
立退き交渉・新たな賃貸人の地位と効力・賃借人との対処。
こんにちは。
今日は、賃借人の立ち退き交渉に関する事例を綴っていきたいと思います。
誠に腹立たしい賃借人の、何等かに因る事由で、賃貸人とし対峙せねばいけない事も充分御座います。
読み手の皆様の何かしらの、ヒントにでもなれば幸いかと思い、好き勝手に書かせて頂きます。
数年前のお話です。
埼玉県のとある25万都市でボロアパートを買い、取敢えず解体更地の上、住宅用地として、売却しようとした時の事例です。
小さい土地だし(120㎡)古いので、直すなら解体更地の方が売り易いとの判断でした。
2世帯の内1世帯の入居、買う時点で現入居者は本契約決済後、3か月以内に立退く事。
との覚書が入っての契約でしたが…………大怪我いたしました。
無事決済後、覚書の履行を賃借人に通告いたしました。
数週間後……………………弁護士事務所より手紙が届きます。
嫌な予感しか致しません。
内容としては、覚書には期日〇年〇月30日までとしたが、従前の賃貸人○○と退室の合意内容と期日に錯誤が在り、諸般の事情も鑑み賃貸借契約を解除せず………… 要は、覚書は勘違いにより取り消し、事情が変わったので住み続けますって事です。
本来は住み続けるつもりもなく、お金目当てなのですが。 あれれっ、まいったなと。
対策とし、当方も弁護士頼みますが余計な出費確定です。 この不動産の経緯が問題を拗らせています。
まず売主のお婆ちゃんが、老人ホームに入居ので、不動産処分が理由。
お婆ちゃんは、天涯孤独で、問題のアパー下に住み、上を実の妹とその娘が住んでいました。
問題の入居者が実の妹で、売主お婆ちゃんととても仲が悪い。<br /> お祖母ちゃんは、憎悪まで抱いている妹に、死んで遺産転がり込むなど、とんでもないとの事もあり、現金持って老人ホームに入り、生きている間に全てを老人ホームに寄付すると言っていました。<br /> 余談ですが、老人ホームに天涯孤独で入居する金持ちの人は、ホームに寄付する人が多いと聞きます。 こんな拗れた物件ですが、懇意の仲介業者曰く、 『絶対出で行かせるし、いい人だから大丈夫ですよ~』…………って。
世の中に絶対は絶対ない。。。。
覚書を甘く見た僕の不注意でした。
余談で、此の様な時は、仲介屋を責め立てても意味を為さず、仲介屋に貸しを作っておく事も得策です。
自論ですが借りを作ったら風下なので、貸しを作っても借りは作らない事が今後何等かに対峙した折には、必ず自己に有益に作用して行きます。
尚且つ貸しは忘却せしめ、借りは忘れない事です。
話戻りまして、今回の件の覚書ですが、通常は大丈夫な内容の覚書の様相なのですが、民事なので水掛け論の、揚足取りとの事なのです。
先方は悪いことに、実の妹の娘が弁護士事務所の事務職。
当然勤め先の事務所に依頼し今回の争い。
結果、7か月程やり取りし、1○○万円で退室願いました。+弁護士費用の出費。
稀有事象ですが、入居者を退室させて不動産を購入したい場合には、退室をもって残金支払いとするのが吉です。
此の様な賃借人は時間をたっぷり掛けて、相手が梯子から降りるまで待つしか在りません。
其の後、売抜け出来ましたが、とても刺激的で善いお勉強になりました。
此の事例の肝、覚書に何かを明記明示しなければいけないのか?
なのですが、此処では敢えて記しません。
単純な事でも在るのですが、弁護士はホントに屁理屈を突いて来るのが仕事なのだと感心もし、此の事は後の知慮にも為ったので感謝もしました。
少し前の体現ですが、色褪せない事かとも思い、民事は水の掛け合いですから、大家さんはお気お付け下さい。
では、お仕舞い