【週末投稿】つれづれ有用植物#122(マツ科マツ属:マツ)
人との関わりが深い植物は沢山ある中で、利用用途がとてつも無く沢山ある植物として、マツが挙げられます。
今回はハーブとしてのマツを中心にお話をしますが、まずはざっくりとマツの利用範囲を確認しておきます。
■観賞、防風
種類にもよりますが、他の樹木が生えないような岩や砂だらけの荒地でもよく育つ性質があり、浜辺の防風林として利用されています。
街路樹や庭木としても利用され、険しい自然条件では変形した樹形になる事から、盆栽の演出にも使われています。
■材木、肥料
材木は、マツの種類により色や硬さしなやかさが違います。
樹皮(バーク)をチップ状にした園芸用途資材や、発酵させて堆肥化させたバーク堆肥は、土壌改良材として使用されています。
■燃料、照明
他の木材と比べ可燃性の樹脂を多く含み、マッチ1本で着火できるので、昔は焚き付けに用いられていました。単位重量当りの燃焼熱量が高いので、鍛冶用の炭として珍重されています。
昔は燃えやすい松脂等を浸した布や、松脂が多い芯を使って、照明や神事に松明(タイマツ)を利用します。
■滑り止め
松脂には摩擦を大きくする効果があるため、スポーツ等に利用されたり楽器の弦の音を出しやすくするために、利用されています。
■食用、香料
松ぼっくりの種は食用として、料理や菓子に利用されています。
表皮のすぐ下にある形成層も食用となります。日本では松皮餅などが知られています。共生関係の食用キノコとして、マツタケ、ショウロ、アミタケ等があります。
ジンの香り付けとしてヒノキ科のネズミサシや、日本酒の香り付けとして利用されるスギ樽同様に、マツも「樹皮の燻製」や「松葉と共に蒸す」などして香り付けに利用されています。
未だ利用用途がある様ですが、このくらいにして本題の「ハーブとしてのマツ」をご紹介しましょう。
松の葉はハーブとして食べたり、飲んだりできる事を、PinguBanana は最近知ったのです。
松の葉や、松ぼっくりにはたくさんの必須アミノ酸やビタミンが含まれているので、上手に利用すると良いと思います。
ただしマツは種類によっては毒性もありますので、一般的に言われている、アカマツ、クロマツ、ゴヨウマツ、ハイマツ、ダイオウマツ、リュウキュウマツを利用すると良い様です。
また、妊婦さんやワーファリン(血液サラサラにする薬)等を服用している方は避けた方が良いと言われています。
【アカマツ】
【ゴヨウマツ】
【ハイマツ】
利用の仕方は、生の葉をミキサーに掛けて茶こしで濾したもの「マツ葉ジュース」として飲んだり、生の枝葉や陰干ししたものを煮たてて成分を抽出した「マツ茶」、生の枝葉に砂糖を添加して付着している自然の酵母を発行させた「マツサイダー」、松ぼっくりをそのままご飯に入れて炊く、マツご飯、などいろいろな応用が出来る様です。
PinguBanana も作ってみました。つたない動画ですがご興味ある方はご覧ください(笑)
【松葉ジュース】
【マツの還元水】
【マツ茶】
古くから中国では、松葉に薬効があると認知されていたそうです。
ハーブに関して何でもそうですが、試してみて自分に「合う」、「合わない」という事もありますので、盲信せずに試しながら使ってゆくのが良いと思います。