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方策1「イノベーション・シェアオフィス」 シン・シェアオフィス⑦

こんにちは noteメンバーシップ:ツギ・マチ・ラボ(次世代の都市・街づくりラボ)を運営する松岡です。
「次世代のシェアオフィス事業」について考える第7回は、方策1:イノベーション・シェアオフィスの提案です。
よろしくお願いします。


【内容】

⑴ 革新領域事業を生み出す環境づくり

⑵ 「特区ルーム」としてのシェアオフィス

⑶ イノベーション・シェアオフィスの設え



⑴ 革新領域事業を生み出す環境づくり

デロイトの調査(2016年)によると、日本企業の売上高に占める「新規領域」の割合は14.1 %で、その1/4が革新領域(自社でも市場でも新領域)で占められているという事です。

商品・サービスの賞味期限が短くなる中で、企業が収益を上げて成長を継続するためには、常に新規事業、もっと言えば「革新領域事業」を生み出し続ける必要があるということです。

日本企業の生産性はOECD加盟国の中で20位前後を行き来しており、以前から非効率性が指摘されてきました。

「付加価値労働生産性=付加価値額÷労働量」として算出されるのですが、日本企業の「ルーティンワークの多さ」と「長い会議&意思決定の遅さ」が、ハードルとなって、人件費の高いホワイトカラーの生産性が、低くなっていると考えられます。

このような硬直化した企業風土の中で、革新領域事業を生み出すことは困難ではないでしょうか。

もちろん組織の体質が変革できれば解決するのですが、一朝一夕には難しい状況で、現実性のある解決策として浮かび上がるのが、「特区ルーム」の確保です。


⑵ 「特区ルーム」としてのシェアオフィス

イノベーションのジレンマを提唱したクリステンセン教授は、「大企業におけるイノベーションの難しさ」を指摘し、その処方箋として「既存の組織からスピンアウトし、小市場でも成立する独立組織を作る」ことを提案しています。

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