
未完成婚で母になる!?#12 仲人おばちゃま「手でも道具でも使いなさい!」
私と夫は、お見合い結婚だ。
知り合って籍を入れるまで8ヶ月のスピード婚、おまけに遠距離だった。
改めて、お互いによく決断したな、と思う…笑
色々いろいろイロイロあるけれど、出会って6〜7回目で、手をつなぐこともキスをすることもないままに結婚を決めた「無性に気の合う何か」はあると、今でも感じている。
私たち夫婦の最大の問題は「未完成婚」であるが、(それを問題と思っているのも私だけだろうが笑)
それをお見合いの仲人さんに伝えるのは、なかなか勇気がいることだった。
夫のプライドを傷つけるような気がしたからだ。
今となっては、こんな風に匿名ではあるが、noteで赤裸々に全世界にバラまいているが…笑
一緒に暮らして3ヶ月が経ち、私の不安と不満がついに爆発したとき、仲人さんに私たちが未完成婚であることを伝えた。
85歳を過ぎた上品な仲人おばちゃまは、びっくり仰天したあとに
「あぁ〜〜〜だから、私が言ったじゃないの〜!
籍を入れるのは、肉体関係を結んでからにしなさいって!
ソッチがうまくいかないときがあるからって!
なんで、先に籍を入れちゃったの!?」
↓仲人おばちゃまの仰天アドバイスの巻
仲人おばちゃまの懇親のアドバイスがあり、私も自分の恋愛経験から身体の相性の重要性はわかっていたのに……
私は、夫と一度も交わることなく籍を入れた。
「せっかくアドバイスしてくださったのに……それに従わずにこんなことになり、本当に申し訳ありません…」
迫りくる後悔と未来への不安でいっぱいになりながら、ひたすらに謝った……
それからは数ヶ月に1回、私は仲人さんに現状報告している。
結婚したあと、本来ならお見合いの仲人さんとの連絡は年に1~2回くらいになってもいいはずなのに…
なんて世話の焼けるお客さんなんでしょう笑
「私は、なにがあってもあなたの味方よ。
今の旦那さんと別れて、新しい人を探したいって言うのなら、全力で探すわ。もちろん、お金もいただかない。
でも、あなたが今の旦那さんとがんばって続けていきたいと思うなら、心から応援する。
セックスがない問題はあるけれど…
あの人は、本当にいい人よ。いい人ってね、なかなかいないのよ…」
新婚真っ暗期、毎日「別れようか、続けようか」悩んでいた時に、仲人さんからの
「なにがあっても、私はあなたの味方」
というお言葉は、本当にうれしく心の支えとなった。
仲人さんはとてもとても心配してくれ、そしてまた罪の意識を感じていらっしゃったのだろう、本当に何人か新しい男性を探してくださった。
その具体的な紹介の話をいくつか聞いても、私は
「じゃあ、お願いします。」という言葉を、ついに言えなかった。
他の男性のどんな話を聞いても、ワクワクしないし興味もわかない…
私は他の誰でもない、夫から愛されたかったのだ。
別れようかという迷いを断ち切り、夫との関係修復を目指し「セックスするよりも先に、人工授精や体外受精で子供を作る」と決めたことを、仲人さんに報告した。
仲人さんは
「それがいい!!彼が不妊治療に協力的になったのなら、先に子供を作るのがいいと思うわ。
…やっぱり、あなたは彼が好きなのね。だったら、頑張って!!」
励ましのお言葉をくださった。
その直後、大きなお声で吠えた。
「しかしねぇ……自分のモノでできないのなら、手でも道具でも使って頑張んなさいってのよ!!!!」
!!!!!!!笑笑笑
「努力が足りないのよ!!手でも道具でも使って、イカせてやんなさいってのよ!!
彼と一緒に、そういうお店に行ったらどう?
一緒に『これはどうかしら?』って言いながら、道具を買いに行ったら?
もう!!私が指導に行ってあげたいわ!!
ここを!!こうっ!!!って!!!」
!!!!!!!笑笑笑
爆笑した。
久しぶりに思いっきり、大爆笑した。
いや~~〜もうぜひ、ご指導いただきたいです~笑
ひとしきり笑いまくったあと、仲人さんは亡くなったご自分の旦那さんとのエピソードを語りだした。
「そういえばね、主人が生きていたころ、主人から
『長いこと一緒にいるお前じゃ、もう刺激が足りない。だから、ビデオを借りてこい』
って言われたの!
『巨乳の外人がいい。恥ずかしいから、お前が借りてこい』
って!!
だから、私、一人でツ〇ヤに行ったんだけど、たくさんあるからよくわからなくって。
店員さんに聞いたの。
『巨乳の外人さんのビデオはどこですか?』
って。
そしたら、バイトの男の子がすごくビックリした顔したんだけど、一緒に探してくれて一生懸命選んでくれたの。
『これは、巨乳の外人モノです。』って。
その後も、何回も借りに行くものだから、そのツ〇ヤで私、有名だったと思うわ。
『主人が、これあんまり巨乳じゃなかった、って言ってたわよ』
って言いながらビデオ返したら、バイトの男の子が
『えーーー!!これよりもっと大きいほうがいいのかぁ…』
って、そんな会話もするようになったわね。
あはははは!!!
まさか、こんな話、することになっちゃうなんて!!!」
『巨乳の外人さんのビデオはどこですか?』
今よりも若い仲人さんが、堂々とツ〇ヤの店員の男の子に尋ねる様が目に浮かぶ……!!!!
やばい!!!!最高だ!!!!
最高すぎる!!!!
最強のガールズトークはまだまだ続く…!!!
「昔ね、私が結婚させた男の子から、まさに真っ最中のときに
『すみません…どうしても、うまくいかないんです』
って、電話が来たことがあったの。
でも、私、男じゃないから、彼の言ってることがよくわからなくって。
そしたら、後ろでその電話を聞いてた主人が
『おい、電話を替わってみろ。女のお前じゃわからん。僕が教えてやる』
って言って、その男の子に色々教えていたわ。
『自分でやるのと、女の中でやるのとは全然違うんだ』
って、主人が言ってたわね。
最終的に、その男の子から
『やったーー!!やっとできましたーーー!!本当にありがとうございます!!』
って感謝されてたわ。
あぁ~~~~~~今も主人が生きていたら…!!!!
そしたら、あなたの夫も指導してもらえたのに!!!!!」
天国にいるご主人様を、こんな用事で呼び寄せるわけにはいかないが…ご存命だったら、どんなによかったろう…!!笑
あぁ……なんて、いいご夫婦なんだろう……
仲人さんとご主人様、もちろんまったく別の深刻な色々もあられたことも聞いているが、やっぱりなんていいご夫婦なんだろう……
ひとしきり大爆笑し、また励ましのお言葉をいただいて、電話を切った後、しばらく物思いにふけった。
夫婦って、なんだろな…
夫婦間のセックスって、なんだろな…
見栄も恥ずかしさも遠慮もなくなって、男と女を超えた家族になっていって…
それが残念、という話もたくさん聞くけれど、こんなに「素」を丸出しにできる相手なんて、自分の伴侶以外にいないだろう。
全部丸出しの素っ裸。
私たちも、いつかそうやってお互いを見せ合うことができるだろうか…
結婚生活を続ける決意をしたものの、心に垂れこめていた暗い気持ちが大笑いと共に吹っ飛んでいた。
ガールズトークは、やっぱりこうでなくっちゃね!!
85歳を超えた、仲人おばちゃまと最強のガールズトークができるなんて!!
私は幸せ者です。
最高でした!!!
本当に!!ありがとうございます!!!!!