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2021年2月5日『それでも町は廻っている』

 自分自身が空虚な人間であればあるほど、それを埋めるために言い訳をしたくなる。その言い訳の空虚さに惨めさを感じて、より一層自分自身の空虚さを思い知る。ネガティブの神様の思う壷だ。そりゃ景気も悪くなるはずである。

 それでも町は廻っている。私が日雇いのネガティブになり腐っても、恋人の家に下着を忘れてきても、母がいつもより陽気であっても、変な時間に惰眠を貪ってしまっても。
 鈍足ながらも経済は回り、客がいない回転寿司屋でも寿司は絶えず回っている。それらの回転にゆっくり目をやっていると私もいつしかその回転に巻き込まれていて、ネガティブとかポジティブとか、そんな人間の一性質も一緒くたにして、私たちは廻り続ける。
 地球の自転周期は365日。365日後に同じ場所に戻ってこられるなら、惰性でもいいから廻り続けよう。

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