![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/23104454/rectangle_large_type_2_2ecb8db861bfd80a9f31a9bd4e8b1f3e.jpg?width=1200)
【01night】大企業の経験はベンチャーで活かせるのか
我々、01boosterは「日本を事業創造できる国にして世界を変える」を企業理念に掲げ、主にアクセラレーションプログラムを運営する会社です。
前回は、事業再生におけるリアルな現場のお話のレポートをしました、ご興味あればご覧ください。
本日は2020年3月26日に放映させていただいた「大企業の経験はベンチャー企業で活かせるのか」についてレポートをまとめていきます。
▼この記事はこんな方におすすめ
1.企業内新規事業に関心がある方
2.改めて自分のキャリアを検討している方
3.今の仕事にモヤモヤしている方
-----------------------イベント概要-----------------------
【オンライン・無料】0→1Night from SAAI
今の仕事にも慣れてきて、それなりに責任感を持ってやっている。不満はないが、自分はこのままでいいのか?とモヤモヤしているが、「せっかく大企業に就職できたし、転職して後悔したくない」という思いを持っている人も多いのではないでしょうか。今回は、実際に大企業からベンチャー企業(01booster)へ転職したメンバーにて対談形式でお話します。
ゼロワンブースターが運営している起業家コミュニティスペースSAAI(https://yurakucho-saai.com/)から配信致します。
▼タイムスケジュール
20:00〜20:05 オープニング、SAAIの紹介
20:05〜20:25 テーマトーク(随時QA受付ながら)
20:25〜20:30 Q&Aコーナー
▼トークテーマ(変更する可能性がございます)
・なぜ、01Boosterに来たのか
・何処でする と 何をする
・できているコト、やりたいコト
・渡辺 朗 AKIRA WATANABE
1995年にカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(以下CCC)に入社。一貫してデータベースマーケティングの分野に従事し、主に事業戦略や新規事業開発を担当。Tポイント事業、レコメンド事業、スマホサイフ事業の立ち上げを行う。2012年にCCCの執行役員に就任。2015年にCCCからマーケティング事業部門を会社分割してCCCマーケティングが設立され、執行役員に就任。2019年より01Boosterに参画。
・冨田 到 ITARU TOMITA
早稲田大学卒業後、スリーエムジャパン株式会社にてヘルスケア領域と製造業・工業系領域におけるB To C, B To B営業、既存・新規開拓営業、代理店営業、新製品(プロダクト・アウト)の市場開拓型のソリューション営業に従事。加えて、社外活動でNPO・NGOの営業・マーケティング支援を実施しており、ソーシャルビジネス系のスタートアップにもプロボノで参加。2020年より01Boosterに参画。
・大場 翔太 SYOTA OBA
大学卒業後、新卒で㈱山口フィナンシャルグループへ入社。法人営業担当として中小企業向けの資金調達を中心に、資金運用、債権管理、新規開拓業務を行う。福岡、広島での勤務を経て、2020年2月より01Boosterに参画。
・江本 祐太朗 YUTARO EMOTO
電機メーカーグループにて、企業向けにデジタル技術をベースとした、新規事業プロジェクトの設計及び推進、アイデアソンや社内教育などのワークショップデザインに従事。社内新規事業制度を利用し、通常業務と並行しながら自ら新規事業立上げ活動を行う。2020年より01Boosterに参画。
-----------------------イベント概要-----------------------
さて、内容について早速まとめていきますが、申し遅れました、私は2020年2月より01boosterに参画している大場です。
今回のイベントにも参加しており、そこでも紹介はしていますが、私は山口フィナンシャル・グループ(山口銀行)より出向という形でジョインしています。出向した経緯や今思うこと等についてもトークの中で取り上げています。
今回のメンバーはいわゆる創業メンバーではなく、比較的最近参画しているため、まずは簡単に自己紹介から、前職~ゼロワンブースター参画までの経緯についてそれぞれ語っていきます。
① なぜゼロワンにきたのか
・新規事業という軸で、スタートアップ企業や大企業を支援しながら、新規事業のノウハウを吸収できるという点がマッチした。
・自分の意思とは関係なく人事部より辞令あり、山口FGより出向(異動)により参画。
・富士通で社内新規事業への応募や新規事業周りをテクノロジー面でサポートしていた。しかしサポートできる範囲が限られており、新規事業を立ち上げる領域に行きたいと考えたため、転職を決意。
・新卒で入社した会社ではTポイント事業の立ち上げ等を経験。新しいサービス、事業の立ち上げや、もっと幅広いフィールドで新規事業を立ち上げたいという想いから転職を決意。給料は半減。。。
「新規事業の立ち上げや支援に自ら関与したい」というのが共通していますね。従前よりゼロワンに参画しているメンバーは、ほとんどが事業立ち上げ等に関与した経験を持っています。
他方で、もやもやしている気持ちを転職するときはもっていたんじゃないか?という話題から、転職へのきっかけの話になりました。
・前職のときから趣味的な感じでプロボノ活動等をしていたが、彼らの課題の多くは資金面だった。そこから自身でビジネスを立ち上げたり、それに携わったりすることについて考え始めた。前職ではビジネスモデルが完成しており、事業立上げに関わる機会がない(かなり後になってしまう)と思っていた。
・自社グループ内で移動することが多かった。 エンジニアで入社し、営業、マーケティングを経てエンジニアに戻ったが、エンジニアに戻った時に自分の中で違和感を覚えた(モチベーションの低下を感じた)。 サウナに行って瞑想したのがきっかけ
もやもやかどうかは、人による感じですが、ゼロワンブースターやベンチャーに転職することに、悩んでから決めるまでどれくらいだったのでしょうか?
