読了済 Irreversible Damage の感想・内容のメモ
角川書店が刊行中止にした『あの子もトランスジェンダーになった SNSで伝染する性転換ブームの悲劇』という本の原書:「 Irreversible Damage The Transgender Craze Seducing Our Daughters」 by Abigail Shrier (アビゲイル・シュライアー)を読了したので感想。
(★内容の正確性は保証しない。 原書を参照して下さい。)
感想
KADOKAWA 刊行中止の真相を探る
所感としては、私はこの本は刊行中止にするべきではなかったと思う。
KADOKAWAの話題作りのための自作自演ではないのか、と疑う人もいるだろう。
TRAはノー・ディベイト戦略、キャンセルカルチャー戦略をここ数年、行使して、それが功を奏してきた。
しかしこれが長続きするわけではない。相手がもまた学習するわけである。
KADOKAWAはTRA側の排他的な独善性を逆手にとり、上手く罠にはめた。
今後はGC的な書物もこれまで以上に出版される状況になった場合、TRAは従来のように、無視と排斥運動を続けられるか?
GC的な知見の書物で、自らの知見を絶えず更新してきた連中の方が、無視し付けるTRAよりも、より多くの知識を持つ可能性がある。
つまり、立場の逆転が起こり得る。
先行していたTRAが後進のGCの後塵を拝する事もあり得る。
KADOKAWAの刊行中止が自作自演、意図的なものであった場合、もう既にTRAが後進のGCの後塵を拝しているのかもしれない。
私はそう思った。
トランス活動家にとって都合が悪い?
さて、本書を読むべきかどうかといえば、読むべきだと思う。
人権問題を考えるに当たって、これは必須だと思った。
いつも時代でも、弱者を利用して、弱者の声を簒奪して、私利私欲まみれの人間はいる。
また、自分は正しいと思って、それこそ良かれと思って、加害に加担する側もいる。
この本は、GID、トランスジェンダーにとって、都合が悪い本じゃない。
都合が悪いのは、トランス活動家(TRA)の方かもしれない。
トランス活動家(TRA)が心身ともに困窮した貧困ビジネス、霊感商法類似のカルトビジネスをやっていないのか、カルト団体になっていないのか、自己吟味する必要があるのではないのか!
また、トランスジェンダーがトランスジェンダー新たに作り出し、自らの寂しさを埋めたり、搾取の対象をしていないだろうか?
今やトランスジェンダー団体は、単なるヘイトだとか、誹謗中傷だとか、そんなレベルで、疑われているのではない。
実際、TGJP(トランスジェンダージャパン)の性加害の疑惑についても、有耶無耶のまま、疑惑から逃げ切ろうとしている。
自己反省をろくに出来ないのであれば、他人を助けることは到底出来ない。
内容のメモ
GIDとROGDの違い
2010年代にはいり、トランス男性を自認する女性が急増して、その大半は従来の典型的なGIDとは異なっていた。
従来のGIDには次の特徴がある。
1.、生物学的性別に対する深刻かつ持続的な不快感によって特徴
2.典型的には幼児期(2~4 歳)に始まるが、思春期にはより深刻化することもある。しかし、ほとんどの場合(約 70%)、小児期の性別違和感は解消される。
3.歴史的に見ると、性別違和は人口のごく一部(約 0.01 パーセント)、しかもほとんど男の子だけが悩まされてきた。実際、2012 年以前は、11 歳から 21 歳の女子が性別違和感を発症したという科学的文献はま
ったく無かったという。
これに対して、rapid-onset gender dysphoria(ROGD)と呼ばれるものである。
リットマン博士は、独自に作成した調査票を作成。データは、幼少期には性同一性障害の基準を満たしていなかったが、思春期に突然トランスジェンダーであると判明した子供を持つ 256 人の親から匿名で収集された。Littman 博士の発見は以下の通りである
1.80%以上の青年が生来の女性であり、平均年齢は 16.4 歳であった。
2.トランスジェンダーを公表した時点で、ほとんどの人が両親と一緒に暮らしていた。
3.大多数は、小児期の性別違和の指標を全く持っていなかった(加えて、小児期発症の性別違和の 6 つの基準の要件を普遍的に満たしていなかった)。
4.ほぼ 3 分の 1 の青年は、トランスであることを公表する前に、親によれば、まったく性同一性障害に見えないという。
5.大多数が性同一性障害の発症前に 1 つ以上の精神医学的診断を受けており、ほぼ半数が自傷行為を行っていた。
6.41%はトランスジェンダーであると認識する前に、非異性愛的な性的指向を表明していた。
7.半数近く(47.4 パーセント)は、学業優秀と正式に評価されていた。
