幸せなことに気付けるアンテナ
今日Googleフォトにある振り返りの思い出機能で出てきて思い出したが、ちょうど6年前の9月中旬に、フィリピンのミンダナオ島にある子供支援のNGOに1週間滞在していたことがある。
そのNGOの施設には、様々な理由で教育や医療が提供されず、また両親と離れ離れになった子供たちがおり、その施設に1週間滞在させていただいた。
そこで多くの子供たちや施設職員の方々との出会いがあり、多くのことを学ばせていただいた。
ここでは、朝の3、4時に中学生、高校生くらいの年代の子供たちが施設に住んでいる子供たち全員の朝ご飯を作っていた。お米を火で炊いたり、バナナの皮を練っておかずのようなものを作ったり、魚を油で揚げたりなどしたのを覚えている。数日一緒に朝ご飯を作ったが、話している言葉は現地の言葉なので全く分からなかった。でもご飯担当の子供たちが楽しそうにおしゃべりをしながら作っていて、言葉が分からないぼくにも笑顔で話しかけてくれたのがとても嬉しかった。
朝ごはんの準備ができてみんなでご飯を食べ始めた際に、隣に座った子が、ぼくに自分のバナナの皮を使ったおかずをくれたのを覚えている。もしかしたらまだお腹がすいていたかもしれないし、逆にお腹いっぱいで食べてほしかったのかもしれない。でもその子がぼくにそのおかずをあげたいと思ったことは事実であり、その子の優しさを心から感じたことを今でも覚えている。翌日、お返しで自分のおかずをその子にあげたら「ありがとう」と日本語で言ってくれてぼくも嬉しい気持ちになった。
それから6年がたった今思うのは、自分に今あるもの、持っているものに対して感謝の気持ちをもつことの大切さだ。今のぼくはこの感謝の気持ちを持てているかというと、自信をもって頷くことができないのが本心だ。
ぼくばパソコンで今この備忘録を書いている。スマートフォンも持っており、それでもこの備忘録を書くことができる。そしてインターネットがある環境にいることでこの投稿を残すことができる。また今日も朝ご飯、昼ご飯を食べたし、この後夜ごはんを食べる予定だ。
これらは「今ぼくにあるもの、持っているもの」である。でもこれらを当たり前だと思ってしまうと、自分がないもの、持っていないものに目がいってしまい、不満を感じてしまう。
今ぼくにあるもの、持っているものに対して感謝の気持ちをもつこと、これがとても大切だと思うし、ミンダナオ島のNGO施設で出会った子供たちは「自分に今あるもの、持っているもの」に感謝しているからこそ幸せを感じ生活しているのではないかと思う。
「自分に今あるもの、持っているもの」はご飯やパソコン、スマートフォンなどの物だけでなく、家族や友達など、自分のことを気にかけてくれる人たちも同じだ。
自分が幸せかどうかは、もちろん外的な要因も関わってくることはあるが、自分の考え方がとても大きい。そして「人のために何かしたい」「大変な状況にある人たちを支えたい」と本当に思うのであれば、まずは「自分に今あるもの、持っているもの」に対し感謝の気持ちを持ち、自分が幸せを感じることが最初にするべきことだと思う。
幸せなことはすでに周りに無限にあって、それに気付けるアンテナを持てるかどうかが、ぼくのこれからが変わっていく最初のステップだと思う。
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