・とりあえずアプリに登録。ゼロワンを知ったきっかけは広告。申し込むまでは悩んだが、選考が始まると、自然と気持ちが傾いた。
・もやもやはあまりなかった。とりあえずいろいろ見ている中で、本当はシード期(0→1フェイズ)をやりたいが、募集がない。その中でゼロワンはスタートアップを支援してスタートアップ同じ方向性で考えられるという点が良かった。
また、ベンチャーへの転職を後悔したことはあるのか?というご質問もいただきましたが、このようなコメントが有りました。
・しんどいと思うこともあるが、後悔したことは一秒たりともない。自分のやりたいことを棚卸した→自分が何をすることが楽しい・嬉しいと感じるか、何が好きかを理屈抜きで突き詰めて考えた(2か月くらい)。嫁ブロックは特になし。奥様は「給料はいずれ上げてもらえばよい。」との談。
「自分のやりたいことを棚卸する」というのは良いですね。自分は何がやりたいのか、自分と向き合うことで自分の気持ちを整理するのは大事なことですね。
② どこでする と 何をする
そして次に、転職の経緯から、転職した後のお話をしました。話題としては、ベンチャーに行くというより何をしたいか、について話をしてみました。
私は銀行からゼロワンに出向してきて思うこと、としては、下記のことをお答えしました。
・銀行からのミッションは特になかったため、自分で考えて、とにかくいろんなことに関わるようにしている。銀行の営業として社長の方々とやり取りをする等、(失礼を承知で)一般的な営業の方々と比べて、違う経験をできているとは思っていたが、スタートアップの世界について何も知らなかった。わかった気になっていた(世界が狭かった)自分について反省している。銀行で働いている中で、漠然としてもやもやした気持ちはあった。このままこの仕事をしていて良いのか。将来的に自分がすること(未来の自分)についても良い展望が描けていなかった。(わくわくしなかった)
昨今の銀行における収益性の低下や人手不足等により、銀行業界及び社内でも暗いムードが漂っています。「自分はこのままでよいのだろうか」という漠然とした不安は常に抱えていました。
また、一般的にはベンチャーに転職することを躊躇する人もいます。
いわゆる、モヤモヤした状態を解決するにはどうすればいいのでしょうか?
・いろんな人の話を聞き、社内公募制度で手を上げる等、自分が動くことで、モヤモヤを解決してきたが、やはりモヤモヤした気持ちは完全には解消されなかった。ただし、処遇も大きく変わらず(給料も下がらず)新しいことにチャレンジできる環境があるのが大企業の良いところである。
他方、出世していくと自身のやりたいことが次第にできなくなってしまう。
大企業では社内公募制度を採用していらっしゃるところも多いのではないでしょうか。ただ、実際にどのくらい活用されているのか という指標も大事かもしれませんね。
ここで、かなりストレートな質問がありましたが、いつまでゼロワンにいる?というものにもお答えしてみました。
・出口戦略も大事。転職をした後で、さらにその先を見据えているのか。ゼロワンならではの経験ができると思って入社したため、万が一それが無くなってしまうようであれば転職を検討するかもしれないが、それ以上にここでやりたいことができれば残る。
転職の目的にもよりますが、転職=ゴールではこともあります。ゼロワンではメンバー自身が新たに起業して卒業していくこともあり、またその卒業をみんなで応援するという文化があります。
また、銀行からの出向が珍しいのか、出向解除後はどうしたい?、というご質問もありました。
・期限は決まっているが、銀行からのミッションがない(伝えられていない)ため、自分でも考えたいと思っている。
「地方創生」というテーマは自分の中で一つ持っています。私自身の経験でスタートアップの方々とお会いする機会が少なかったため、ゼロワンにきて起業家たちの数に驚きました。もちろん積極的にスタートアップ支援を行われている地方自治体も多々あるかと思いますが、実践を積むことで地域を盛り上げ、日本全体を活性化させていきたいと思っています。
また、これはありがちな質問ですが、入社前後でのギャップは?というものも話題に上がりましたね。
・全員が自身の意見を持っていること、そしてそれをしっかりと発信することに驚いた。銀行時代はトップダウンであり、自身の意見というよりはどうすれば上が納得するか等、上司の判断を基準にしてしまう。(自分の意見があっても組織としての回答が先にきてしまうので、自分の意見が反映されにくい。)。型にはまった仕事が多いため、自身の意見を反映させづらい。以上の環境から、自身の意見を次第に持たなくなることが多かった。
「この案件をどうしたいのか」等、意見を求められることももちろんあります。ただし、あくまで私個人の考えですが「こうしたい気持ちはあるけど、おそらく承認がおりない(または、覆すには途方もない労力・資料作成・時間が必要)だろうから、落としどころはこの辺かな」という発想になりがちでした。