8.10 代の若者の 70%近くが、少なくとも 1 人の友人がトランスジェンダーであることをカミングアウトしている仲間集団に属していた。中には、友人の過半数がトランスジェンダーであることをカミングアウトしているグループもありました。
9.65%以上のティーンエイジャーが、トランスジェンダーであることを公表する直前に、ンーシャルメディア
の利用やネットに費やす時間を増やしていた。
10. 子どもの社会的地位を知っている親たちの間では、60 パーセント以上が、発表によって人気が高まったと回答した。
11. 調査対象となった保護者の 90 パーセント以上が白人でした。
12. 70 パーセント以上の保護者が学士号または大学院の学位を取得。
13. 85 パーセント以上の親が、同性カップルの結婚する権利を支持すると回答。
14. 88 パーセント以上の親が、トランスジェンダーの権利を支持していると回答
(以下略)
リットマン博士は、性別違和が存在しないとか、これらの少女たちが性別違和を持っていないとは決して言っていない。
彼女が仮定したのは、これらの青少年の性別違和には非典型的な病因、つまり古典的な診断とは異なる一連の原因があるということである。
従来の性同一性障害とは異なり、友人やンーシャルメディアによって助長され、強められたと推測する。
トランスジェンダーのインフルエンサーたちは、懐疑的な臨床医からテストステロンの処方を入手する方法について、他の青年たちを指南している
彼らは 10 代の若者たちに、性別違和の DSM 診断基準を勉強し、自分がトランスであることを「ずっと知っていた」かのような美談を用意するようアドバイスする。
彼らは、この違和感を長い間感じてきたと主張するように言います。今やらなければ、一生できない」と、移行を急ぐように促す。
「今すぐやるべきだ。あなたはすでに、自殺の危険性が高い。」と扇動する。
リトマン博士は、拒食症のサイトもトランスジェンダーのサイトも、内集団対外集団の色彩が強いことに気づいた。
トランスジェンダーのサイトは、 「シス」の人々を嘲笑し、トランスジェンダーを勇敢な状態として描き、そうでない人々を無知か博識であるかのように描いている。
アメリカの教育現場
カリフォルニア州教育委員会がなぜ、先鋭的な性教育をするようになったか?
それは、一つの事件だった。(第4章)
Jamie Nabozny は中高生の学校生活の中で、ゲイということで、執拗にいじめられた。
成人後、彼は自分を保護しなかったとして、学区を訴えた。控訴審で米連邦巡回控訴裁判所は、学区がナボズニーの苦境に耳を貸さず、何度も助けを求めても無視したことは、法の下の平等な保護を受ける修正第 14 条の権利の侵害に当たると断じた。(1996年)
ゲイなどの性的少数者であるということだけで、イジメられる。
そこでイジメ防止、いじめ自殺防止という目的から、特別な保護の政策が始まる。
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トランスジェンダーの性自認が名前や代名詞以上のものであることを証明する準備ができている学部生にとって、大学は品揃えの豊富なディスカウント薬局となっている現状がある。
1.現在、アイビーリーグの全校を含む 100 校以上の大学が、健康保険制度でトランスジェンダーホルモンをカバーしている。
2.少なくとも 87 の大学が性別手術に対応している。イェール大学では、学生健康保険制度による生後間もない少女へのテストステロン投与費用は月 10 ドルで、Netflix の標準購読料よりも安い
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なお、2017 年 10 月、カリフォルニア州では、患者の希望する性別の代名詞の使用を拒否した医療従事者に懲役刑を科すという法律が制定された。
2.ニューヨーク州も同様の法律を採用し、雇用者、家主、事業主に課した。
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トランス医療のリスク、それを推進したオバマケア
トランス男性(FTM)に行う、ホルモン投与にはリスクがある。
テストステロンは長期的な健康リスクがある。二重乳房切除術は生物学的能力を破壊する選択的処置であり、陰茎形成術は深刻なリスクがある。しかし、この 10 年間で、医師やクリニックは、セラピストの診断書さえ必要とせずに、これらのようなジェンダー治療を提供するようになったという。
タヴィストック財団を辞職した心理療法士のマーカス・エヴァンスは言う
・正常な骨密度の発達の抑制と骨粗鬆症のリスクの増大、性的機能の喪失、脳の発達への干渉、そしておそらくピークIQの抑制は、すべて思春期ブロッカーが抱えるリスクである。
なぜ、このような危険なトランス医療を推進するのか?
