメリカなどの亜熱帯から温帯、亜寒帯にかけて広く分布し、原種は100種以上、品種は約130品種を数えるそうです。
日本には15種があり、そのうち7種は日本特産種だそうです。
今回ご紹介する有用植物は根を食用とする「ユリ根」のご紹介です。
日本では茶わん蒸しに入れたり、素揚げにして料理をするとホクホクと美味しいです。
さて、ユリには沢山の種がありますが、灰汁が少なく食べやすいものとして、「ヤマユリ」、「コオニユリ」、「オニユリ」、「カノコユリ」が利用されています。紫色がかった部分は苦味があり、色が白いものがよく、張りがあって、かたく締まったものが市場価値の高い良品とされています。
水に濡らすと傷みが早くなるので濡らさないようにして、おがくずなどの中に入れて冷暗所に置くと良いです。
ちなみにヤマユリは日本特産のユリで、縄文時代から既に食用として利用されていた様です。
中国では「ハカタユリ」、「イトハユリ」、「オニユリ」の鱗片を乾燥させたものを百合干と呼び、水でもどして炒め物にしたり、すりおろしてスープにとろみをつけたり、でんぷんの原料とするそうです。
猫などの一部の動物に与えると中毒症状(玉ねぎ中毒)に陥る食べ物の一種で、ヒトも過剰摂取した場合は症状を発症するそうです。
ユリネは作付けしてから、収穫までに3年間掛かります。
商用栽培している所は、自然農法で作付けしている所は少ないので、連作障害を避ける為に毎年植えるところを変えるなど収穫までに手間が掛かるようです。そして収穫時期の秋の寒い中、水道でゆり根をひとつひとつ丁寧に洗って発送するので、生産者が少なくなっているのが現状なのだそうです。
オニユリ、ハカタユリ、その他 Lilium 属の球根は百合(びゃくごう)という生薬として利用されています。滋養強壮、利尿、鎮咳などの効果があるそうです。
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