エッセイ 【インフルエンサー】
1年程前になるけど、筒井康隆さんの短編集の『残像に口紅を』が異例の重版になった原因というのが、TikTokerの@kengo_bookさんだという話をエッセイで書いたのだけど、そのけんごさんが『ワカレ花』(双葉社)という本を出版していた。
インフルエンサーで人気がでる人の特徴というのは僕なりに要点を挙げるみると……。
投稿数が多い。(ほとんど毎日のように投稿している)
型というか定番のコマ割り(プロット)を持っている。
色々なSNSを使って相乗効果を出している。
けんごさんのTikTokの動画の場合だとこうなる。
冒頭に顔のアップのナレーションが入る「もし、世界が……」とか「アパートの隣人が変なんです……」とかどういう本かの紹介はせずに話の滑稽さを紹介する。
本の紹介がはいる。作家の説明は極力省いているのが特徴
その後に定番の評価がはいる。(ワクワクが止まらないとかゾクゾクとしますとか)
簡単なプロットでないと量産できないし、編集に時間をかけていると時間に追われて新しい本が読めない。けいごさんの場合2日~3日に1回というペースだけど相当の読書家であるのと同時に動画を録画するのと編集することにも長けていないとダメなのでそこらへんの総合的なアウトプットの上手さがあるんだと思う。
そういう上手い動画編集をしているクリエイターでは『しんのすけ@映画感想』さんがいる。冒頭に紹介する映画が流れている以外は作り方が似ている。映画製作にも携わっている方らしいので説明の言葉選びが抜群で見ていて勉強になるし動画にちゃんと有名俳優が出演してたりする。
話をけいごさんに戻すと、作家である木爾チレンさんと結婚をしたらしい。TikTokでそのご報告が流れてきていた。木爾チレンさんもインフルエンサー的なところもあり美人でよく写真は見かけていた。TikTokやYouTubeもしているので、そこら辺で知り合ったのだろうと思う。
![](https://assets.st-note.com/img/1688717915986-VFNE5u4M2d.png?width=1200)
ただ、木爾チレンさんのnoteにはけんごさんに作品を紹介されたから重版されたとは書かれていた。今は更新あまりされていなかった。今度小説も読んでみたいと思います。
僕らがSNSを始めたときはこんな感じになると想像できなかった。今なんてTikTok単体ではお金を稼ぐことはできないし、(今は少し変わったけど微妙らしい)noteも有料記事となるけど(やったことないです)そこで稼ぐのは特定の「インフルエンサー」となるんだろうと想定できる。(ホリエモンとか後藤達也さんとかね)
昔のSNSでmixi(ミクシィ)というのがあって、そこで本を紹介とかしていたのとガラゲーでMobage(モバゲー)とうのがでもしていた。僕なんかでさえlivedoorBlog(ライブドアブログ)とかに「読書日記」を投稿してAmazonアフェリエイトで月数千円を稼いでいた。今なんかよりネットって稼げる場所でもあった。(ただ、本を買う資金も月に10000円を超えていたので普通に赤字だったけど……。)
ホリエモンなんかブログで月に800万円とか1000万円とか稼ぐと騒いでいたのでその頃のブロガーさんは稼いでいたとは思う。
その頃は大極宮(大沢在昌・京極夏彦・宮部みゆき)がまだ人気で他の作家も元気なころだったので、盛り上がって東京・大阪でオフ会という飲み会を主催する人がいて何回か出席したことがある。
それでもただファンとしてサイン会に行ったりするのが楽しいだけで、SNS発信というか「インフルエンサー」としての発信でなくファンとしての発信が多かった。
Twitterが閲覧権限をしてからMeta社がThreads「スレッズ」というTwitterに似ているサービスを出した。自分がフォローしているインフルエンサーたちも始めたのでアカウントを作って(今はInstagramのアカウントのみ)入っている。
僕の場合はインフルエンサーが動画を配信したとか、TikTokライブやインスタライブするからとかを知るためなので、そもそものフォローも少ないからTwitterの閲覧制限もあまり関係ないのだけど、(報道では無料で600件までで作ったばかりだと300件)フォローが多い人は死活問題なんだろうと思う。
TikTokというかつい最近では『切り抜き』という文化が流行った。2年くらい前にYouTuberで『ばんばんさい』というユニットがドッキリ系YouTuberとして動画の『切り抜き』をして動画再生回数が50番目にいくと任天堂のスイッチかPS4をプレゼントという企画をやっていた。公式アカウントにメンションしてTikTokの視聴回数をというものだったけど「これって面白いな」と思った。
「切り抜き」というジャンルもわからないまま『ばんばんさい』のYouTube動画をPC画面のまま録画して(テレビ録画と一緒で時間がかかる)動画の「切り抜き」を編集して、TikTokに動画を投稿してみた。
著作権とか言われていて画像編集なんてしたこともなかったから簡単な動画編集ソフトでも最初わからなくて苦戦した。数日やっていると数本の「切り抜き」動画ができていた。
『ばんばんさい』の動画はうまくできているというか、動画自体が「切り抜き」しやすいように編集されている。動画の下につくテキストが大きくなっていて、文字がちょうど会話と一緒に切れるようになっている。なので素人でも「切り抜き」しやすい。
『ばんばんさい』その頃からから1日1投稿で多いときは5投稿とかしていたので「切り抜き」の動画素材はいっぱいあるから「切り抜き」というか動画編集を楽しんだ。本業ではないのし同じような「切り抜き」が増えるのであきて辞めてしまったけど久しぶりに投稿が面白かった。
今では『ばんばんさい』も有名YouTuberになってフライデーに熱愛が掲載されるなんて思ってもみなかったけど……。