大きな振り子時計
目の前に、高層ビルの様に大きくて、
とても綺麗で、荘厳な、見惚れてしまう
振り子の時計がある。
その時計の振り子が左に右に、
大きくゆっくりと振れている。
思わず振り子に飛びつくと、
アトラクションの如くスリル満点。
悲しかったり嬉しかったり
その振れ幅がたまらない。
左に右に、一秒二秒…
ふと気がつくと、針が何周も回っている。
もう手を離して帰らなきゃ
そう思っても、スリルが楽しくて離せない。
振り子を握りしめている手の感覚と
左に右に振られる快感が、生きている実感か?
本当に?
ビルの様に大きくて、
とても綺麗で、荘厳な、見惚れてしまう
振り子の時計。
私は見ていたい。
大きな振り子時計の荘厳な姿を。
その威容や美しさ、そして時が刻まれて行く様ですら眺めていられるなら、もう幸せしかありません。