はにわ
「イノリトヒカリ」は、入院していたある方を想って書いた作品(2018年)です。「イノリノオト」、「ヒカリノイト」の二篇。
悲しみに苦しめられる様子を書いた「悲しみが降ってくる」と悲しみから一歩ずつ歩き出す様子を書いた「悲しみは積もってゆく」の2篇。(2020年)
こどもの頃にしていた遊びを書きました。 「じゃんけん」、「かくれんぼ」、「おおなわ」、「おにごっこ」、「どっぢぼーる」の5篇。(2020年)
三部作「絶望の中で」は、このコロナによる情勢の中で、思うがままに書いた「希い」、「自らに」、「夜明け」からなる作品(2020年)です。
2020年に逝去した祖父へ献呈する「あなたが伝えたかった事」、「亡き祖父への手紙」の二篇です。(2020年)
あなたの ことばは いつも近くで 寄り添ってくれていた あなたの ことばは 伝えきれない気持ちを 代弁してくれているようだった あなたの ことばは うたとなり その響きに酔いしれた あなたの ことばは 湧き上がる泉のように 力や勇気を与えた ''生きているということ いま生きているということ''※ あなたが いなくなったいまも あなたの ことばに みみをすますということ あなたの ことばは 休むことなく 過去から未来へ リレーするということ あなたの ことばは
会いたくて たまらないのに 会いに行かないのは もっと好きになってしまいそうだから 連絡が来て 嬉しいのに 連絡を返さないのは あなたのことで頭がいっぱいになってしまいそうだから あなたのことが 大好きなのに 好きと言えないのは 関係が崩れてしまいそうだから 好きという感情が溢れて 今にも爆発してしまいそうなのに 現実ばかりを考えて 好きという感情に蓋をする ''好き''と伝えられたら どんなにか軽くなれるだろうに それでも 好きという感情を悟られないように 自分自
この星に来てから もう どのくらい 歩いてきただろう 今日に至るまでに 数々の 出会いと別れがあった ときに 立ち止まることもあったが それでも歩き続けている 過去のわたしが 踏み出した一歩が 今のわたしへと繋がり 立ち止まっても 再び歩き出すことで 未来のわたしが 創られていく いのちある限り この星での旅は終わらない そして 今日もまた わたしは歩いている 2024.07.26
あなたに初めて出会った春から、 気付けば幾つかの春が訪れ去っていた。 喜びを分かちあった日、 一緒に涙した日、 上手く合わずに衝突した日、 心が震えた日、 夜な夜な語り合った日、 決して順風満帆な日々ではなかったけれど、 そこには確かに青い春があった。 そして来る惜別の日。 この物語は一度終わってしまうけれど、 ''さよなら''は長い別れではなくて、 新たな物語の1ページを書き始めるためのひとつの区切り。 だから、この物語は''ありがとう''でピリオド。 会えなくなってし
キオク-2020- 2020 コロナ ヒトビトハ コンランニ オチイッタ 2020 シダイニ マチジュウハ マスクノ ヒトダラケ イヨウナコウケイ 2020 ソレマデ トウゼンニ アッタモノヲ ウシナウ ツトメテイタショク ユウジントノジカン チカクニイタヒト ソシテ キボウ・・・ テレビヲツケレバ ''フヨウフキュウ'' ナンドコノコトバヲ キカサレタコトカ! シャダンサレタ コノセカイノ ムナシサ ツラサ イキルコトヘノ キボウモ ミイダセナクナル 202
陽は沈み 陽は登り そうして 新しい時代がやって来る 時空を超えて昇ってくる龍よ 悲しめる人に 安らぎを 愛する人に 幸せを 新しい命に 未来を 絶望の只中に 希望を 迷える人に 導きを 闇に翳った世界に 光をもたらしたまえ 龍よ そなたは 時空を超えて 輝きを運んでくる 龍よ そなたは どこまでも気高く 堕ちることを知らない 龍よ わたしは そなたに 祈り願おう 災いに苦しみ 抜け出せぬ最中にあっても やがて 道が開き 豊かで平穏が訪れる 世界になることを 龍
どれみふぁそらしどのうた どんどん れんしゅうして みんなと ふぁいとで そろえる らららとうたえば しずかなばしょがにぎやかなばしょになり どこまでもうたごえがひろがっていく 組詩 わらべあそびじゃんけん ''じゃんけんぽんっ!'' なにかの じゅんばんを きめるとき ほしいものを もらうための けんりをえるとき ぼくらは ''じゃんけんぽんっ!''の かけごえとともに しょうぶする ''ぐー''だす? ''ちょき''だす? ''ぱー''だす? さあ ''じ
