どうでもない日にハガキをかく
連休何しよう。休みのやり過ごし方も昨年１年でずいぶん上手になってきた。
たまの休みに予定を入れていた２年前。休みは勝ち取ったものだった。やっときたものであり、特別なものだった。
休みが多くなり始めた去年。休みは時間が余ってやり過ごし方が分からず、扱いにくいものになり、それから自分と向き合う時間になり、最後には、勝ち取った特別なものから自分自身を楽しませるものに変わった。去年は、自分が好きなもの、大切にしたいもの、なりたい将来像など自分についてずいぶん考えた１年だった。
それが朧げながらわかってきた中でやってきた今年のゴールデンウイークは、今までのように予定ぎっしりの旅行と何もしない家で過ごすという、バタバタとだらっとを両極端に過ごすのではなく、連休後の平常運転をより良いものにするために過ごすことにした。
先日買ってよかったものということで記事にした文章がある。平常運転をより良いものにする為に買ったものを書いた。
その時の記事はこちら↓
平常運転をより良いものにと思って何かを買おうと思ったのだけれど朝起きたらベランダの花が枯れ始めてた。水をやりながら薄々はこんな日が来ると気付いていたのだけれど今朝はそれを薄々ではなくはっきりと自覚せざるを得ない状況になっていた。
それをみて、何か買うのはやめる事にした。なんとなく。
やっと花が咲いて嬉しくて肥料をやりすぎたのかもしれないと思った。それも薄々は気付いていたけれど見て見ぬ振りをしていた。私に子供がいたらきっと異常に過保護で子供の迷惑がる顔には気づかないふりをしてしまう様な親になるのだろうと思うと子供がいなくてよかったと心から思う。
ものを買う事をやめた私は、とりあえず手帳をカバンから取り出した。そして最後のページを開き『今年やりたい事100のリスト』を一つづつ見ていった。
私は、毎年無印良品の赤い手帳を使っている。その手帳は、丁寧にも12月から翌年の2月まで使用できるようになっている。とても親切だ。手帳の買い替えは大体4月開始か1月開始。どちらにも移行出来る様に作られている。無印良品さんの心意気と自信を感じる。だが他の手帳に浮気をする予定のない私は毎年最後の12月から2月迄のところは、ほぼ余白となり使いきれてない悔しさを感じていた。
【使われていないことをどうにかしたい】と思っていた私は、去年からその余ってしまった部分に今年やりたい事を100個書くことにした。やりたい事を100個というのはなかなか難しく初めは、1月1日に毎年誓って達成できないような、ダイエット成功とか、文字を綺麗に書くとか親孝行旅行とかそんなものを書いていた。けれどそんなたいそうなやりたいことは100個もないのだ。そのうち保険の見直しをするとかデメルのザッハトルテを食べるとか、やりたいしいつでも出来るけど、ちょっとがんばらないとできない事になり、それを超えると扉を閉めるとか度入りサングラスを買うという腰を上げて『えいやっ』っと気合いをいれなくてもすぐすんなりできる事を書くようになった。それでも100個というのはほど遠く最後にはこの《今年やりたい事100のリスト》を今年中に埋めると書いて残りは空白にした。
そして毎月1日にそのやりたい事リストの中から何個か今月達成するようにピックアップして月の欄に書き写している。達成できたことには横線を引き最終的に12月に残ったものを来年に引き継いでいく予定だ。
ということでその《今年やりたい事100のリスト》を開いて連休に何かクリアする事を探した。その中の一つに《どうでもない日にハガキをかく》というのがあった。年賀状は毎年書いている。そしてお年玉付き年賀状で切ってシートが当たった人には暑中見舞いを書いている。若い頃はよく手紙を書いていた。だんだん世の中に携帯電話が普及してラインをするようになり手紙を書く事が少なくなった。『なんだか悲しいな。』そう思ってリストの中に書いたのだ。決定！《どうでもないに日にハガキをかく》をこの連休中にすることにした。
そしてこちらが弟1作目のハガキ
年賀状をパラパラと見ては見たものの、返信が欲しいわけではなく気を遣わせても悪いなと思ったので、できるだけいつも合わない人で私の住所を知らない人に書こうと思った。ということである不思議なご縁で出会った人に書くことにした。この手紙の相手が最近私は元気なのかと気にしてたよと数名の人から聞いていた。『これもご縁でいいタイミングだわ』と思った。このボトルのウイスキーをよく頼んでる人だったのでそれを葉書に書いた。何かたくさんのことを伝えたいわけではない。なんでもない日にかくハガキには大した用事があるわけではないのだ。そして絵を書いた。
こうして私の《なんでもない日にハガキをかく》という連休が始まった。あと何枚どんな人にハガキを描こうか……