アフリカの和食ビジネスの現在地
こんにちは。
私には2年後の2025年にアフリカで飲食店を開店するという目標があり、お店では和食を提供する予定です。
「アフリカではどのような和食が受け入れられるのか?」
このことが気になり、アフリカでの和食ビジネスの現在地について調べてみました。
海外における和食
10年前の2013年に和食はユネスコの人類の無形文化遺産に登録されたように、海外で和食は広まっています。
私は旅行が趣味で、コロナがあけてからは特に東南アジアの国を訪れていますが、それらの国でも寿司やラーメンなどの和食を提供するレストランを多く見かけました。
個人の店舗だけでなく日本の大企業による多店舗展開がおこなわれているの特徴です。
また、ニュースではアメリカやヨーロッパでの寿司の需要が高く、日本の寿司職人が争奪戦になっているが取り上げられています。(参考:寿司職人、NYでは下っ端レベルで年収1000万円「“日本人”というだけで海外では引く手あまた」)
このように海外で和食が人気なのは明らかですが、アフリカの状況についてはあまり知られていません。
アフリカは日本の1960年代~1970年代
アフリカと一口に言っても広く、全部で54カ国あり、国ごとで発展スピードは違います。
下の表は「超加速経済アフリカ: LEAPFROGで変わる未来のビジネス地図(著者:椿進)」から引用したものです。
この表を見るとアフリカの国ごとの発展具合と過去の日本との比較ができます。
アフリカは日本の高度成長期
現在のアフリカは日本の高度成長期にあたります。
私がこれまでに行ったことがあるのはケニア🇰🇪・タンザニア🇹🇿・ナイジェリア🇳🇬・セネガル🇸🇳・マダガスカル🇲🇬の5カ国。
ケニアのナイロビやタンザニアのダルエスサラームは、人々が乱立する高層ビルやショッピンモールを行きかっており、かなり発展していました。
これらの都市は日本だと1970年代の状況と近い。
一方、セネガルやマダガスカルは首都であっても高層ビルはほとんどなく、大型商業施設も数えるほどでした。日本だと1960年代と近い。
エジプトや南アフリカは既に日本の1980年代の経済状況に近づいており区別して語られるべきですが、他の発展著しいサハラ以南地域の国は概ね日本の1960年代~1970年代です。
そして、日本の飲食業界では1960年代~1970年代にかけて外食が普及しました。
《有名外食チェーン店の(日本での)創業》
1967年:餃子の王将、サイゼリヤ
1968年:びっくりドンキー
1970年:ケンタッキーフライドチキン、すかいらーく
1971年:ロイヤルホスト、マクドナルド
1972年:モスバーガー、ロッテリア
1973年:サイゼリヤ
1977年:CoCo壱番屋
1982年:すき家
1986年:ワタミ、鳥貴族
そのため、アフリカの多くの国でも過去の日本のように外食産業が拡大していくことが予想できます。
このことは日本人にとって大きなチャンスです。
なぜなら私たちはすでに高度経済成長を終えており、タイムマシンに乗って未来から過去に行くように、日本で成功した飲食の形態をアフリカに輸出できるから。
実際に既にアフリカで和食を提供している日本人がいます。
アフリカの先駆者一覧
以下は2023年時点でアフリカで日本人によって和食が提供されているお店の一覧です。
ケニア🇰🇪
ウガンダ🇺🇬
エチオピア🇪🇹
ザンビア🇿🇲
ガーナ🇬🇭
セネガル🇸🇳
チュニジア🇹🇳
アフリカで受け入れられる和食
唐揚げを提供するガーナのYOOFIN(ヨーフィン)のように料理を絞っているところは限定的で、居酒屋やレストランの形態で定食からラーメンまで幅広く和食を提供しているお店が多数派です。
ケニアの場合、意外にも寿司の需要はあまりなく、揚げ物が人気なようで、他の国であっても現地のお客さんのニーズに合わせてメニューを試行錯誤することは必要となりそうです。
また、東南アジアやアメリカとは違って、日本からアフリカに企業単位で進出している飲食店はまだなく、意欲のある起業家による個人規模のものがほとんどとなっています。
過去には丸亀製麺を運営するトリドールが照り焼きチキンの店Teriyaki Japan(テリヤキジャパン)をケニアで運営していたこともありますが、現在は撤退しています。(参考:気になる噂「アフリカのケニアで焼きうどんが大ブレイク」は本当なのか確かめに行ってみた → マジだった)
このことから分かるのは今のアフリカでは大企業が利益を出せるほどの和食の需要の広がりがまだないということ。
ヨーロッパの和食ブームの影響を受けている駐在員や富裕層による限られた需要しかありません。
逆に言えばこれから一般の層に拡大していく余地が大きく、チャレンジしがいがある市場だと言えます。
✨Xを始めました。アフリカに移住して飲食店を開業するまでのプロセスをリアルタイムに発信していきます。
https://twitter.com/shinji_africa
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