私も出向をしている身ではありますが、地銀の良いところはないの?と質問をいただきましたので、このようにご回答しました。
・地域に根付いた営業を行うため、良い意味で地域から逃げられない。地域の活性化がひいては銀行の活性化にもつながるため、当事者意識をもって様々な取り組みを本気で考えることが多い。
特に地方においては、個人・法人共にほとんどの方が地場の金融機関の口座を保有しているのではないでしょうか。地域(地元)の多種多様な方々とリアルに接し、肌でその地域を感じられることも地銀の強みの一つですね。
そして、ベンチャーに転職する際には、どうやってギャップを埋める?という悩みもいただきました。
・ギャップが前提。まずはイエスマンとなって、頼まれたことをやってみる。ただし、善し悪しの判断は心の中でする。
これも転職を行ううえで悩むポイントではないでしょうか。会社を事前に調べたり、面接だけではわからないことの方が多いと思います。
転職した後に、できていることはあるか、やりたいことがあるか?ということも重要ですね。
・タスクは降ってくるのでこなすことはできている。今後はタスクを自分で作るということ 自分で作るタスクの大きさを拡大したい。
・今までやってきたことは当然できる(出来て当たり前)。環境が変わったので、スタートアップの行動様式や新規事業の立ち上げ方等、学ぶことは多い。
・様々な会社を見てきたので会社の目利きはできるつもりだったが、いわゆる定性的な評価をする場面が多いため、自身の強みを生かし切れていない。数字面での強みを中心にスタートアップ企業の方々に貢献していきたい。
入社してから業務を行っていく中で、自身の生かせるポイントややりたいことが見えてきます。
そして、具体例として、ゼロワンブースターのいけてないところも質問をいただきました。
ベンチャーのリアルとしてイメージいただければと思います。
・ゼロワンの経営者が掲げる大きなビジョンに対してどのようにしてそこに向かっていくのか、目標が高いだけにスピード感をもって全員でやっていくのが大事であるが、出来ていないという課題あり(メンバーの力不足も含め)。単純なビジネスではないだけに明確な戦略が立てづらいというのもある。
経営者の良いところは熱いパッションがあり、それに共感できること。メンバーはその思いに惹かれ、参画している。組織としての課題は、人数が増えていくのを組織としてどのように対応するか。大企業は組織的な戦略が立てられるが、ベンチャーでは難しい。それをどのように乗り越えていくのか。ただし、その経験ができるのはベンチャー企業ならでは!
また、転職することに、もやもやしている層へのメッセージ、応援メッセージを終盤に皆さんからいただきました。
・なぜ、何に対してモヤモヤしているのかを深堀する。
・例えば自分が環境を変えたいという思いがあっても、自分が抜けてしまうことで同僚に迷惑をかけてしまうと思っていたが、実際はどうにかなるもの。そこが大企業の強みである。自分のやりたいことを見つけていくのが大事。
・社内新規事業制度もやっている会社は多いため、転職まではせずともチャレンジはできる。
最後に
大企業に勤めながら、漠然とした将来への不安や不満等を抱えてらっしゃる方は多いのではないかと思います。
そうした中で今回参加いただいたみなさんは、自分の中のモヤモヤや想いに向き合い、そして転職という大きな一歩を踏み出した方々なので尊敬しています。
今回渡辺さんのお話の中で「自分の中で棚卸をする」というのは、自分自身と向き合う大切なことだと思います。
自分の中で何がモヤモヤしているのか、自分には何が出来て、何をしたいのか、ちょっと立ち止まって振り返ってみてはいかがでしょうか。
以上が今回のセミナーレポートとなります。ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。
ご案内
今後のイベントはこちらから、案内を御覧ください。
ゼロワンブースターへのお問い合わせは、こちらのフォームからもしていただけますので、ご興味がございましたら、どうぞ宜しくお願い致します。
また、株式会社ゼロワンブースターでは、採用活動を積極的に行っています。
事業創造に興味がある方、ぜひ、お気軽にお問い合わせ下さい。
-------------
Writer:大場 翔太(SYOTA OBA)
大学卒業後、新卒で㈱山口フィナンシャルグループへ入社。法人営業担当として中小企業向けの資金調達を中心に、資金運用、債権管理、新規開拓業務を行う。福岡、広島での勤務を経て、2020年2月より01Boosterに参画。
いいなと思ったら応援しよう!
![01Booster](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/40021716/profile_8ca82ca62b002e7b99df2f522490cbf3.png?width=600&crop=1:1,smart)