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未完成婚で母になる!?#11 近づいては遠ざかるセックス

一緒に暮らして新婚生活半年、未完成婚を発端に離婚寸前までいったがギリギリで回避、

私の子宮内膜ポリープをきっかけに妊活がスタートし、勇気を出して思いを伝えることで、ようやく本当の夫婦再構築のスタートラインに立った。

日常にスキンシップを再び取り入れ始めて(もちろん、スキンシップはすべて私から)
3ヶ月ぶりに、手をつないでデートもした。

う、う、う、うれしい!!!!

この「夫婦なら当たり前にあること」が、うちにもあることが、本当にうれしい!!!!!

当たり前がなくなる寸前まで行ったことで、そのありがたみがよくわかる。

は〜〜〜〜〜〜〜ありがたや〜〜ありがたや〜〜


妊活についての、夫の意思も予想以上にうれしいものであった。

妊活の手順として、「まずは、自然にやってみよう」と、夫が言ったのだ!!

あの!アセクシュアル気味な夫が!!!

自然って、細胞分裂じゃないですよ?
自然って、コウノトリさんが赤ちゃん運んでくるんじゃないですよ?

自然って、卵子と精子がセックスで出会うってことですよ!?


それを、やってみてくれるんですかね!?!?


本当は、このセリフでもって確認をとりたかったが、どうにか我慢した笑

あの夫が、まずは自然妊娠を試すと言っている!

私が、セックスと子づくりを切り離したと言ったのに、自然をまずは試すと言っている…!!

(↓セックスと子作りを切り離したときの話)

これはもしかしたら、ワンチャンあるのかもしれない!?

そう思っていた……

このときまでは……




夫に、妊娠の仕組みと共に、私の年齢が妊娠できるタイムリミットギリギリであることを、やっと伝えることができたとき、

「男性側も検査をした方がいい」ということを、夫は即座に自ら理解してくれた。

さすが、効率性を何より重んじる理系である笑

(↓妊娠できるタイムリミットが迫っていることが伝わったときの話)

『妊活しようと話し合ったのに、夫が精液検査に行ってくれない』
というのは、よく聞く妻の嘆きだ………

私も、そのパターンを覚悟していたのだが、夫は自ら検査に行ってくれた!!!

うれしい!!!!
ありがとう!!!!

私は、検査に行く夫を笑顔で見送った。

夫のバッグの中には、私がまだ見ぬ彼の精液が入っている…………
内心、複雑な気持ちだったが、笑顔を作った。


そして、数週間後、結果が出た。


そこには、素人目にも、なかなかシビアな結果が記されていた………。


詳細は差し控えるが、数値を検索すると『自然妊娠は厳しいです、体外受精です』って書いてある……

まぁ……なんとなく……予想はしてたんだよ………

アセクシュアルと生殖機能に関係性があるのか?ってのは、偏見も含まれるであろし、エビデンスもないだろうが……

なんとなく、生殖機能バリバリ=性欲バリバリ、なイメージ、あるじゃん?

性欲のない絶食夫……もしかしたら、なんかあるのかな〜って……


不妊治療の流れは
1.タイミング療法(排卵日を狙ってセックスする、自然妊娠)

→2.人工授精(排卵日を狙って、精液を病院で注入)

→3.体外受精(ホルモン剤でたくさんの卵子を成熟させ採卵、精子と合わせて受精卵にして冷凍、うまく発生した受精卵を体内に入れる)


1.タイミングがダメなら、2.人工授精へ
2.人工授精がダメなら、3.体外受精へ

とステップが上がるのが基本だ。


夫の検査結果をみると、「1.と2.をすべてすっ飛ばし、3.体外受精じゃね!?」と、素人でも感じる。

もしそうならば……急がねばならない。

39歳までに体外受精を始めれば、6回が保険適用
40歳で体外受精を始めれば、保険適用は3回に減る!!

現在、39歳の私の誕生日は幸運にも3月末日なのだ!!!!


「子宮内膜ポリープ手術の前日に、前処理があって病院に行くの。そのときに、この精液検査の結果を持っていって、先生に手術後の不妊治療がどうなるのか、聞いてみない?保険のこともあるから、早いほうがいいよ。」

私は、夫に言った。

夫はそうしよう、と言った。
どっちから言ったのか忘れたが、夫も私の病院に同行し、検査結果を先生に見てもらい「自然妊娠という提案はあるのか?」聞いてみることとなった。



夫が、まずは「自然妊娠を試してみよう」と言ったのだ。

あの夫が、だ。

今まで1回もセックスできてない未完成婚なのに、あの夫がそう言ったのだ。

それなのにタイミング悪く、私は子宮内膜ポリープ手術のためにホルモン剤を飲み続け、副作用でずっと出血していた。

ポリープ手術がしやすいように、生理が近づいても子宮内膜が厚くならないようにするために、手術前日までホルモン剤を飲み続ける必要があるのだ。

その副作用として性器出血があるのだが、これはよくある副作用で、特に心配はない。

生理マックスのときと比べたら、少ない出血だ。

セックスもできるレベルである。
まぁ、なんだったら生理中でもセックスはできるっちゃーできるんだから(注:決してやりたくはない)

性欲バリバリのセックス大好き男だったら、副作用での出血がある3週間のあいだに、我慢できなくて「やろう」ってことになっただろう。

でも、相手は性欲なしの絶食夫である。 

ただでさえ、セックスしたいと思ってない人が、出血してる女とやろうと思うわけがない。


おまけに私は、ホルモン剤が身体に慣れるまで、出血した最初の3日間は、生理痛マックス時とほぼ同等の痛みで寝込んだ。

その後は慣れて、痛みもなくなったのだが、ホルモン剤で身体に負担をかけていることに、夫は気づいていた。

「身体が一番、身体に負担をかけたら良くない」
と言い、自然妊娠を試してみようという流れになったものの、まだ何もチャレンジできていなかったのだ。

夫は、こういう優しさを持っている。


だが、そこにきてわかった、精液検査の結果……

体外受精ほぼ決定…………??


夫は「子供を作るためなら、セックスする意味はわかる。でも、夫婦のコミュニケーションとしてのセックスは、別になくてもいい」と、言っていた………

自然妊娠ができないのなら……
セックスしても、子供ができないなら……

もう、セックスはいらないってことになる……??

夫にとって、セックスをすることの意味は、いったい何になるんだろう………


自然妊娠を試す、って言っていたのに……

この流れで、ついにやっとできるかと思っていたのに……

夫が私とセックスする意味が、なくなってしまう…

あぁ………また、遠ざかっていく………

「1回もセックスがないままに、子供を先に作る」

本当は私が望んじゃいない未来が、頭の中をよぎっていく。

来るなよ、

そんな未来、

来るんじゃないってばーーーーー!!!



画像:ジャン・オノレ・フラゴナール「ぶらんこ」(1767)のコラージュ



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