切り取られた空間 ひとりの人 影と光 時が止まったかのように 静寂の中に佇む 空間の中に 透明な血液 微動だにしない風 濡れることのない雨 音のない稲妻 輝きを持たない星 流離う人々 現実世界とは違う 別世界がそこに広がる ないはずのものが あるように錯覚する魔法 見えないものが いつしか 見えてくる どこからか聞こえる声 別世界が現実世界と 重なっていく催眠術 別世界と現実世界の 境界線が 霞んでゆく 釘付けになる瞳 研ぎ澄まされた耳 掴み離されない心 いつし
きみに出会って いくつかの時が流れた きみに会う日が来るのは いつもより時間が 長く感じる だから きみに会う日が 近づくほどに 僕の胸は高なった それなのに きみと過ごす時間は まるで 夢を見ているかのように いつもあっという間に 過ぎてゆく 暗がりが広がる部屋で ふいに きみからのキスに 時が止まった 僕は 夢か現かわからなくなる その幸福感とは裏腹に なぜだか 二度ときみと 会えなくなるような気がした きみからの 最初のキスは もう 会えないことを告げる 最後
この世に 生を受けるとき 同時に 死という運命を背負う いのちが 動いている間 いのちは 様々な色に変わる 誰かと出会う時 誰かと別れる時 愛する人と過ごす時 愛する人と離れる時 大切なものを見つけた時 大切なものを失った時 幸せを感じる時 幸せが壊れた時 いのちは 躍動する いのちは 儚い美しさがある 死という運命と同時に この世に 生を受けたとき いのちは 輝き続ける運命をもっている
何も持たずに 何も知らずに この星に来て 知らぬ間に 年月が流れた この星では 幾度も 未知と遭遇し 気が付けば 何かを持ち 何かを知っていた 何も見ずに 何も聞かずに 何も言わずに この星に来て 知らぬ間に 年月がながれた この星では 幾度も 初めてのものを 目にし 耳にし 口にする いのちの輝きに 導かれるかのように くりかえし 人々は 結ばれる いのちの輝きが 映し出すかのように たえまなく 思い出は 刻まれる この星を 去る日が来るまで 旅は終わらない
あなたに贈る詩 あなたの真ん中には いつもあなたがいる その先には憤りと寂しさ 束の間の一時は終わり、 新しい苦悩と喜びの狭間で、 悲しみは 幾度となく くり返される だが その向こうには光がある それは あなたが 希望であり ひとつの物語の1ページだからだ 道 目の前に 大きく広がる 道がある だが この道は 決して 平坦ではないだろう 歩き続ければ ときに 厳しい試練が 目の前に 立ちはだかり あなたの歩みを 邪魔する だが この厳しい試練を 乗り越
まだ見ぬ愛する人よ ひとりは 何をするにも 気ままで自由だ ひとりには ひとりの 充実感もある だが ひとりでいると ときに 孤独に耐えられなくなることがある 隣にいてくれる 人がいてくれたら どんなに 満たされることだろう そんな事を 考えてしまう 濃い 恋 来い まだ見ぬ 愛する人よ 目の前に 現れる日は いつだろう? 濃い 恋 来い まだ見ぬ 愛する人が 目の前に 現れる日を 夢見ている 恋の刃 それは 突然だった 目に見えない刃に 刺されたような 衝
1.はじまり(Prelude''Tranquilo'') ここは ひろい ひろい おもちゃやのなか ぼくは くまのぬいぐるみ きょうもぼくは むかえにきてくれるひとを じっとしずかに すわってまってる まわりにも ぼくとおなじように たくさんの にんぎょうやぬいぐるみが むかえにきてくれるのを まってる ひろい ひろい おもちゃやのなかにいると さみしくなるんだ ぼくを むかえにきてくれるのは だれだろう? 2.むかえにきてくれた(''Piacere'') き
終わらない歌 一滴の血と、 一雫の涙と、 一編の詩と、 満たされぬ想いと、 ひとつの喜びと、 ひとつの悲しみと、 ひとつの言葉と、 ひとつの祈りと、 ひとつの音楽と、 ひとつの静寂と、 ひとつの希望と、 ひとつの絶望と、 ひとつの出会いと、 ひとつの別れと、 ひとつの愛と、 ひとつの幸福と、 終わりのない始まりと、 いつまでも 終わらない歌が ここにある。 声 静寂な場所での ひそひそ声 遠くへ呼びかける 大きな声 気の知れた人との 話し声 どこかから聞こえる子どもの
誕生 暗い 産道を通り抜け 光りを目指し わたしは 今日 ここに 生まれた 言葉は まだ 使えなかったが 泣くことだけは 出来た やがて 時が経ち 言葉や 歩くことを覚えた ヒトや モノを 認識することも 出来るようになった 喜びや 悲しみ そして たくさんの人たちに 出会った また来る 今日は 人生の道しるべ 生きてゆく限り 人生の 物語のページは 更新されていく まだ見ぬ 人々や 世界と 出会うため わたしは 生まれて 来たのかも しれない 歩く