自分てやつは
人間の感情は一瞬で急転直下する。
今日、10:30の飛行機に乗る予定だった。
快速の電車が遅延していたので、地下鉄を乗り継いで高速バスで空港へと向かった。
キャリーを持っての乗り継ぎは大変面倒だったが、この「高速バスに乗る」という選択が功を奏した。
チェックインして、お土産をさっと買うくらいの時間はあるなという時間に空港に到着した。まずはチェックインして、というところで悲劇は起きた。
私が選択していたプランは預け荷物の料金が含まれていないものだったので、規定の重量を越えると追加料金を支払わなければならない。
これもまあ、功を奏したのか?ここで気づかなければ多分、着いた頃に泣いていただろう。
その追加料金を支払おうと、サコッシュを開けた時になんだか少し軽く感じた。
開けるとどこにも財布が見当たらない。
事態を把握するまでに5秒くらいかかり、早くどこで落としたのか考えなければならないのに全く頭が回らない。それに加えて手も震えだした。チェックインで応対してくれたグランドスタッフのお姉さんがこちらを見ているのがわかったが、そんなことを気にしている余裕はない。
ここで、全く頭が回らないなりに自分が高速バスに乗れたことを思い出した。ということは、財布はきっと高速バスの中だ。
そうして電話をかけようとあくせくしているうちに、私に寄ってくる先ほどのグランドスタッフ。
「あの、もう締め切りの時刻なので・・・」
余裕のない私は『いいです。』とまた電話をかけようと画面に視線を落とす。そこに『あの、次の便に乗りたければ・・・』と話しかけ続けてくる。
「電話をかけさせて!!!!」と思っていたのであまり大人らしくない対応になってしまった。
バス会社に連絡し、返事を待っている間に幼なじみに財布を落としたことを伝えるとびっくりしていた。
https://note.com/07150705/n/n87c4c6591ed1
ここ数日連日登場している幼なじみ。
こういう困った時とか、本当に話を聞いて共有してくれることがありがたいな〜と思った。
そうしてバス会社から「財布があった」という連絡で泣いてしまいそうになった。
同時に幼なじみに電話をするとやっぱり電話の向こうで笑っていた。
私の乗るはずだった飛行機は飛んでしまった。なるべく早く帰りたいなと思っていたが、乗るはずだった航空会社が次に飛ぶのは19:30となっていた。あと9時間も待つ嫌だなと幼なじみに伝えると、電話の向こうで調べてくれていた。
「ANAは11:30のがあって、14000円くらいだよ。」と教えてくれて、もう財布騒動で思考が疲れていた私はもう何も考えることなく幼なじみの提示してくれた便を購入した。
行きも、滞在中も、帰りも本当に自分は話題に事欠かないな、と思った。
24年間自分をやっていて、本当にびっくりするし「自分てやつは」と改めて呆れた(笑)
そしてやっぱりこういうエピソードに笑ってくれた幼なじみはありがたい。
と、思っているのだが、エピソード提供の対価が欲しいなあなんて思った。
まあ、作ろうと思って財布を落としたり転んだりしているわけでは断じてないのだが!
24歳になるからもっと落ち着きたいなと思う。
落ち着きたい、と思う気持ちとは裏腹にこうして物を書く人間としては、自分でエピソードを作れるのは強いと思いたい、思いたい・・・。
4泊5日、お疲れ様でした。
(Photo by ilo、Thanks!)
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