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5番目に好きなことを仕事にすると天職になる

私は今の仕事が天職だと思っている。
今の仕事は、5番目ぐらいに好きな事だ。
そのくらいの好きと仕事の距離感がちょうどいいなと思っている。

一番好きなことを仕事にしている人は、どのくらいいるのだろう。
まず、好きな事とは??
・これをしていると時間が経つのを忘れてしまう。
・ゆずれないもの。妥協できないもの。
・どんな時でも自分を保つ為に最終的に必要なこと。
・他人からの意見が気にならないぐらい没頭できるもの
と行った感じだろうか。
とにかく主人公が自分。自分がどうかという事が大切で、他人からなんと言われようと関係ない。とにかく好き!とかこだわりが強い感じで溢れている。

そして仕事に関して好きな事と同じくらいよく言われるのが、『好きと向いてるは違う』ということ。
この問題は、服を選ぶとか髪型などで考えるとわかりやすい。自分がなりたいとか好きと思うことが、全く似合ってないという事はよくある。
何を隠そう私はずっとオードリーヘップバーンの様なショートにしたいのだけれど、担当美容師に痩せるまではダメだと禁止されている。
でもこの似合ってるっていう事は、視点が基本的に他人。他人から見て似合うとか先で、自分がどうしたいのかということはその次に来る。『他人』から認められたり褒められたりするから、『自分』が認められた様で嬉しくなっていい気分になる。
きっと向いている仕事とは、好きとはちがって他人が評価の基準とする『結果』が出やすいという事なのだろう。
実は私何を隠そうお酒が好きじゃない。けれどお酒がものすごく強いのだ。好きと向いてるは決して一緒じゃない。

私は、ものすごくお酒が強い。そして寂しがり屋だ。仕事が終わると誰かと話をしたくて飲みに出ていた。週6で3軒ぐらいハシゴを続けていた。周りの人は、みんなお酒が好きだと思っているけれど、私はお酒好きではない。強いだけなのだ。なので誰も信じてはくれないけれど、私は家では1滴もお酒を飲まない。寂しいから話し相手が欲しくて飲んでるだけなのだ。それと一緒だ。決して向いてる事が好きとは限らない。
オリンピックに出てる人がみんな自分の競技を好きかどうかはわからないし、バスの運転手がみんな運転好きとは限らない。
でも仕事って結局40年近く続けるわけで、きっとどこかで壁ができた時に好きじゃないと踏ん張れない気がするんだ。踏ん張らなきゃいけない時に、向いてるから好きに変わってたらいいんだけれど……

だから個人的には、仕事は好きな事がいいと思っている。最後の踏ん張りって案外大切だ。歳を重ねていくと余計大切だ。

ちなみに私の一番好きなことは、「音楽」。
私の人生の近くにはずっと音楽があった。子供の頃からおっとりしてると言えば聞こえがいいけれど、とにかくどんくさかった。上手に思った事を伝えられない事が多かった。伝えられないというよりは、伝えられるぐらい自分の中気持ちが整理された頃には、すでに話題が変わっていた。会話には旬があって、旬をすぎて発言すると空気が読めない人になってしまう。
その整理された気持ちの内容や事柄が、悔しい気持ちや怒りだった場合それはもう我慢するしかない。我慢した悔しい気持ちや怒りは、どんどん大きくなる。そんな時ひたすら音楽を聞いた。なので私にとって音楽はとても大切で妥協はできないものだ。「今はこれじゃないと嫌なんだ」という絶対譲れないものがある。
もしこの音楽を仕事にしてしまったのならば上手くいかない自信がある。なぜなら、自分の好きを譲れないのだ。他の人がどうでもいいと思っているようなことに完璧を求めてしまう。ほんの些細なことがどうしても気になってしまう。でも世の中それを仕事として求めていいのは、本当に一部の才能のある人間国宝並みの人だけである。なので一番好きな事に、仕事というお金を稼ぐという行為を絡ませない方がいい。一番好きな事を前にすると仕事とは妥協の連続となる。

伊集院光が師匠の三遊亭円楽から言われた言葉を思い出した。
『好きな事に社会性を足せば仕事になる。』

社会性とは
①広く社会に通用するような性質
②社会集団の一員であるのにふさわしい性質

Oxford  Languagesより

これひとえに私の中では、協調性。社会で働くには、自分の好きなことばかり突き詰めてこだわってしまってはダメなのだ。納期があり、収益があり、購買者の気持ちがある。さっき「仕事とは妥協」と言ってしまったけれど、一番好きな事でなければ「仕事とは協調」
だからこそ1番や2番に好きなことは、仕事にすると悔しい想いをたくさんしてしまうけれど5番目ぐらいの好きの距離感ならきっとそれで生きていくための「協調」に変わる。

なので私は、5番目に好きな旅行を仕事にしている。
私の仕事は、旅行会社で旅行の企画をし広告を打ち売り出すことだ。
旅行は好きなのだけれど、正直1番ではない。
なので私の中で協調した仕事ができる。このくらいの好きと仕事との距離感がちょうど良い。納期までにコースを作る。昼食会場が取れなければ代替案を考える。大切な部分を削らないのであればそれ以外ならできるだけ近い内容で、といことで納期との調整ができる。自分目線だけではなく顧客目線になることもできる。私に興味がなくても、
「きっとお客様がこういう事を求めているだろうな」
という事を考えてコースを作ることもできる。私自身が本当に行きたい旅行は、きっと仕事として成り立たない自覚もある。仕事とは、お客様が選んでくれ、喜んでくれ、また行きたいと思ってくれる事なのだ。それの端っこに自分の好きが少しだけ入ってるといい。好きの努力は、苦しくない。他人から見て苦しいことも好きなことなら案外できたりする。このくらいの距離感を持って仕事ができると楽しい。

遊ぶ様に仕事をして、仕事をする様に遊ぶ。

そのくらいの距離感はきっと5番目に好きな事ぐらいなのだ。だからこれから仕事を選ぶ君にオススメする。仕事は今5番目に好きな事にするといい。


#天職だと感じた瞬間


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