9・11 日常はもしかしたら幻想なのかもしれない。というお話
いまからどれくらい前になるのだろう。あの日、一機の飛行機が見上げるほど高いビルに突っ込んでいった。
当たり前だと思っていた日常がゼロになったあの日。紙切れのように落ちてくるコンクリート片、押し寄せる砂ぼこり、鳴り止まないサイレン、言葉にならない人々の叫び。
多くの人が崩れることがないと信じていたものが、一瞬にして崩れ落ちていった場所は、「グラウンド・ゼロ」と呼ばれている。
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昨年、ニューヨークへ行く機会があって、どうしても行きたかった 911 memorial