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遥かなるシユフへの道の幕開け


「こちらへ来てもらえますか」
和室からコーチの声が冷たく響く。

顔を洗って、朝ご飯の準備を初めたばかりで手が離せない。

「チョット待ってくれ、今、卵を焼いているところなんだ」
「火を止めて、すぐに来てください」

せっかくのオムレツの火を途中で止めて、渋々、和室へ行くと、押入れに上げたはずの布団が畳に敷いてある。

「起きたら、最初に布団を上げろと言ったじゃないか」

「やれば良いと言うものではありません。何事も、後の事を考えてするという1番大事なことが貴方には欠けています」

「布団ぐらいで、朝から大袈裟なことを ,,,,,,   じゃなくてすいません」

「いいですか、一度しか言いません。2つの布団を片付けるときは、掛け布団は、布団の足の方に立って左を下にして二つに折ります。下の方を持ち上げ半分にします。敷布団は足の方から3つ折ります。敷布団を2つ重ねて押入れに上げてから、掛け布団、枕を載せます。」

説明しながら、手早く布団を押入れに仕舞いニコッと笑いました。

「皆がこうするの」

「他所のことは存じませんが、わたしはこのように習いました」

教えられた通り出来るようになるまで、一週間ぐらいかかりましたが、言われたようにすると、布団を敷く時が楽というか、スムーズに運ぶような気がします。

「西瓜は、金曜日に買ってはいけない」
明日は、ゴミの出し方について教えてくれるそうです。






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