【週末投稿】つれづれ有用植物#178(ウコギ科タラノキ属:タラノキ)
ソメイヨシノが咲く時期になると、山菜が好きな方は自分だけ知っている「あの場所」に行き、美味しい山菜を採ってくる季節になる。
最近ではタイトルの写真の様な、新芽が八百屋で売られているのを見かける事が出来るようになった。
タラノキは茎にも葉にも棘がある落葉広葉樹の低木で、高さは 2 ~ 6m 程度になります。日本全国と東アジアに分布している植物ですが、品種改良などの選抜をして量産される様になりました。
今では、ホームセンターで「棘が無い」タラノキ苗も発売されています。
タラノキは比較的開けた山沿いに生える植物で、新芽が山菜として重宝されてきた。灰汁が少なく湯がいて酢味和えにしたり、天ぷらで楽しむ事もできる美味しい山菜です。その味わいは「山のバター」と賞されています。文献によると、実は平安時代から食用にされていた様です。
8月 ~ 9月ごろ幹の先端の葉芯から、長さ30 - 50 cmほどある複総状の花序を複数つけ、多数の小さな白い花を咲かせます。
多量の蜜を出すので、昆虫が集まります。
■タラノキ 春のころ(5分強)
akameeba 様
■森の知識はぐくMOVIE「タラノキの採り方、育て方」(5分強)
はぐくみ幸房 様
実はタラノキは若芽だけでなく、皮も有用です。
樹皮は楤木皮(たらのきかわ)根皮は楤根皮(そうこんぴ)と呼び、生薬として用いられるそうです。
乾燥させたタラノキ皮を煎じて、1日3回に分けて服用すると、血糖降下、健胃、整腸、糖尿病、腎臓病に効用があると言われています。
同じウコギ科で食用になるウドは木ではなく多年草です。
タラノキとウドは新芽や枝葉が多少似るため、地方によってはタラノキをウドモドキと呼ぶそうですよ。
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