MLSクラブとの契約について。
近年私が属するメジャーリーグサッカーがアメリカ5大スポーツの中で飛躍的にレベルが上がり、盛り上がりをみせています。
LAFC のオーナーのラリー・バーグがこう言っています。
"I think we'll pass baseball and hockey to be the number three sport in the U.S. behind football and basketball. I think our crown jewel in the MLS are our academies.”
”サッカーが野球とアイスホッキーを抜きアメフト、野球に次ぐナンバー3のスポーツになると私は考えている。その為に私たちのユース・アカデミーの存在はとても重要である。”
今年で25年を迎えたメジャーリーグサッカー。これまでにもユニークな方法でファンを魅了してきた。その中で今回はMLSの契約とベッカムルールについて書きたいと思います。
MLSでは他のアメリカのスポーツ同様サラリーキャップシステムが用いられています。
そもそもサラリーキャップとは何か。
サラリーキャップとはリーグ・チームが選手に支払うことのできる上限を規制するシステムの事で、このシステムのおかげでチームのバランスを保ち、資金力のあるクラブの極端な選手獲得を阻止できるようになっています。
2021年のリーグが設定した金額は
$4.9 million (日本円でおおよそ5億円)でした。
クラブはこの金額の中から選手への給料を配分する形になります。また選手一人に与えられる上限、下限も決まっています。上限は$612.500(おおよそ6200万円)で下限は$81.375(おおよそ820万)になっています。
またリーグ、チームのレベルを上げる為にスーパースターの獲得が鍵になってきます。スーパースター級の選手になってくると上限の6200万の契約では交渉にも発展しません。そんな中で2007年に導入されたのがDP契約(Designate Player,特別指定選手契約)です。特別指定選手契約とはサラリーキャップの上限範囲外で1チーム2人まで獲得して良いとされている制度。
そのおかげで2007年にLA ギャラクシーがレアルマドリードに所属していたデイビッド・ベッカムを獲得することに成功。(その為、このルールをベッカムルールとも呼ぶ)
そのほかにもアーセナルで活躍したアンリ
ポルトガルのナニ
スウェーデンのイブラヒモビッチ
マンUで活躍したルーニー
イタリアのピルロ,スペインのビジャ。
ブラジルのカカ
MLSに初めて日本人で特別指定選手として契約したのがFC シンシナティで活躍する久保裕也。
私たちのクラブの天才ミッドフィールダー、カルレス・ヒル。
数多くのスーパースターがMLSに来れるようになりました。
彼らの存在のお陰で子供達へのサッカーへの関心が高まり、将来サッカー選手になりたいという子供達がここ近年爆発的に増えてきています。
なかなか日本ではこうやってアメリカのサッカーの内情を発信、知っている人が少ないと思います。少しづつですが、このように発信できていければと思います。
長くなりましたが、読んでいただきありがとうございました。
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