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【福島・大熊町②】移住体験ツアー⑤
佐藤さんより
自然豊かな大熊町のこと
住人の方との触れ合いなど
教えて貰いました
伝統芸能の笛を習っていて
近所に人がいないので
どんなに大きな音をだしても
誰にも怒られなのが
田舎のいいところと明るく教えてくれたり
震災前から町民に愛されていた
喫茶店レインボーが復活し
美味しそうにできた
フルーツサンドイッチの写真や
お正月に投げた餅(?)を皆で
手を伸ばしキャッチしようとしている写真
クリスマスミニコンサートなど
どの写真も楽しそうで
皆、生き生きしていた
なかでも印象的だったのは
大熊町の人は「餅つきが好き」なようで
なにかあると餅つきをすること
以前、108つの臼を並べて
「めざせもちつき日本一」を合言葉に
餅つき大会を開催したことがあり
その時の思い出が印象に残っている方も
多いらしく、餅つき大会を開催するとき
とても盛り上がるそう
108つの臼で餅つきだなんて
すごすぎる
ネクサスファームおおくまの苺が
ものすごく美味しいことも
教えてくれたので
次回訪れたときは
喫茶店レインボーへ行くのと
苺を食べることは心に決めました
放射線量が気になり大熊町では
果物など食べられないのではと
思っている人もいると思うけれど
「大熊でも美味しく食べられる」ことを
知って貰えればと佐藤さんも言っていた
終始明るく笑顔の絶えない佐藤さんは
大熊町は毎日変化していて飽きないこと
震災を経験しているからこその
強みがあることも教えてくれた
大熊町のことで知りたいこと
気になることがあれば連絡くださいねと
おっしゃってくれたので
移住を考えたとき
また、大熊を訪ねたいとき
こういった方々がいると心強いなと思いました
大熊の暮らしを教えてくれた佐藤さん
有難うございました。お世話になりました!
帰り際、linkるおおくまの研修室を出て
化粧室へ寄った私
はっ
やってしまった
バスの止まっている出口が分からない
こっちかなと歩いていると
参加者のひとりを発見
「迷子になっちゃって」
「いやー、僕もです」
迷子が増えた
こっちかあっちかと歩きながら
「もう、移住するか決めてるんですか」
と聞いてみた
移動中は黙乗、到着するとすぐに
現地の方より話をいただくので
参加者の人と始めて会話をした
「そうですね。
どこがいいかを探しているところです」
うおおお
私のように現地を訪れてから
考えるのではなく
すでに移住を考えてる人なのだ、すごい!と
尊敬の念を抱いていると
「実は昨年、会社を辞めちゃいまして」
そう言って楽しそうに笑った
えええーっ
なんだそれなんだそれ
しかもちょっと笑ってる!
さっきまで話したことのなかった
穏やかな男性の言葉に
迷子なことも忘れ色々質問をした
ご家族は反対してないんですか?
「家族には、俺はこっちに住むからと
伝えてるんです」
えええー
そういえばこの男性
どこへ行っても具体的に質問をしていた
そして聞いた
「どうして福島へ住もうと思ったんですか」
実は震災当時、仕事が忙しくて
皆大変な思いをしているときに
何も手伝うことができなかったんです
それがこう、ずっと胸のなかにあって
今、福島で若い人が活動的に
動いてるじゃないですか
僕にも何かできることはないかなと思って
ふとボランティアで知り合った
ナルさんを思い出した
震災後少しして福島へ行きたかったけれど
放射能のことでおボランティアを
躊躇していることを伝えたとき
「俺たちみたいな年寄りが行くから
若い子たちは行かなくていいんだよ」
と言ってくれたナルさん
別の人も言っていた
どうして福島へ足を運ぶようになったんですか
「震災があった時、行きたかったけれど
仕事で身動きがとれずそれが胸にずっとある」
と
みんな、言葉はやわらかいけれど
全身から伝わるオーラが
俺たちの出番だ
そう言っているように感じた
そんな風に考えて
行動している大人に出会えること
会えたこと
心震える瞬間が
こんな急にやってくるとは
思いもしなかった
ときどき迷子も悪くない