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【週末投稿】つれづれ有用植物#135(キジカクシ科マルヅルソウ属:ユキザサ)

春の落葉広葉樹の林に、ひっそりと白い花を咲かせます。
地下の根茎で増える多年草で、春先に日が当たり、夏場から秋にかけて半日陰た日陰を好みます。
日本では北海道から九州に自生しており、本州の南部では1,500mくらいの亜高山帯に分布する植物となります。そのため山菜として簡単に採取できるのは東北から北海道地方くらいと言われています。海外では朝鮮半島や中国にも分布しているそうです。

仲間である「オオバユキザサ(ヤマトユキザサ)」と「ヒロハユキザサ(ミドリユキザサ)」は雌雄異株で、「ハルナユキザサ」は雌雄同株です。いずれも日本固有種です。

【ユキザサの根】
【ユキザサ】

「茹でた新芽が、小豆を茹でた時に似た香りがするから」という命名説があります。
アズキナという言い方ですと別の植物がありまして、ナンテンハギ(マメ科)があります。こちらは「葉を茹でると小豆に似た匂いがする」という似たような理由らしいですよ。紛らわしいですね。

【ナンテンハギ】

ユキザサの新芽は同じキジカクシ科のオオアマドコロ、チゴユリ、ホウチャクソウ(有毒)などの新芽と類似してるため、かなり慣れた人でなければ見分けることが難しいと言われています。オオアマドコロ、チゴユリの新芽は苦いだけですが、ホウチャクソウは有毒なので要注意です。
※ホウチャクソウは摘んだ時に発する独特の臭気や、花の形状により判別が可能だが「怪しいと思ったら採取しない」方が良いです。

【ホウチャクソウ(毒)】

この植物は観賞用に鉢で育てる方もおりますが、山菜として楽しむかたも居ます。最近は苗や食用として収穫された若葉も通販などで売られています。

春芽が出た頃の茎や葉を生のまま衣をつけて天ぷらにしたり、クセがないのでおひたしや和え物や卵とじなどにしても美味しいそうです。
また秋に出来る赤い実は、ホワイトリカー、ドライ・ジンなどに漬けて3から4ヵ月熟成させると、赤い綺麗な果実酒として楽しめます。

【PinguBanana んちのユキザサ】

PinguBanana の庭にもユキザサを植えていますが、かわいくて収穫できません(笑)。写真の下に写っている葉はシャク(ヤマニンジン)です。
自生している群生地が丸裸になるほど乱獲されている所もあるらしく、自然を大切にしてほしいですね。

参考
【週末投稿】つれづれ有用植物#81(セリ科シャク属:シャク)

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