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【週末投稿】つれづれ有用植物#218(トウダイグサ科アカメガシワ属:アカメガシワ)
本州(北陸以南)・四国・九州の山野、平地、川の土手に自生し、山野の林縁など明るいところによく生えているので、特徴を知っていれば意外にあちこちで見かける事ができます。雄雌異株の落葉高木です。
名前の由来は、新芽が鮮紅色であり葉がカシワのように大きくなることから来ています。また葉をカシワの葉の代用として柏餅を作ったことからアカメガシワと呼ぶようになったという説もある様です。
植物界の生態系として面白いのは、この植物はパイオニア植物として生きる戦略を選らんだ様なのです。
アカメガシワの種子は高温にさらされると発芽しやすくなり、伐採や森林火災などにより森林が破壊されると一気に繁殖する性質を持っています。
パイオニア植物とは人為的な工事や天変地異など、初めてできた陸上など、植物が極端に少ない時に、先駆的に生え始める植物なんです。
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アカメガシワ属は熱帯性植物で、 日本では 3 種類が自生しています。
アカメガシワ以外の2 種は亜熱帯性気候の琉球に自生して おり、本州にあるのはアカメガシワのみです。落葉性を身につけることで温帯への進出を果たしたものと考えられているそうです。
もう一つこの植物の面白い特徴として、一部の葉の付け根に一対の蜜腺(茶色い長丸の様に見えます)があり、アリが密を求めて登ってくるのです。
ここにもこの植物の戦略がある様で、アリを密で誘ってあちこち歩き回ってもらう事で葉を食害するガや、汁を吸うダニなどから防いでいると考えられています。
夏に白い円錐花序と呼ばれるブラシ状の花を咲かせます。
そして受粉した雌株の花の子房が成長し、秋には実が熟します。
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秋には黄色に黄葉し、葉柄だけ赤色に染まります。
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ここまでが興味をそそる?生態のご紹介でした。
さて、人間にとって何が有用なのでしょうか。
■食用、料理用資材として
カシワ葉と同様に利用されてきた歴史があります。
沖縄ではポーポー(小麦粉生地にアンダンスー(油味噌)を巻いたものを)の飾りを兼ねた料理の敷物として利用される例があります。
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若い葉は天ぷら、木の芽は茹でてあえものにすると美味しいそうです。
■生薬として
苦味物質ベルゲニンの作用により、整腸薬、胃潰瘍・十二指腸潰瘍治療薬に用いられてるそうです。有名な〇〇胃散整腸薬には、今でも成分表示の一つとして載っていますよ。
葉は夏に採取して水洗いし後に天日乾燥させ、樹皮は秋に採取して細かく刻んで乾燥させることにより、調製するそうです。
樹皮を煎じたものは初期の胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃酸過多症に効果があるとされるほか、葉の乾燥品を風呂に入れて入浴すると、あせもに効能があるとされています。
■染料として
葉と種子は染料になります。
鉄媒染により黒を染める材料として知られています。
【草木染め】アカメガシワでくつ下を染めました【鉄媒染】(9分20秒)
植物をめぐる冒険 様
うちの食用バナナも、落葉性を身に着けて寒さに強くなって欲しいな(笑)