【週末投稿】つれづれ有用植物#29(カヤツリグザ科:カヤツリグサ属 ショクヨウガヤツリ)
日本ではまだ新参の食べものですが、「タイガーナッツ」という名前で健康食品として売り出されています。ショクヨウカヤツリという植物の塊茎(細い根の先にできる肥大したもの)に出来る小さな芋です。ナッツとはいいますが土の中にできます。少しココナッツに似た風味と少しの甘みがあり、皮がシャキシャキしてそのままでも美味しく食べられます。
カヤツリグサ科は単子葉植物の一つの科で、全世界で約70属3700種と非常に多く世界各地に分布しています。最も有名なのはパピルスですが、有用植物としては少ないそうです。カヤツリグサは繁殖力が強い雑草として日本、海外各地で分布しています。
しかし、このカヤツリグサの塊茎は食用にできることもあり、人間の関わりは非常に歴史が古いのです。古代エジプトではこの植物が珍重され、食後のデザートや大麦の飲料に甘みを加えるために用いられたと言われており、実際に墓から塊茎が発掘されたそうです。
地中海沿岸域や西アフリカなどでは、塊茎を食用にするために今日でも栽培されており、スペインでは「オルチャータ」という、タイガーナッツをしぼったミルクを日常的にのんでいるそうです。
日本では「スーパーフード」として通販ではいろいろな種類の「タイガーナッツ」製品や苗が売られています。健康食品として宣伝されており、繊維質、ビタミン、ミネラル等が多く含まれているそうです。
PingBanana もさっそく苗を買ってみました。
この植物は繁殖力が旺盛で防除が難しく、日本では外来生物法により要注意外来生物に指定されています。知らないうちに圃場以外へ飛び火して増えてしまう可能背があるので、十分注意が必要でもあります。日本では、トウモロコシ畑や水田に侵入して問題を起こしており、病害虫の観点からも問題視されています。
PingBanana はその様な理由で、鉢栽培する事にして今年の秋の収穫を楽しみに栽培してみようと思っています。
「ナッツなどに比べてカロリーが低く、ダイエット中でも気軽に取り入れやすい」など、いろいろなうんちくがネットに流れていますが、情報に流されず、ご自分で効果など検討されるのが良いかと思います。
古代から愛用されている様なので、副作用はなさそうですね。