【週末投稿】つれづれ有用植物#226(バラ科サンザシ属:サンザシ)
中国やヨーロッパが原産で 3m くらいまで成長する落葉低木です。
赤い実がたくさんなり、その実は甘酸っぱく爽やかな味わいなことから、お酒やドライフルーツ、お菓子の原料、生薬として幅広く使われています。
きれいな赤い実をたくさん付けるので、日本では古くから観賞用として盆栽などに使われてきました。
花期は 4月から5月にかけて、新葉と共に枝先に白い5花弁の花を咲かせます。独特な爽快な甘い香りがするそうです。果実は球形の偽果で、秋に黄色から赤色に熟します。
似た植物があります。
同じバラ科ですが、属が違うピラサンカ属の実は良く似ています。
こちらはサンザシと比べると実が小さく、食用には向きません。
サンザシも含めてバラ科の種や未熟の実には毒成分がありますので注意が必要です。
サンザシや近縁のオオミサンザシの赤く熟した果実を干したものが、生薬にもなり、山査子(さんざし)とよばれます。
健胃、整腸や消化吸収を助ける作用があると考えられているそうです。
そのまま食べると酸っぱいですが、食物繊維やビタミン・ミネラルがバランスよく含まれており、その栄養成分が見直されて徐々に注目度が高まっている様です。
中国ではリンゴ飴のように飴で固めたお菓子や、粉にしたものを砂糖で固めたお菓子がよく食べられています。
果実を輪切りにして日干しした山査子片を 2 ~3個ほどカップに入れて、砂糖や蜂蜜を加えて熱湯を注いで、酸味と芳香を楽しむ飲用の仕方などもあります
ドライフルーツ製品としては、果実を潰して砂糖や寒天などと混ぜ、棒状に成形して乾燥させたものが多い様です。
中国では、「山査子餅」(シャンジャーズビン)という円柱状に成形した後、薄くスライスして10円玉のような形状にしたものも多く、酢豚の様な料理に入れる場合もあります(酸味の追加や肉を柔らかくする)。
■参考
気楽に生きたい 様
ピラカンサこと”トキワサンザシ”の実を毒抜きして食べてみた
楽園PROJECT 様
ピラカンサの実は毒なの?ちょっと食べてみた( ´艸`)
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