伊豫利恵

究極の和のおもてなし、茶の湯。その歴史を繙きながら、日々の生活の中でお茶を愉しみ、季節を慈しむ。そんな茶の湯のスタイルを現代の生活の中で活かすことを学びます。茶事や懐石料理も​学び、楽しく本質的なことを大切にしています。 ​​ https://www.chanoyu.tokyo/

伊豫利恵

究極の和のおもてなし、茶の湯。その歴史を繙きながら、日々の生活の中でお茶を愉しみ、季節を慈しむ。そんな茶の湯のスタイルを現代の生活の中で活かすことを学びます。茶事や懐石料理も​学び、楽しく本質的なことを大切にしています。 ​​ https://www.chanoyu.tokyo/

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視線の玄人

小泉誠さんが設計されたT女史のお茶室、つぶ庵に 小泉ゼミ卒業生とともにお邪魔しました。 客畳の壁が斜めに設えてあり、床脇の壁の木も茶道口も斜めに。 いつもシャープで切れ味心地良いご亭主にぴったり。 お軸は、デザイン評論家の故柏木博先生の直筆原稿。 席入りの際には、床の間の前になんとも美しい木漏れ日が。 柏木先生らしいやさしい文字、木枯らしのふく寒い日にやったきた猫に M.Foucoultから「風子」と名付けたと。授業の合間に時々話してくれた ほっこりエピソード

    • 4月のお茶事

      お茶事を再開しました。 伝えたいことがあってのお茶事。 自分らしいお茶の在り方を模索していた中で、 師匠や作家さん、お道具とのたくさんの運命的な出会いがあり、 それこそ連綿とストーリーになっています。ココでも事実は小説より奇なり。 茶事ではその事実を少しずつお話ししています。 耀庵は内なる輝きという意、 自分のすべきことを考えながら、 主体的に自分らしい輝きを放てるといいなと。お弟子さんにもお客様にも伝えてゆきたい事です。 最後にこの春の終わり頃、香りの良い食材が出揃い

      • 夏の終わり、茶箱の茶会

        夏の終わりに、茶箱のお披露目のお稽古茶会を行いました。 理想の茶箱を組むのも茶人のお愉しみのひとつ お弟子さんがお仕覆修行中というありがたい環境、力作が揃い、色紙点前用に茶箱を整えました。いづれお披露目を。 ︎そして耀庵はようやくwebサイトを作りはじめました 写真は浴衣で撮影してくれたカメラマン女史を背景にパチリ。こちらももうすぐお披露目します。 お菓子の錦玉は佐藤屋さんの空ノムコウ。 お知らせです 10月の9日の午後に、初秋の多摩川、たまがわブリューにて野点を

        • お節料理クラス 202112

          立春を迎え、春めいて参りました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。 年末に、茶の湯クラスの皆とお節料理教室を行ない、私は5日まで料理はせずに静かな味のお節とお米から手作りのお餅!を堪能し、ゆっくりといただきました!豊かな日本の食材と生産者さんにも感謝! お節料理は、日本料理の真髄が詰まっていますと、師より習いましたが、1人で作り始めた20代の頃は、一向に歯が立ちませんでした。 ビジュアルは綺麗に作れるけれど、びっくりするほど味が仕上がらなくて。2晩の徹夜になってしまっ

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        視線の玄人

          オンライン茶会 202109

          過日、星霜軒さんのオンライン茶会『遠州と松花堂』にお邪魔しました。 五島美術館での茶会にお邪魔してから2年。お茶を巡るお二人の仲睦まじい日々が随所に垣間見られて、ほっこり。 時空を巡る素敵なお道具組のストーリー。オンラインでも熱意のプレゼンテーションと美しいお点前をゆったりと拝見、とても素敵な茶会でした。 五感を最大限使う茶の湯だからこそ、オンラインには少し、いやむしろ多大なハードルを感じていましたが、オンラインでもここまで出来るとは、新たなスタイルに開眼でした❤︎

