マタニティマーク
お腹に赤ちゃんがいます
私は産休までバスで通勤していました。職場まで片道約1時間くらい
つわりの時期はとにかく揺れで気持ち悪い。何度も途中下車することもあり、だんだんお腹が大きくなると腰や足がパンパンに浮腫んでいました。
私は妊娠初期はこのマークをなかなか付けれませんでした。
配慮を強要していると思われないだろうか、付けたところで社会は優しいのだろうか?という思いがありました。
私も自分が妊娠する前は通勤中にマタニティマークを見たことがなく、いや、気づいた事がなかったのかもしれません。自分がその立場になって初めて考えさせられました。
マタニティマークだけではなく、義足や人工関節を使用している方のヘルプマーク内部障害や難病の方のハートマークなどいろんな思いで作られているマークがあります。
助産師さんに「マタニティマークは席を譲ってもらったり何かあればサポートしてもらえるようにだけではなく、赤ちゃんがいるからもし事故や緊急の時は赤ちゃんを助けてねって意味があるんです。赤ちゃんを守れるのはお母さんだけですよ」って教えてもらいました。
その言葉を聞いたときにお腹の子に申し訳なくなりました。一番大事なのはこの子なんですから。
それからは仕事も家事も無理せず、疲れたらなるべく休み、自分の出来るところを責任持ってやろうっと思えました。
もうすぐ産休に入るという時、通勤中のバスで高校生くらいの男の子に席を譲って貰いました。部活帰りなのか大きな荷物抱えて、立ち上がって「どうぞ!」っと言ってくれた彼を忘れません。とても素敵な男性だなと思いました。
席を譲らなくてはいけない、ではないんです。もしかしたら大変かもしれない、自分だったらどうだろう。想像力を膨らませ、優しい気持ちでありたい。
いろんな方がいますし、厳しい社会だと諦めもあった私が彼のおかげで希望が持てたし、何より心から嬉しくて励まされました。
そしてこの子も彼みたいに優しくあたたかい人に育ってほしいと思いながら座ったのを思い出したので書きました。
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