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『俺の敵はだいたい俺です』

名言が多い漫画『宇宙兄弟』から学ぶ、「自分との戦い」

今回は、漫画『宇宙兄弟』11巻に登場するシーンを通じて、私たちが抱える「自分との戦い」について考えてみたいと思います。宇宙飛行士を目指す南波六太(ムッタ)と教官ビンセント・ボールド(通称ビンス)との会話に、私たちが日常やスポーツで直面する課題や挑戦に対する考え方のヒントが隠されています。特に「俺の敵はだいたい俺」というムッタの言葉には、スポーツや自己成長に通じる深いメッセージがあります。

ムッタが語る「自分との戦い」

ビンスがムッタに「君の敵は誰か?」と問いかけた時、ムッタは即答できませんでした。彼の答えは少し悩んだ末に出たものでした。

ビンス:「じゃあ君には敵はいないと……?」
南波六太:「いや…いないと言うか…俺の敵はだいたい俺です。自分の“宇宙へ行きたい”って夢をさんざん邪魔して、足を引っ張り続けたのは、結局俺でした。」

ムッタは、宇宙飛行士になるという夢を邪魔しているのが、実は他の誰でもない「自分」だと気づいています。ついつい怠けてしまうムッタの人間らしさも感じさせつつ、この言葉は私たち自身にも当てはまる場面があるのではないでしょうか。ムッタの姿は、多くの人の共感を呼び、自分の敵が「自分」だと気づかせてくれます。

スポーツにおける「俺の敵はだいたい俺」


この言葉は、スポーツの世界でも共通のものがあります。スポーツにおける大会や試合では、もちろん他の選手と競い、どちらが優れているかを決めるものですが、その「本当の敵」は、他の選手ではなく「自分」であることが多いのです。

スポーツ選手にとって、競技の場において相手に勝つためには、まず自分に勝つことが重要です。例えば試合前に感じる不安や緊張、または「面倒だな」「やりたくない」といった気持ちが、時にはパフォーマンスの妨げになります。しかし、それを超えて自分のベストを尽くせる時、選手は「自分」という敵に打ち勝った瞬間を経験します。

「己の敵は己」とはどういうことか?


ムッタの「俺の敵はだいたい俺」という言葉には、自己の内面を冷静に見つめ、自分の弱さや限界に立ち向かうことの重要性が含まれています。しかし、この「自分に勝つ」という考え方は必ずしも簡単なものではありません。

多くの場合、人は自分に都合が悪いことを「他人」や「外部の状況」に求めがちです。スポーツ選手であれば、調子が悪い時や緊張でパフォーマンスが落ちた際、対戦相手や外部の要因にその原因を見つけてしまうこともあります。しかし、ムッタのように「自分が夢を邪魔している」という発想を持つことで、自分の内面に向き合い、真の課題を見つけることができるのです。

自分の弱さを乗り越えるために必要なこと


「自分が敵」という考え方は、怠け癖や不安、他人と比較することで生じる不満や嫉妬といった感情に打ち勝つための一歩です。これらの感情はどれも、私たちの本来の力を発揮するのを妨げるものです。これらを認識し、受け入れることができれば、「己の敵は己」というムッタの言葉がどれだけ的を射ているかが理解できるようになるでしょう。

自己分析の重要性


「己の敵は己」という考えに気づいたムッタは、自己分析の重要性を理解していました。スポーツでも仕事でも、自己分析は重要なスキルです。自分がどこでつまずきやすいのか、何が不安を引き起こすのかを知ることができれば、適切な対処が可能になります。

私たちがまず始めるべきなのは、自分の「苦手意識」や「避けたいこと」にしっかり向き合い、克服の手段を見つけることです。自己分析を通して、「自分という敵」を理解することが、最初の一歩です。

自分を知ることで得られる成長の機会


自分の敵は自分であると認識することで、自分を変える機会が増えます。例えば、苦手なことや嫌いなことにあえて挑戦してみることで、自己の成長が促されます。ムッタが宇宙飛行士を目指していたように、私たちも自分の目標に向かって進むために、弱点に立ち向かう姿勢が必要です。

最後に:「俺の敵はだいたい俺」が教えてくれること


『宇宙兄弟』の南波六太が教えてくれるのは、私たちが内面に潜む「自分という敵」に気づき、それを克服していくことの大切さです。外的な敵ではなく、自分の怠けや不安に打ち勝つことで、本当の成長が待っているのです。この考え方は、仕事やスポーツだけでなく、人生そのものに役立つものです。

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