          オンライン茶会 202109

          重陽の節句の茶会 202109

          9月の重陽の節句の頃のお稽古。菊の花が咲くことを待ち望んでいた彼方の昔に想いを馳せながらのお稽古となりました。 最近のお稽古では、皆さんが銘に工夫を凝らし、自分なりの趣向を加えようと励んでおります。今月からお稽古のお仲間に金沢ご出身の方がいらっしゃることになったので、仙叟好みの桑小卓に九谷焼のお水差を設えました。 今月の優秀賞は、バーテンダーのOさん。 茶碗の銘は大樋焼と想定し「白山」、茶入れは「手取川」、茶杓は「菊姫」。 そう、天下の美酒と賞賛された金沢の菊酒、のストー

          重陽の節句の茶会 202109

          茶会 夏の終わりの花火 202108

          音もなし 松の梢の 遠花火 /  正岡子規 お盆が過ぎて、またお暑い日々が続きますが、空模様はすっかり秋の風情。 全国的に軒並み花火大会は中止になりましたので、 イメージだけでもと、「夏の終わりの花火」をコンセプトに茶会を行いました。 現在のお稽古のテーマは、やや難関に差し掛かり、「主客の問答です〜」と前回も書きましたが、皆さんが少しずつ茶会のコンセプトを踏まえて茶室で過ごすこと、に注意が向くようになって来ました。 今回のお道具組みは、床の間に花火をイメージした花を活け

          茶会 夏の終わりの花火 202108

          茶箱のお稽古 202106

          6月は茶箱のお稽古を。 野点の初出は“南方録”で、 秀吉さまがたいそうお気に召した!と書かれていると前回書きましたが、茶箱も、この時に生まれています。 「茶道具入組たるをも茶箱と云」と。 小箱の中に自分のお気にりの小さきものを詰めて、お気に入りの道具達が織りなす世界観を持ち運び、野点は、その美意識と借景とを楽しむ機会となるわけです。 ラトルズさんから2004年に発売された『茶の箱』、赤木さん、内田さん、安藤さん、ヨーガン・レールさん、長谷川竹次郎さんらによる道具の取り

          茶箱のお稽古 202106

          野点にカクテル 202105

          先日の野点の会ですが、皆が大好きな東銀座 bar cacoiの大場さんのカクテルと、同じく東銀座の鶏料理、森川さんの点心付き。 大場さんのスペシャリテのスイカのカクテル、今回のベースはフランスのジンに大徳寺納豆。お抹茶は辻喜さんのさみどりを使わせてもらっているので、大徳寺納豆/ジンと、このお抹茶特有の清らかな旨味との絶妙なペアリングに唸ります。 Instagram  @barcacoi 森川さんの鶏と野菜のお弁当が美味しかったのは言うまでもなく。 ご自宅でのお茶事で

          野点にカクテル 202105

          野点のお稽古@二子玉川 202105

          久しぶりに野点のお稽古をしました。 野点、野掛け発祥の話は『南方録』に記載があると聞いたのですが、何故か全然記憶が無かった、、のでチェック。 利休さんは野点のことを、とても難しい茶の湯だと云います。真の達人で無ければ為せない技である、と。 周りの素晴らしい景色に心を奪われ、興に乗りすぎると雑席のようになる、、って、耳が痛いですね。 今回は、川沿いロケーションではなく、二子玉川公園で開催。 ちなみに、野点の初出は、かつての三大松原、福岡の箱崎の松原の松陰で行われていま

          野点のお稽古@二子玉川 202105

          雨の茶会 202107

          全国的に雨に悩まされるこの頃ですが、梅雨の終わりの頃、「雨」をテーマにお稽古的な茶会を開催しました。 お稽古場では、やや難関に差し掛かり主客の問答が近頃のテーマ。 相手の想像力に働きかけ、いかに共に通じるイメージを引き出し、膨らませ、和歌を詠むようにさりげなく行えるか(極めて理想)。 とはいえ、急には難しいことなので、この日は「雨」の記憶のある音楽、映画、小説など共通のお題に対して準備の上で、茶会に参加してもらうことに。 掛物は、 待合 yoshinogawa,to

          雨の茶会 202107