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2021年3月8日『マジで見たこともない景色』
レンタルスペースというものを初めて使った。場所はとあるマンションの一室。マンションの他の部屋には普通に人が住んでいて、レンタルスペースの部屋も特に他と変わったところはない。友達の部屋に遊びに行く時の感じ。こういう商売もあるのだなぁと感心した。用事を済ませて、トイレも済ませた。
一時間ほどの滞在だったが、この部屋の住民になった気がした。ソファに深く腰かける。誰もいない部屋、一人暮らしをしていたときのような、帰宅したときの安堵の声が漏れた。
カーテンを開けてみると、住宅地や会社のオフィスが眼下に広がっていて、遠くには電車が高架の上を走っている。この風景を何度も見たことがあるような気がした。そんなわけないけど。この風景を自分のものにしたいなぁとかそんなことを考えていたら時間になったので退出した。
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そういえば今日財布を落とした。カバンが開いていたようだ。慌てて後ろから女の人が拾って持ってきてくれて助かった。免許証やらクレカやらお金やら入っていたので、これを失うと正真正銘の一文無しになるとこだった、みっともねぇよと錦鯉の渡辺さんにシバかれるところだった。それどころか今日の予定も正常なメンタルで挑むことができなかったと思う。戸締りはちゃんとしましょう。
運が良いのか悪いのか、わからない。普段と違った服を着て、少し遠いところへ来ただけなのに何を浮かれているんだと言いたい。今日も寒い。春よ、なるべく早く来い。