私の寄り添い方
えーまたぁ?ぼくやだぁ。
じゃあ食べなくていいよ
ズボンがぬげません!
じゃあ漏らしなっせー
いやだ!しない!
じゃあ一生そんままたい
最近は子どもの気持ちに寄り添う育児が流行っているな、と個人的に感じています。
流行りというものは何事も流行る理由があるので、私もその手の育児記事を読んでフムフムなるほどなぁと参考にしているわけです。
で、参考にして試行錯誤した結果がコレです。
私は子どもを産むまで子どもとまともに触れ合ったことがなかったので、息子が文字通り初めての子ども(赤ちゃん)でした。
性根がそこそこ真面目で心配性なので、そりゃ色々たくさん子育てについて調べました。
上手く気持ちを言い表せない小さな子には、親が「本当は◯◯したかったんだね」とか「悲しかったね」「嬉しかったね」などと言葉にして寄り添いましょう。
あなたの気持ちは分かってますよと伝えることで子ども自身が納得し、安心します。
よく見る寄り添い系(?)の育児コラムってこんな感じじゃないでしょうか。
ほほう。なるほどね。
よし、私も息子がグズったらやってみよう。
息子の気持ちに寄り添う母になるんや!
産まれたての新生児を前に固く誓いました。
そして息子のイヤイヤ期到来です。
息子はイヤイヤ期が来るのが遅く、明確にイヤ!と言うようになったのは2歳半を過ぎた頃でした。おっせぇな。
郵便受けの蓋を開け閉めして遊びたかったと言って40分大号泣。
まだ家に帰りたくないとローリングon theコンクリート(絶叫付き)。
なぜスプーンでうどんを上手くすくえないのだ、でもフォークは使いたくないという憤りを拳に込めて30秒に1回スプーンぶん投げる。
うんうん、遊びたかったよね
また明日遊ぼ?
うんうん、食べたいよね、難しいよね
フォーク使ってみよ?
って寄り添っても全っ然納得しねぇ。
むしろ聞いちゃいねぇ。
絶望して土下座泣き。藤原竜也かよ。
育児書はアテにならないとはよく聞くけどマジでアテにならんな、と心の底から思いました。
どうしたらいいんだろう。
息子の気持ちは大事にしたいし寄り添ってあげたい。
でもこちらの話は全く聞いてないし寄り添う言葉がけをしても全然響いてない。
むしろ火に油っていうかガソリン。炎上。
息子の泣き声に責められている気さえしてくる。
子どもの意図を汲むのはお前の責任なのにと。
寄り添えない。
でも寄り添わなきゃ息子の自尊心(?)が…。
いや無理だ。寄り添うにも限度がある。
大体私と息子は別の人間なのだ。
そもそも寄り添いには歩み寄りも必要だ。
よく考えれば息子自身は「母にこの気持ちをわかって欲しい」よりも「何で思い通りにならないんだ」に感情が全振りしている。
息子は"今"、母に寄り添って欲しいとは思っていないのだ。
泣く息子を抱っこしても、獲れたてマグロのごとく抵抗されるときは放置することにしました。
どうぞどうぞ、お好きなだけ泣いてください。
ちょっと落ち着いたら抱っこしましょう。
多分、こういうカタチの寄り添いをしている人は多いんじゃないでしょうか。
あーダメだ聞いちゃいねぇ。よし、放置で。
という寄り添いもありですよ、ってもっと大々的に言って欲しいなぁ。
そんな息子のイヤイヤ期を乗り越えた今、私は息子のイヤ!には冒頭のような対応をしています。
寄り添わないが否定はしないギリギリを攻める感じ。ほんとギリギリ。
ちょっと冷たい母かなぁと思うときもあるのですが、私自身がイライラせずいつも同じテンションで息子に接することが出来ます。
という利益を息子も享受しているので、まぁ許してくれ息子。