昨日、言葉で人を殺しました。

昨日、DMで話していた幼馴染を僕が言葉で殺してしまいました。僕が君なんて不必要だとか、生きる価値がないとか弱っている彼女にそんな酷い言葉をかけなければ、彼女は首を吊ることはなかったのだと思います。彼女の家は騒然としていて、僕の家は近くだったので余波がこちらにまでやってきました。別に僕は罪悪感なんてありません。彼女は元々死にたがっていたのですから、おそらく本望だったのでしょう。それが構ってほしくて言っていたのか、もう真偽は確かめられませんが。
しかし言い訳がましく言いますが、僕はその時、どうしようもなく苦しい時だったのです。僕でない僕が僕をいじめているときで、頭は半分以上がそちらに気を取られていて、彼女の返信について長考する時間及び僕が返信したことによって生じる出来事についてまで考えることが出来なかったのです。
僕は最近、精神科で分裂症と診断されました。先生は穏やかでしたが、嘘くさくも見えました。1週間も学校やバイトがなかったので、僕は僕と戦う時間が多くありました。というもの、もう1人の僕は僕がひとりぼっちの時にやって来て、嵐のように僕をいじめてすっきりした様子で帰っていくわけです。僕はいじめられるともう、何も考えられなくなります。いや考えてはいるのでしょう。気付いたら1時間、2時間と時が経っていてその間の記憶がないだけなのです。
今日も先生に会いに言ってきてこの話をしました。
すると先生は「安心しなさい、それは君の書いた小説と現実がごちゃごちゃになっているから突拍子もない出来事があったかのように記憶しているだけなんだ。いいかい? 君が昨日沢山話してくれただろう? 君はK県から小学生の時に引っ越してきたんだ。幼馴染なんて近くにはいないと思うけどな。それにこれも昨日言っていたが、小学中学高校とSNSツールを使って話す相手なんてほとんどいないんじゃなかったのかい?」って言っていました。僕は先生のことが嘘をつく人だと思っていたので、スマートフォンで録音していてはっきりと書き起こすことが出来ました。しかしこれも本心かどうかは怪しいところです。僕は確かに小説を書いていますが、だけれどそれとこれとは関係ないようにも思えます。
ただ、僕ではない時の僕は好き勝手に爆発する人型爆弾のようなものなので、何が定かかはもう分かりません。もしかしたら、幼馴染を言葉で殺していた可能性だってある訳です。それに今の僕はどっちの僕なのか分かりません。これは致命的です。だって、この僕が爆弾の方だったなら僕は既に手遅れ、ということになります。しかもそれを把握している、自覚している。よく僕が分かりません。先生は明日も来るように、と言いました。しかし僕は学校で予定があるのでそれは出来ない、と返しました。先生は悲しそうに「それはそちらを優先すべきだ。学校の時の自分についても今度話してね」とだけ言いました。
学校の時の僕。それは至って普通の学生です。可もなく不可もなく、全ての学生を平均したら僕ができることでしょう。どうやらもう1人の僕は、僕が幸せになっているのを嫌っているらしいのです。だから誰かと話している時、1人ではない時はもう1人の僕は僕の思考をジャックすることは出来ないのです。しかし前にも言った通り、ジャックしていた僕とされていた僕は混同しており、どっちの僕が支配されていたか、していたかの境界がぐにゃぐにゃになってしまったのです。被害者ヅラしている僕も、もしかしたら加害者なのかもしれないのです。
頭痛に悩まされています。かなり酷い頭痛で、前頭葉を常に締め付けられているような気分です。僕が唯一落ち着く時間、それはこのように文章に触れている時、音楽を聴いている時でした。頭痛はおそらく、僕の時も、そうでない時も変わらず来るのでしょう。
神様に懺悔しておきます。僕は確実に美しくそして儚き命をひとつ、奪ってしまいました。それをどうかお許しください。神様は僕をとうに見捨てているのでしょう。だから僕も好き放題させていただきます。
地球の人間の何十億とあるその命、そして今この瞬間に増え続けているその命、僕が仮にひとつ減らしたところで罪はないでしょう?



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