ふーふーふーやっと登った至仏山③
◎鳩町峠~至仏山荘
今日歩くのは3キロ程なのでゆっくりペース
数メートル歩いては
さて、この木の名前はなんでしょうとか
可愛い実だ、木の葉だ、西城秀樹だと遊び
前へ進む気配の感じられない3人組がいたら
それは私たち
もう少しで到着というところで
雨が降ってきた
ただカッパを着るのが面倒な3人は
分かりやすく足早に。連帯感感じる。
13時。至仏山荘へチェックイン
友達と2人個室の角部屋で
窓からは紅葉している木々が見えて
とても綺麗だった
早速ベランダで紅葉を見ながら乾杯
もはや大人の休日
お散歩では
池塘(ちとう)は透明度が高く
のぞいてみるとアカハライモリ
前回のガイドなみちゃんは
このイモリのレプリカを持っていて
お腹が赤いんだよって見せてくれた
水中に顔をだしたり足を広げた姿が可愛い
東電小屋もそうでしたが
尾瀬は水に恵まれているそうで
ほとんどの山小屋にお風呂が
ついているとのこと
冷えた身体も温まりました
夕飯も美味しく時期によっては
生ビールをおいていることも
屈強な歩荷さんのおかげ。感謝です。
↓写真は8月にすれ違った歩荷さん
ナイトツアーへ行きました
鹿はね、懐中電灯をあてると
目が光るんだよ。行ってみる?
行く!
すでにお外は真っ暗で
わくわくがドキドキに変わる
ヘッドライトを頼りに
暗闇のなか木道をすすむ
あ、私はヘッドライトを忘れたので
携帯電話のライト
光よわっ!
遠くから
鹿のラッティングコールが聴こえる
大抵は自分の影に驚いたり揺れる草たちに
勝手に驚いていたけれど
「あれ、なんか光ってない?」
「ほんとだ、あそこ光っているよ」
「どこどこ?」「ほら少し低いところに」
「あ!本当だ!」
テンなのかキツネなのか
動物の目が光っていた
こっちも行ってみよう
「柵ごしに動物が歩くことがあるからね」
その言葉のすぐあと
前方の真っ暗な森から
バキバキバキと枝の折れる音がした
この音、クマかもしれない
ライトを消し、耳をすます
また枝の折れる音
突然、大きく風が吹いて木々が揺れた
少し怖い。だけど、眼をとじて耳をすます
それまで聴こえていた
鹿の鳴き声が変わった
ラッティングコールと違う鳴き方で
どんどん奥へ移動している
ガイドのようちゃんによると
もしかするとクマが移動したことに
鹿が気がつき警戒音をだしながら
逃げているのかもと
眼をとじて耳をすます
警戒した鳴き声が遠くから聴こえる
人から逃げるクマ。
そしてクマから逃げる鹿。
その物語のなかに
私もいるような気がして
動物たちと同じ世界に生きていることを
感じられる時間となりました
山小屋へ戻り布団にはいると
鹿の鳴き声が聴こえてきました
危険を知らせる鳴き声ではなく
ラッティングコール
よかった
安心できる場所へ
逃げられたのかも
尾瀬へきて鹿の鳴き方の違いが
少しだけわかる女になった気がする