手術先行でいきましょう。
診察開始3分で手術が決まる。
ある日のこと。
いよいよ乳腺外科初診日です。
乳腺クリニックでもらった紹介状を持って大きな病院に行きました。
国立系の病院で、最近建物も新しくしたようです。
2階まで吹き抜けのせいか開放感のある受付ホールです。
そんな建物の雰囲気とは裏腹で働いている人達はとにかく忙しそうでした。
ツヤ子の担当医は若い女性のY先生です。
とてもテキパキとしていて『聡明』ってこうゆう人のことをいうのね、という感じです。
単純なツヤ子はお会いしてすぐ、
(もう、先生におまかせします。)
と、思いました。
『榊原さん、よろしくお願いしますね!早速なのですが、手術先行で治療したいと思うんです。ちょうど◯日の手術がキャンセルになって枠が空いたので、確保しちゃいましょう!』とY先生。
(おお、そんなに手術が簡単に決まるとは…。)
展開の速さにちょっとびっくりしましたが、こうゆう時は流れに乗っかる方がいいことがツヤ子の場合は多い。
乳房温存か全摘出か?
『榊原さん、乳房温存御希望ですか?』とY先生。
『はい…。できることなら…。』とツヤ子。
ツヤ子の場合、叔母が乳がんになっているので、遺伝性の乳がんの可能性があるとのこと。
そして温存するのであるなら、遺伝性がないことをまずは否定しなくてはならないとのこと。
また、腫瘍の位置が温存できる位置か再度検査も必要とのこと。
検査にゴー
またまた検査です。
採血して遺伝子検査。
マンモグラフィーに胸部エコー。
検査結果待ちでまたへこむ
検査結果を待っている期間は
(あー、温存できる確率って低いのかもなぁ…。)
なんて落ち込むこともしばしば…。
(全摘出の時の喪失感は半端ないだろうなぁ…。そんなの私、耐えられるのか?)なんて思ったり…。
(もう、これは自分の力でどうにかできることではないのだなぁ。)と最後は諦めたのでした…。
検査結果の日
『榊󠄀原さん、検査お疲れ様でした。乳房温存で手術できそうですよ〜。』とY先生。
検査結果を丁寧に説明してくれます。
遺伝性はなく、
腫瘍の位置も乳輪から離れているので切除してもカタチが形成しやすい。
現時点で転移もない。
『予定通り、◯日に手術しましょう!▲日に入院してくださね。』とY先生。
手術の結果次第で今後の治療方針は決めるとのこと。
放射線治療は必須だけど、抗がん剤は腫瘍を検査してから決めるらしい。
(おお…!なんかラッキーじゃないか…?)
自分でも驚き、まるで見えない何かが導いてくれているようでした。
術前検査にゴー
手術方針が決まり、入院準備となりました。
麻酔科の診察
手術室看護師さんのオリエンテーション
がんサポートセンターの看護師さんの面談
歯科衛生士さんの面談
薬剤師さんの面談
栄養士さんの面談
医事課さんの面談
胸部のレントゲン撮影
みなさん丁寧に説明してくださいました。
とりあえず、
『餅は餅屋にまかせておけ!』だとツヤ子しみじみ思いました。
専門性を高める努力した業界
この日、沢山の専門職の方と面談したツヤ子。
どの専門職も専門性を高める努力してきたのだなぁと、思いました。
各専門性を上手に連携し、難しい手術、治療もツヤ子みたいな普通のおばさんでも受けることができる!
日本の医療って凄くない!?
素直に感心してしまうツヤ子でした。
沢山の人に会って疲れましたか(基本、引きこもり体質なので…)、何だか希望が湧いてきた日なのでした。