その理由は色々ある。
その一つに、トランス医療の異常な低額化が挙げられる。
2010 年に制定された「医療保険改革法(Affordable Care Act)」。
医療保険会社が性的指向や性自認に基づく差別を禁止することにより、間接的にホルモン剤や手術の保険適用を強制したことにある。
つまり、保険会社がトランスジェンダーでない人にホルモン剤(避妊具のようなもの)を提供するなら、トランスジェンダーである人にも高価な異性装用剤を提供しなければならない。
健康保険会社が誰に対しても乳房縮小術を適用するのであれば、性同一性障害者に対しても二重乳房切除術を適用しなければならなかった。
突然、高価なホルモン剤や手術が無料、あるいは患者にとって最小限の費用で済むようになった。
The Gender Affirmative Model
・アメリカではこの20年の間に、医師の社会的地位が低下した。医療を受ける人権」という言葉は、患者が医師の労働を要求する権利を意味する。医師は科学者ではなく、「医療従事者」と呼ばれるようになり、乳母や幼稚園の先生、つまり「保育士」と同じような扱いを受けるようになった
・ゲートキーパーはほとんどいない。医師が「門番」をするという考え方は、トランス活動家から広く嘲笑されている。彼らは、薬箱を常に開けておき、十分な在庫があることを望んでいる。
・性転換手術は、医師や医療機関でさえも「ジェンダー・アファメーション手術」と呼ばれるようになった。まるで、医師が治療することを放棄して、患者に単なるサポートと励ましを提供するかのようだ。活動家になっているのは教師だけではない。
・若い患者の要求を満たした結果、生涯にわたる医療依存を生み出し、深刻な健康リスクをもたらし、長期的な結果が予測できない危険な手術を次々に行うことになりかねない。つまり、医療化は最後の手段であって、最初の提案ではない。逆に、移行に慎重かつ自制を促す人々は悪者扱いされてしまう現状がある。
トランス活動家によるケネス・ザッカー医師のキャンセル
2015 年の論争で職を失うまで、ケネス・ザッカーは児童・思春期の性同一性障害に関する国際的な専門家として誰もが認めていた。
1.トロントの中毒・精神衛生センター(CAMH)の心理学部長として、また同センターの性同一性サービスの責任者として、彼は何十年も研究を行い、性同一性障害を持つ子どもや青年が自分の体をより快適に使
えるようにするための訓練を受けたことを実践してきた。
2.2007 年、ザッカー博士は DSM-5 の「性別違和感」の定義の執筆を監督した。
3.また、世界トランスジェンダー健康専門家協会(WPATH)の「ケアの基準」ガイドラインの作成にも携わりました²。
4.トランスジェンダーの活動家たちが彼に反発するまで、この分野で活動する医療専門家の多くは、ザッカー博士を「性別違和」とは何かについての国際的権威であるとみなしていた
2015年、Gender Affirmativeの熱狂ががカナダを席巻。
トランスジェンダー患者を担当するセラピストや医師にとって一般的な標準となった。同年、オンタリオ州は、性自認に関しても「転換療法」を禁止する最初の州となった。
活動家たちは、このオンタリオ州での禁止令を「罪滅ぼし」と受け止め、ザッカー博士のもとへまっしぐらに向かっていった。
ザッカー医師が「転換療法」を行ったという彼らの主張と、トランスジェンダーの患者を誹謗中傷し屈辱を与えたという根拠のない告発(後に虚偽であることが証明)が行われた。
ザッカー医師は解雇され、彼のクリニックは閉鎖された。
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