巷にあふれる「変わらなきゃ」
YouTubeとか色々なインターネット界隈で今後の生き方などについてダラダラ検索しながら闊歩していると、とにかく「あなたは変われる」とか、「変わるにはこうすればいい」とか、そんな話題のなんと多いこと。
人のどんなところがどんな風に変わることを言っているのかにもよるけど、60年近く生きてきて実感するのは、人はそんなに変われるものではないし、もしも変わったとしてもまた別の問題ががひょっこり顔を出したりするもので、決して変われたよぉ〜なんて爽快気分に浸れるものではないということ。
センセーショナルなテーマに論理的で知識豊富そうな語り口をもって色々書いてあったり、話したりしてるけど、知識と心のあり方は全く別物。納豆が嫌いな人が、どんなに納豆の美味しさや栄養の素晴らしさを知ったところでせいぜい嫌い度が100から95くらいになる程度のもの。
生まれもっての性格に加えて、生きてきた環境で身につけたものは、元々の顔や体型と同じでそんなに大きく変わるものではない。
でも、もし生きていくうえで耐えられないような問題があるとしても、少しだけ改善することはできるとも思う。少しずつ改善することはできると思う。
それは自分が気づき、腑に落ちたとき。
気づき、腑に落ちたときには、不思議なことにそんなに努力や知識は必要なく、変わっていく、変わっている自分に気づける。
気づき、腑に落ちる経験って大切。
ただし、これには時間がかかる。
だから大変。
このスマホとインターネットの時代に、時間をかけて、じっくり、ゆっくり、落ち着いて、時折挫折や中断をはさみながらも理不尽な自分という人に関わり続けるのには意外と根気がいるのかも知れない。
コツは頑張らないこと、努力しないことだと思う。
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