閉所恐怖症?だったぽい…。

PET検査を受けに出発!

ある日のこと。
乳腺クリニックの先生に予約してもらった画像検査専門の健診クリニックにPET検査を受けに行きました。

RPGのような1日でした…。

そう、大抵の用事を近所で済ませたいタイプのツヤ子。
あまり、よその街には行くことはありません。
そんな私が見知らぬ街で検査を受けるのはまさに冒険…!
乳腺クリニックからもらった説明書きを握りしめ、まずは健診クリニックの最寄り駅へ…。

まずはタクシーに乗る。

簡単なことですが、健診クリニックが契約しているタクシー会社のタクシーに乗らないと無料送迎にならないとのこと…。
タクシーなんて贅沢をあまりしたことがないので(とにかく電車とバスと徒歩で生活してきた。)駅前のロータリーでキョロキョロします。
一台それらしきタクシーが乗り場に現れました。
(よし!行け!今だ!)
おばさん、小走りでタクシー乗り場へ。
無事にタクシーに乗れました!

チャララッチャラッチャラ〜
頭の中でゲームのクリア音が鳴ります。
子どものころ遊んだRPGを妙に思い出します。

タクシーの運転手さんに勝手にアフレコ入れ始める

背中が丸く、白髪の年配の運転手さんでした。
おそらく若めに見ても70代後半な感じ…。
『〇〇健診クリニックお願いします。』
とツヤ子が言うと、全てを察したかのように
『はい…。』とだけ返事をして、よっこらしょという感じでハンドルを回し、出発しました。

車内は会話もなく、住宅街の車一台通れるくらいの細い道を行きます。
運転免許の無い、土地感もないツヤ子には
(なんでこんな道〜!)←おそらく抜け道
のような道をクネクネと進みました…。

背中の曲がった運転手さんをながめていると、
(フォッフォッ…。あんたもあの病院かね…。まあ、気をつけるんだねぇ…。)
なんてRPGなら思わせぶりなセリフを言いそうな雰囲気でした。

クリニックに到着!

ツヤ子が脳内でブツクサ考えているうちにクリニックに到着!

入ってみると、乳腺クリニックの時と同じように、またまたホテルのロビーのような作りのクリニックでした…。

(こーゆーのが流行っているのね…。)
と思いつつ、受付を済ませます。

問診を受ける

受付後、看護師さんより問診を受けました。
その後、検査着に着替えたのですが、そのデザインがなかなか凄くて。
いわゆるジャージ上下なのですが、上着の袖口、ズボンの裾口にファスナーが付いていて、捲りやすくなっていました。検査用のカップ付きインナーまで準備されていました。
(さすが画像検査専門病院…。ぬかりない…。)

そして問診を担当した看護師さんも抜かりなかった!
更衣が終わるやいなや素早くツヤ子の血管を確認し、
『榊原さん、血管が見にくいので腕を温めさせてくださいね。』と言って温罨法をしてくれました。
ここでコレをやるとやらないで、このあとの血管確保が違うんだろうなぁとツヤ子は思いました。

その後、カタチだけ、という感じの診察を受け、注射室で血管確保をしてもらいました。

そーいえば、初めてだったMRI

閉所恐怖症ではありませんか?
と、問診で聞かれました。
今までエレベーターとかでパニックになったこともなかったし、子どもの頃は机の下に潜り込んでゴロゴロしてたし、自分が閉所恐怖症なんて思っていませんでした。
でも、MRIは違った…。
コレは自分でも驚きました。

若い男性検査技師さんに誘導されMRI室に入りました。
うつ伏せで40分検査するとのこと。
今思うと、マスクを取って検査してもらえばよかったなぁと、思います。

うつ伏せになることで視界が殆どなく、MRI特有の工事音のためヘッドホンがされて聴覚がうばわれ、体は動かないようにガッチリとベルトを巻かれ、口はマスクで塞がれ息苦しい…。

(うあ、生き埋めにされる!)
そう思うと全身が恐怖に包まれ、パニックに!!

(落ち着け!落ち着け!)
と思うけれど、なかなかどうにもならない。
とにかく息ができない!

検査技師さんが
『大丈夫ですかぁ〜』と心のこもってない一言。

(わかってる!おにーちゃん!わかってるよ!ババぁがパニックなんて面倒なのはわかってるよ!)

『ちょっと待ってくださいねぇ~。』とツヤ子。
(とにかく、深呼吸だ!1.2.3.4…)
何とか呼吸に集中し、40分耐えたのでした…。

ツヤ子のHP残りわずか!
あと一撃でゲームなら終わってる感じです…。

まるで宇宙船の中のラボ

 MRIで瀕死のツヤ子。
次はCTを受けます。
CTの待機場所はパーテーションで仕切られ、リクライニングシートが準備され、ミネラルウォーターまでありました。

瀕死のツヤ子…。
グビグビっとミネラルウォーターを飲み、
まるでダンゴムシのように丸まってリクライニングシートにうずくまり、横になりました。

(あ〜疲れた…。もう、こんな検査受けたくない。)
検査の必要性はわかってますが、感情が追いつかない感じです。

同じジャージを着た人々が次々に呼ばれ、CTを受けていきます。
人々の年齢は様々です。
5部屋位CT室がズラッと並んでおり、その景色はまるで宇宙船の中のラボのようでした。
一見、明るくて、綺麗でなのですが、窓もなく、人工物だけで非常に冷たい感じにする景色でした。

(あ~あ。なんか宇宙人に囚われて実験されてるみたい)←瀕死のツヤ子、被害妄想入ってる…。

やっぱりお金はかかります。

CTは何とか酷くパニクることはなく撮影できました。
さあ、お会計して帰りましょう!
PET検査代…。なかなかの額ですねぇ…。生検代もなかなかでしたが…。
それだけ価値のある検査をしてもらえているのはとても素晴らしいことなんだけど、ふと、自分にそんな凄い検査をしてもらう価値があるのかな?なんて思うことが…。

タクシーでゴー

帰りもタクシーで最寄り駅まで送迎してもらいました。
帰りの運転手さんはとても陽気な方でした。
『どちらから?』と運転手さん。
『〇〇からです。』とツヤ子。
『あ~、この間、お客様乗せて行きましたよ〜』と運転手さん。
泥酔したお客で、料金を払ってくれなくて困ったらしい。警察も呼んだそうだ。
『最近の酔っ払いって楽しそうじゃないですよねぇ』とツヤ子。
『やっぱりそう思います?昔はもっとみんな陽気に呑んでましたよね!』と運転手さん。

そんな会話をしてるうちに、病院という異次元から戻ってこられたような気がしました。

そして今日のツヤ子はRPGなら結構レベル上がったんじゃないかなぁ、なんて思いながら家に帰りました。

あ~!疲れた!





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