物語と友達になれた日
子どもの頃に初めて好きになって、大人になってもずっと心に残っていて、忘れられない本や漫画がある人は多いと思う。
私にとってのそれは、
「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」
でした。
どんな話かは説明すると長くなるので、ぜひ原作を読んでみてください😉
きっかけは、父が同じ作者さんの本を買っていて、そこから他の作品のことを知り、試しに買ってみた、といった感じです。
当時は中学2年生。感受性が豊かな上に厨二病。☺️
おまけに周りも自分もまだまだ幼く、人間関係のややこしい時期でもあるし、とにかく現実逃避したくて仕方がなかった頃。
そんな子にダークファンタジーの名作を与えたらどうなるでしょうか。
読み進めるや否や、主人公エドの「どうしたネコ野郎 しっかり味わえよ」のセリフと服を引き千切るシーンでどっかーんと沼に突き落とされました。
「痛みを伴わない教訓には意義がない 人は何かの犠牲無しに何かを得ることなどできないのだから」
この冒頭の言葉を思い出しながら毎朝登校していたことを今でも覚えています。
当時、周りが「ハイキュー!!」や「進撃の巨人」、「黒子のバスケ」の話で盛り上がっている中でも流されず、夢中になってハガレンを読み続けていました。
作者さんを神様のように崇め、クリスチャンが聖書を読むように、毎日単行本のページを開き、名言集まで作る始末。
しかーし!
私はクリスチャン。
自分の大好きな作品のことを偶像と呼びたくないけれどやってたことは偶像崇拝。
今は神様の方が大事だし、崇拝したいとは思わないけれど、それでも物語の中の名言やキャラクターに心が奪われ、頭がいっぱいになる時もある。
「神様、どうしたらいい?」
信仰生活の中で、どう向き合うべきかうんうん考えた結果、こんな答えが与えられました。
それは、「友達」
「セカンドバイブル」と名付けようか迷いましたが、天地を創造し、どんな悪人でもキリストの似姿に変えて、救いに導くような神様と比べられるものではない。
おまけに、天の御国に入るときに持って行くことはできない。
でも、悩みと試練の中で生きるのが嫌になってた私の心を支え、励まされたのは事実。
エドたちがどんなに切羽詰まった状況でも力を振り絞って闘っているのを見ていると、自分も力づくでも乗り越えてやろうと思えたのです。
他にも色んな漫画やアニメに触れて、心が揺さぶられたことはありましたが、ハガレンほど私の人生に影響を与えた作品に出会ったことはありません。
真っ直ぐ生きるのが困難な時代に、素敵な友達と出会えて本当によかった。
神様、荒川先生、ありがとう。
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