日記#2 『小物の幸せ』

小さい幸せが好きだ。さほど重要そうではない、だけれど心に残るような幸福。僕はその幸せをひたすらに噛み続ける。僕はエコな人間だから、それだけで人生を前向きに出来たりする。今日(とは言っても前日に書いて次の日出すから実質昨日)、すれ違いをしていた友達が、謝ってきた。もちろん僕に全くの非がないわけではないので、僕も謝った。仲直りした。もしかしたら小学生以来かもしれない、仲直り。だけど少しだけ自己嫌悪してしまう、僕から謝った方が良かったんじゃないかとか。
あとはなんだろう、モンブランを食べれたこととか。人間、そんな幸せを噛み締めて生きていけるのだ。幸せのハードルを少しでも低く設定しておくことで、人生はこんなにも色を変えて美しくなるのだ。ハードルは高ければ高いほどくぐりやすいとか、意味不明なこと言わなくたっていい。ハードルは低ければ簡単に飛び越えられるのだ。今の状況に満足してしまえばそれまでなんて言うけど、別にそれまででいい。
最近、音楽と小説さえあればそれで満足だ。良質な音、良質な文章、その他に一体何を望んだろう。なんて思うけど、半ば諦めているんだと思う。本当はもっと充実した日々を送りたい。太宰治は「本を読まないということは、その人が孤独でないという証拠である」と言った。その通りだ、諦観を含んだ幸福があったっていいじゃないか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?