足るを知る者は富み、強めて行なう者は志有り
若いうちに頂いたご厚意は、素直に受け止めるほうがいい
私は、過去正社員にならないかというご厚意を頂き断った経緯がある。
結局その会社で今正社員をしている。
その時断った理由。それは一言でいうと【若さ】だと思う。
その頃の私には、自信がなかった。
ほかの人を差し置いて申し訳ないとか偉そうに思ってた。
そしてそうなることにより、何らかの嫌がらせがある可能性を多く感じていた。
では、実際正社員になってみてどうかというと…
結局目の前の事をきちんとやっていれば入社歴等関係なくついてくる人はついてくる。
ちなみに僻みやっかみの類は確かにあるけれど、そういう人は会社にとって必要な人である事は少ないので放置していればいい。
多少の嫌がらせはあるけれど嫌がらせしかできない人は、結局会社から厄介者扱いされてることが多い。
そして他の人を差し置いてなんて偉そうに言っていた私は、どこかで周りと自分を比べていた。
そうやって考えると所謂ご厚意を受ける人というのは、場所や立場が変わってもご厚意を受ける事に気づいた。
私の友達で仕事があまり長続きしない人がいる。
でもその人が仕事に困ってるのを私は、今まで見たことがない。
そして、新たな仕事を始めると気づけば必ずリーダー的な重要なポジションについている。
ただその友達は、正社員でいるという事も責任あるポジションも望んでいない。
なので仕事を結局やめるという結果になる。
責任あるポジションなのに給料が上がらないなどいいように使われているという人は多いけれど
彼女には、まったくその悲壮感みたいなものはない。悲壮感が出て来そうになるとあっさりと仕事を辞めるのだ。
なので私ばかりが損をして等という感じもない。
彼女の中にあるもの。それは【責任ない会社のコマになりたい】という事だけだ。
それでも彼女は、行く先々で重要なポジションを用意される。
そして彼女は、それをとりあえず受ける。
彼女の偉いところは、この【とりあえず受ける】というところだ。
彼女の中ではきっと受けてみてダメならやめればいいしという考えがある。自分の未来やこのまま受けてしまったらどうなるかなんて考えたところでやってみないと分からないのだ。
ただ一つ彼女の中には、もっと上の役職を、もっとお給料を、もっと発言力をという考え方は、微塵もなく
出来るだけ今の生活を大切に、友達を大切に、時間を大切に
自分が納得いく事で自分の事が好きになれる時間を増やしているそれだけなのだ。
足るを知る者は富み、強めて行なう者は志有り
彼女を言葉で表すならこれだなと思う。
高級なお米でも知り合いが丹精込めて作ったお米でもおなかは膨れる。
それなら多分彼女は、どんなにお金があっても知り合いから米を買う。
そういう人なのだ。
そして彼女の考え方は、とてもシンプルだ。
本当に大切な事とそうでない事を分けているだけ。
私は、ついほしくなる。
足るを知ってるつもりが足りてくるともっともっとと思ってしまう。欲しくなるから他人からのご厚意を素直に受けることができない。
世の中は、案外シンプルにできている。悩んだところでどうなるかなんてやって見ないとわからない。そういえば宇宙兄弟で『悩んだ時は、楽しい方を選びなさい』って言葉があったっけ。
他人からご好意を受けたらとりあえず受けてみるといい。期待に応えられるかとか、周りがどう思うかとか考えても仕方ない。
結局今断ってきっと同じような話がまたやってくるのだから若いうちに受けて次のステージに行った方がいいのだ。