これから指圧師になる方へ(前編)
【SHIATSU TALKS #13 】
国家試験お疲れ様でした。
先日、あん摩マッサージ指圧師の国家試験が終わったようですね。僕が試験を受けたのは2011年でしたので、もう11年も前の話です。
今思い返しても、当日はとても緊張していたのを覚えています。試験中はできたのか、できなかったのかよく分からず終わり、自己採点で一安心。試験が終わった後のビールが美味しかったっけなぁ。
3年間の勉強を出し切るわけですから、なかなかのプレッシャーですよね。
国家試験を受けた方々、お疲れ様でした。
さて、そんな皆さんに向けて、ちょっと先輩風吹かせてお話ししても良いですか?
いいよね?
11年(無資格期間入れると16年)この業界にいるので、多少は参考になるとは思いますよ。
ちょっとだけ変わった専門学校?
まず始めに、我々の専門学校というのは、少し他業種と異なる部分があることを理解しなければなりません。
昼間部に通っていた方々は、あまり実感がないかもしれませんが、夜間部は、"ほとんどがオジサン(!)"という事実があります。
そう。新卒よりも中途の脱サラ組の割合が非常に多いんです。多少時代が違うかもしれませんが、現実に当時22歳の僕は、クラスで下から数えて2番目の若さでした。クラスの平均は30〜40代。男女比は8:2くらいでしょうか。要はほとんどオジサン。(同期の人たちごめんね)
なぜ、このような比率になるのかという持論は、また今度お話ししたいと思いますが、とにかく、他の専門学校に比べて、年齢層がとても高いわけです。
そして、もう一点。
良くも悪くも、"ちょっと変わった人が多い"という事実。やはり、今までやっていた仕事を辞めて、こんなモノ好きな業種の学校に入るってことは、どこか変わっていると思っています。
そんな僕もきっと変わっているんでしょう。
まず、この事実を整理しておきましょう。
なんで指圧師になろうと思ったの?
さて、みなさんは国家試験も終わって、ほっと一息。今までやりたかったゲームやるぞーとか、飲みいくぞーとか彼女とデートするぞーとか自由モードに入っていることと思います。
それと同時に
「働く場所決めなきゃなー」
なんて思っている方も多いのではないでしょうか?
あ、もう決まっている?
それは計画性がありますね。きっとそんな方はある程度の志があるのだと思います。
すぐに開業?
やめといた方がいいですよ。
きっと、ほとんどの方が、どこかに雇われる形で仕事を決めていくことと思います。
あん摩マッサージ指圧といえど、職種、色々ありますよね。
病院、接骨院・整骨院、介護施設、治療院、訪問マッサージ、リラクゼーション、エステ…。
今は、どの職種が人気なんでしょうか。
人気があるということは、待遇がいいということですよね。お給料が高くて、勉強にもなって、休みがしっかりある…みたいな。
でも、その前に「なんであマ指の学校に入ったんだっけ?」ってことを自分に聞いてみてください。
スポーツトレーナーになりたいんだ!とか、訪問マッサージを開業したいんだ!なんて、志高く入ってきている人は半数以下な気がしています。
大半の方は、"なんとなく"や"今までの仕事よりは面白そうだから"みたいな考えだったと思うんですよ。
学校に3年間通ってみていかがでしたか?
案外、思ったより勉強も大変だし実技も奥が深かったんじゃないでしょうか。
逆に、そう思わなかった方は、相当な天才か何をやっても真剣に取り組めない残念な人のどちらかだと思います。
「なんとなく入ったら、案外大変だった」
これが大半の学生の本音なのではないでしょうか。
将来、何がしたいのか?
この題名は、いきなり重い雰囲気になってしまいがちなんですが、ある程度の方向性決まってます?くらいのニュアンスで捉えていただきたいです。
せっかく大金を投資して、あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得したわけです。これは、日本という国で、胸を張って手技を行えるということなんです。
業界歴16年の僕からはっきり言えることは、この仕事は真面目にやればものすごい楽しいです。
稼げるかどうかはあなた次第ですが、人生を有意義にしてくれる資格なことに間違いはありません。
そこで大切なことは、どこに向かって進んでいくのか?ということ。
以前もこのnoteでお話ししていますが、これからの時代は"専門性"と"大人力"が必要になっていきます。
"専門性"とは、なんでもそれなりにできる人より、これしかできないけど変態級に詳しいくらいの人の方が重宝されていくということです。
"大人力"とは、人としての常識や知性、品格、教養、そして雑談力、物事を言語化する力など、いわゆる一般のビジネスパーソンと同等の力を持っている必要があるということです。
皆さん、常識ある変態を目指しましょう。
何事もスタートが一番重要です。
給料がいい、休みが多いというだけで選択することは、将来の自分にとって完全にリスキーです。
是非、どういう方向でいくか?くらいは決めておくことをおすすめします。
次回は、実践編をお話しします。
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